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2018年09月06日 07:11未分類全体に公開

「弘法筆を選ぶ」

今では、ほとんど使われることはありませんが、「弘法筆を選ばず」ということわざがあります。一般的には、「技量に優れていれば、道具に左右されない」という意味です。簡単に言えば、「自分の腕の悪さを道具のせいにするな」という先人の教えです。

私は、小学生〜中学生時代に書道を習っていました。たぶんその頃、「弘法筆を選ばず」ということわざを教えられたのでしょう。何となくですが、その意味を理解しているつもりでした。

しかし、私は「はたしてそうだろうか?」と疑問を抱いていました。実際、習っていた書道の先生は、見るからに質の良さそうな筆を使っていたからです。そして大人になってから、実際は「弘法筆を選ぶ」であることを知りました。

世界のホームラン王である王 貞治選手には、道具(バット)へのこだわりは相当のものがあったはずです。おそらく、当時としては最高級のバットを使っていたのではないでしょうか。才能と努力と技術だけで、868本のホームランを量産できたとはとても思えません。

さて、登山の世界においてはどうでしょうか?登山道においては、いかにも高価で質の良さそうな登山靴、ザック、レインウェア、ストックなどが溢れかえっています。もちろん、高価だからといって必ずしも良いものとは限りませんが。

最近、このことに関連して感じていることがあります。それは、カメラです。私は、iPhoneのカメラで撮影した写真を山行記録に掲載しています。iPhoneは小型で操作が簡単、しかもそこそこ綺麗な写真が撮れます。ただ、おそらく高性能のカメラで撮影したであろう写真と比べると、明らかに見劣りします。これはもちろん腕の悪さもありますが、道具の差もあるのかなと思います。

だったら高性能のカメラ買えよ、と言われてしまえばそれまでなのですが、私にはそんな高級なカメラは似合わないでしょうし、まず使いこなせないと思います。結局は、便利で使い勝手の良いiPhoneで済ませてしまおうということになります。

登山においては、少しでも性能の良い道具を使った方が、より安全かつ快適で楽しい山行になることは明らかです。登山用品に限らず、性能の良いものはどうしてもお高くなってしまいます。これはやむを得ないことでしょう。

しかし、大切なのは、自分に合ったものを身に付けることです。たとえ高価であっても、自分に合わなければ何にもなりません。高級カメラを手に入れても、使いこなせなければ持っていないのと同じことになります。

皆さんもそうだと思いますが、私は新しい登山靴を買う時、サイズや履き心地などを何回も何回も確認します。そして、自分で納得したものを購入しています。それでも失敗することはありますけどね〜。

「弘法筆を選ばず」ということわざについては、これはこれで、先人の教えとして頭の片隅に置いておくべきかもしれません。でも、実際には「弘法筆を選ぶ」であると私は思います。

写真は、皆さんもご存知の、サーモス山専ボトルです。ちょっとお高いですが、とても優秀なポットだと思います。これからの時期、特に威力を発揮します。

それではまた😊
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