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昔のヒト(江戸時代)はよく歩いたものですね。
宿場を朝立ちし一日35km程歩いたそうですから。しかも何処へ行くにも自らの二本足。軟な現代人はとてもじゃないがかないません。
大正期の旅行大好き作家・田山花袋。この方今でいう温泉バカの先駆者であって、温泉巡りなる本まで出している。
旅先での道中歩きで(大正時代)「・・・気息喘々右に辿り左に辿り、人肩を没するばかりなる熊笹を、右に押し分け左に掻き分け這うようにして、その削るが如き険しき坂を下りしが摺り足しちつ辿りしが・・・」 と山歩きの苦悩を語っている。
さて山歩きの原則。難しいことではありません。簡単なことです。 「ただただひたすらゆっくり歩く(登る)」これにつきますね。
歩き始めから山頂まで同じリズム、同じ歩調。昇り道も下り道も速度は同じ。そしてこれが肝心。皆さん登る苦しさでつい下ばかりを見て歩くが、ときには立ち止り周囲の風景を愛でながら・・・・・
何度も登山初心者の方をお連れしたが、登山初心者の方の多くは興奮冷めやらぬままに奮起満面、覇気を身体全体にみなぎらせ、憤然と歩き始めるが、それもせいぜい30分の”命”。
突如、ガス欠になったようにスピードダウン。額からは汗水滂沱。目は虚ろ。原因はひとえに身の程知らずの精神高揚”勢い歩き”
こんな方の行動をよく観察していると、みな一様に登る一歩の間隔が大きく大股、歩く様に勢いが見られる。これじゃ疲れます。
さてヒトは二本足で歩く動物ですね。ところがドッコイさに有らず。ダーウィンの進化論ではないが、
人類も進化進歩し、昨今のお山は4本足なる”進化した精鋭”?がお山を闊歩している。
”4本足”の正体は言わずもがな二本は手に持つ2本のストック。
”4本足歩行”は一時的に荷物の負荷を腕の方へ逃がし、腰や膝の負担を軽減、歩く際の身体のバランスも支えて(注意! ストックは急な岩場の昇降など手に持っていると逆に危険要素も)
私も御時世に乗り遅れまいと早い時期から”進化”し、2本のストックは完全に身体に沁みつき、なくてはならぬ”頼り足”。
能書きはさておき、山歩きは結局自らの2本足頼り。ヒト様は手を貸してくれません。
美しい麗婦人が救いを求めてきたら・・・。ウ〜ン自信ないな、手を差し伸べるだろうな。性格的にきっと。(笑)
くどいようだが山歩きの秘訣。難しいこともない「ただただひたすらゆっくり歩く(登る)」
・写真はただただゆっくり立山を登る私の雄姿
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