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私より山の心得のある友人に誘われて、大菩薩嶺に登ることになりました。それまでは、高尾山・景信山・陣馬山・奥多摩の低山・山梨の低山などに登っていましたが、2000m級の山は初めてだったので、直前まで楽しみだな〜と思っていました。
季節は8月の中旬で、暑い日が続いていましたが、当日は朝から曇り空で、さほど暑くありませんでした。塩山駅で降りると、やはり曇っていて、気温はせいぜい20度くらいだったと思います。
バスがちょうどない時間帯だったので、しかたなくタクシーに乗りました。運転手さんに、大菩薩嶺に登りたい旨を伝えると、こころよく丸川峠ルートの登山口まで送ってくれました。
その日の私の服装は、半袖半ズボンでした。8月の半ばで、当然暑くなると思いまして・・・。丸川峠までの登山道は、当時の私にとって相当厳しく、かなりの時間を要しました。
丸川荘で休憩した後、いざ大菩薩嶺への登りにとりかかりました。何回行っても飽きない、あのしっとりと苔むした登山道を黙々と歩いて、ようやく山頂に達しました。眺望はありませんでしたが、二人して「キツかったな〜。」と満足感にひたっていました。
さて、今回の失敗はここからです。というか、初めから失敗していたんですけどね。何せ夏とはいえ、大菩薩嶺に半袖半ズボンですから。それほど知らなかったんです、山のことを。
雷岩まで来た時に、小雨がパラパラ降ってきました。風はさほど強くなかったと思いますが、気温が下がって、半袖半ズボンの私は当然寒くなり、丸くなってガタガタ震えていました。山の心得のある友人は、ザックの中から出した上着を身につけ、私の方を見てニヤニヤ笑っていました。
後日、「何で行く前に教えてくれなかったんだよ!」と、お門違いと知りつつ文句を言ったところ、「そんなの常識だろ(山をナメんなよ)」と、あっさり返されました。
雷岩付近は、いつ行っても風が強くて寒いですね。いつか積雪期に登った時も風が強く、猛烈な寒さだったので、その時はカップラーメンをかきこんで、すぐに出発しました。
そんな天気なので、景色はあまり良くありませんでしたが、二人であの稜線を大菩薩峠まで気持ち良く歩きました。介山荘の休憩所に、「アイゼン禁止」と書いてあるのを見て、
「アイゼンって何?」と友人にたずねた事を覚えています。
その後、普通に上日川峠まで下りました。またバスがちょうどなかったので、贅沢にもタクシーに乗って塩山駅に戻ってきました。
とにかく寒くてまいりましたが、とても良い山歩きだったと、今でも思っています。それ以来、山登りでは、いついかなる時も長袖長ズボンと決めています。
以上、大菩薩嶺でのお粗末極まりない失敗談でした。それではまた。
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