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滝といってもひとつひとつ規模も形も異なる。真っ直ぐ落ちる直瀑、段々に落ちる段瀑、途中で流れが分かれる分岐瀑、緩やな傾斜を流れ下る渓流瀑、落差より幅のほうが大きい横瀑などという分類もあるが、それぞれの滝の特徴を言うには、これらの分類だけで表現しきれるものではない。
どうも日本人はカテゴリーを作って、それに全てのものを当てはめようとする傾向が強いように思う。また３大〇〇とか〇〇ベスト10とか〇〇100選とかいうふうに優劣をつけようともする。そうすると選ばれたものだけに焦点が当たり、それ以外のものとの差が生じる。日本の差別や格差の問題などはこういったことにも由来するようにも思える。
ちょっと横道の逸れてしまったが、個性豊かでその造形美に惚れ惚れしてしまう、私好みの滝をいくつか近畿圏に絞って紹介してみようと思う。
まず外せないのが兵庫県新温泉町の「シワガラの滝」。半洞窟状の空洞内に落ちる滝で、空洞の奥に入って振り返らないと滝は見られない。苔や草に覆われた緑色の岩の中を逆光に照らされて落ちる姿は神秘的だ。
滋賀県大津市の神爾の滝群中の「雄滝」は途中岩棚にぶつかり大きく水を跳ね飛ばす滝で、その豪快さに圧倒される。同じ大津市の「夫婦滝」は計算されたかのように、見事に平行に2本の滝を落としているし、三重県名張市の赤目四十八滝中の「千手滝」は流れが幾筋にも枝分かれさせながら巨大な滝壺に落ちる滝で、周囲の景観と共に日本の風情を感じさせる滝。
滝の魅力を語れば枚挙にいとまがないが、いずれも神のイタズラかお遊びかと思わせるような滝が日本には無数に存在している。これだから滝巡りはやめられない。
Vivre 2024.6月号より
「シワガラの滝」はなかなかユニークですね。実際に見ると神々しいのでしょうね。
夫婦滝は随分昔に見たはずですが、よく覚えていません。水量が多く、豪快に落ちていたように記憶しています。
心に残っているのは白神山地の暗門の滝（第二の滝）です。40ｍ近い断崖の切れ目から豪快に落ちる滝です。滝の大きさに比べて滝壺は浅く見えました。周囲の風景とマッチしているのが良かったのでしょう。
日本人は何事もカテゴライズするという点は全く同感です。
日本百名山を目標にしている人は多いようですが、私は全く興味が無いのです。深田久弥が選んだだけとしか思えません。当然ですが否定するものでもありません。
「登りたい時に登りたい山に」登って楽しんできました。
日本一の富士山も登ろうとは思いません。
（ちょっと偏古な年寄りの独り言でした。）
シワガラの滝は一度は見ておいて損のない滝です。ぜひ......
暗門の滝も豪快ですね。今は確か最奥の三の滝まで行けなくなったとか。
全国区では群馬県草津町の「嫗仙の滝」も一度見たら忘れられない滝です。
カテゴライズはyoritonさんも同感とのこと。カテゴライズせずにはいられない人種ですかね。
滝の100選で言うなら、選考後観光地化されてしまったものも多くないです。
和歌山県の桑の木の滝はよく見えるようにと滝の前の木が伐採されてしまいました。
悲しいことです。むかし中国で丸ハゲになった山の緑化ということで山を緑色に染めたということがありましたが、同じようなことです。笑えませんね。
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