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山岳風景を題材とした木版画作品を多数発表し「山の版画家」として知られる畦地梅太郎。
画文集の出版や装丁、挿画などの分野でも活躍した版画家である。
なんといっても特筆 すべきは、好んで描かれたほのぼのとした「山男と雷鳥」でしょうか。
彼は晩年、自身が描いた「山男」のことを雑誌「アルプ」主催の講演会でこう述べている。
「・・・野っぱらを駆けまくり草花を摘んだ 子供のころへの郷愁がわたしを山に行かすようになった。「山男」は、わたしなんです。「山男」を通じて、自分の気持ちを表現しているんです。・・・」と。
氏の版画は一度眺めれば、誰でもその個性溢れた「山男」の温和な表情。抒情性豊かな作品群の数々は畦地芸術の境地ですね。
氏の版画は私の隠れ屋の壁面に煌めくように飾られている。
隠れ屋は乱雑極まり、ヒト様に自慢できるものは持ち合わせていないが、唯一氏の版画だけが場違いに威光を放っているんでありまして。
なぜ私が氏の作品を・・・
とある名の知れた神社前の老舗食堂。食堂の奥にご主人の趣味で集められた江戸期以降の多数の蕎麦チョコが所狭しと陳列。そしてこれまた多数の畦地梅太郎の小版画が飾られている。
「んん? なぜ?多くの畦地梅太郎の版画作品がこの店に?」
その答えは先代の御主人が氏と親交があり、毎年氏から自筆の年賀状が送られてくる。年賀文面挨拶欄には氏の版画作品。そんなことから氏の大小の版画作品がいつしか店の奥に飾られて。
お店の女将さんに「売って!」「売りものじゃありません」「売って!」「いやです」「売って!」・・・。
てな、押し問答が延々と小一時間。女将さんとうとう根負し・・・。
そんな葛藤無理強い、難行苦行で手に入れた版画である。版画は年賀状であることから年賀状サイズ。
今は晴れやかに我が隠れ家に飾られているのでありますね。
tokusandesuさん はじめまして
家族旅行で白馬山麓のホテルに泊まった翌日、八方池まで散策しようとしましたが悪天。残念だなぁ、でもゴンドラ載ってみようとしたら何やら怪しげなポスターが。
それはゴンドラ終点駅でやっていた畦地さんの展示会のポスターでした。
見に行った私も夫も心を鷲づかみ。
(夫は山に登らないんですけど(∩´∀`)∩)
絵の値段を見て唸り、そのままレプリカを数枚買い求め帰宅しました。
それからも画集を買ったり、手ぬぐいを手に入れ額装してもらったりで
我が家には畦地さんの作品が溢れています。
一枚は本物をと狙っていますがかなわぬ夢ですね。
手に入れられた年賀状ほんわかしていいかんじ。
私は「出会い」など動物や家族の版画もお気に入りです。
kibako さんコメントありがとうございます。
畦地氏の版画絵を初めて目にしたのが遥か昔の涸沢ヒュッテ。シンプルな版画ながらほのぼのとした温もりある山男の版画に胸キュンと。世に言うところの一目ぼれ。
それからは畦地版画に魅力され、燕岳・燕山荘でいくつもの本物の版画を初めて目にし・・・。自然の流れで、当然氏のレプリカ作品が部屋に飾られて。(そうなりますよね)
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