浮世絵の場所を求めて　越中氷見光照寺

2025年10月08日 23:15謎・疑問全体に公開

６月に我が家の元・問題娘（元・不登校娘）に付き合わされて３日間で東京の美術館を９～１０館回った。

上野の森美術館の「五大浮世絵師展　歌麿　写楽　北斎　広重　国芳」は良かった！　そのあとに回った東京国立美術館での特別展「蔦屋重三郎コンテンツビジネスの風雲児」は私的にはイマイチだった。ただ、階下の企画展示室の「新版画―世界を魅了する木版画―」は実に良かった！
https://www.yamareco.com/modules/diary/381513-detail-368569

その新版画の中に
川瀬巴水「旅みやげ第二集　越中氷見光照寺」という作品があった。
作品そのものも私好みのものだったが、氷見（富山県）は４０年近く取引で通い続けている街で、調べてみると光照寺は取引先からそれほど遠くなかった。

私の仕事は斜陽産業で、それにくわえてコロナ禍がとどめを刺してくれたような形になった。出張営業活動は以降中断状態で、その間に多くの取引先が閉業した。コロナ禍前までは年に４～６回のペースで本州全域を出張営業していたが、氷見の手前の高岡までは２０２３年１１月末に日帰り出張を試みるもののやはり厳しく、その後、ふたたび放置状態となっていた。

今回、自分自身でも「一区切り」つけるための出張となった。
氷見はコロナ禍以降の初の訪問となる。

取引先とのアポは１６時としていたが、多少の遅れは許してもらえる先だったので、仕事後回しで光照寺に向かった。

直前に予習したのがマズかった。中日新聞の記事にもろヒットする。
https://www.chunichi.co.jp/article/752891
この作品は１９２１年の作品なのだが、氷見は１９３８年に町の大半を焼く「氷見大火」に見舞われる。本堂は残ったが門や鐘楼は焼け落ちたとのこと。お寺の周辺などは時間経過しても意外と昔の風景に一致する何かが残っていたりするが、それは今回期待できそうになかった。

求めていた景色はなかったが、この作品に出会えたことはよかったし、長年、氷見に来ていて足を運んだことのなかった光照寺を訪ねることができたこともよかった。

取引先で「氷見大火」の話になった。取引先の家では、タンスの引き出し１つしか持ち出すことができなかったらしい。そして、そのタンスの引き出しは今でもあるということ。この日も玄関先の箱の中から古新聞が出てきて、日付を見ると昭和３３年の新聞だった・・・

この日は疲れていたのか、氷見線でも爆睡していた。

また、氷見を訪ねる日は来るのだろうか・・・

※雨晴海岸の写真は今回のものではありません。この景色が見えるのは、冬の日の雨が降る前の日だそうです。

浮世絵の風景を求めて「由井薩埵嶺」
https://www.yamareco.com/modules/diary/381513-detail-263891

浮世絵の風景を求めて「神戸之宵月」
https://www.yamareco.com/modules/diary/381513-detail-368569

2025-08-10 １００年前の六甲山系の浮世絵の

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