![]() |
![]() |
![]() |
大平山に次ぐ岡山県の南限のブナの木を目当てに両山寺〜二上神社〜二上山東峰(弥山)〜鞍部(塩場の池)〜二上山西峰(城山)〜天邪鬼の重ね岩〜西峰巻き道〜鞍部(塩場の池)〜東峰巻き道〜二上神社〜両山寺とまわった。インターネットに掲載されている岡山県自然保護センターの平成17年に行われた二上山のブナおよびイヌブナの調査報告を頼りにブナの木を探して歩く。二上神社付近で3本のブナの木を見た。うち2本には個体番号を記した黄色い小さなラベルが幹の根もと近くに付けられていた。神社前にあるもう1本の斜めに長く幹が伸び上がっているブナの木は、ラベルが破れていて個体番号はわからないが、二上山で二番目に大きいブナの様だ。県北の中国山地の山で見るブナの木とは、生育環境の違いによるのか(常緑の社叢林の中)ブナの佇まいが違って見えた。今まで幾度か訪れているが、ブナの木にまったく気付かなかった(見る目がないので)。ヤブ蚊に刺されまくりながら東峰山頂に上がり両山寺の開祖、泰澄大師の石碑の両わきに2本のブナを見る。小さい方のブナは枝葉に手が届くので、葉っぱをよく見てブナの葉の特徴を覚えた。ヒガラのさえずりが聞こえた。東峰山頂から西斜面の樹林にちょっと下り、岩の所からブナを探して斜面を上下しながら横切って行く。ブナかなと思う木を見ては近寄って個体番号のラベルを見てブナと確認して行った。桧の植林に挟まれた区域のなかに、6株のブナ(幹の数は合わせて11本)と4本の単木のブナが見えた(うち1本は枝にも個体番号が付けられていたが含めていない)。株の中には4本の株立ちになっているなかなか立派なブナがあった。各幹に個体番号のラベルが付けられているが、読み取れなくなったり失くなっているものもあり枯れている幹も4本あった。イヌブナの木は初めて見たが2株あった(ラベルの番号でイヌブナと確認、幹の数は合わせて3本)。うち1株は2本の幹を立ち上げた立派なイヌブナだった。木肌の様子はブナと異なりぶつぶつした縦筋があり、ざらざらした肌合いだった。もう1株のイヌブナも2本の株だが1本は枯れていた。調査記録を見ると、調査時には4本立ちの株だった様だ。ブナがあるのはこの辺りまでかなと思うところで斜面を上がると、丁度東屋の休憩所の所だった。東峰山頂から目と鼻ほどの距離の斜面を1時間以上うろうろしていた。腕はヤブ蚊にやられボコボコ。二上山の鞍部に下り、塩場の池のそばに立つ二上山最大のブナを見る。そのブナの木は以前から岡山県自然保護センターの調査研究報告のネット情報で知って見ていたが、教わらなければ何の大木かわからなかったとおもう。幹に腕を回すと二抱え程あった。調査時の胸高直径は98cm、樹高25mとなっている。鞍部から舗装路を電波塔が林立する二上山西峰山頂(689m)へと上がった。山頂ではアサギマダラが枝を縫ってふわふわ舞っているのが見えた。西峰に1本残るブナの木は、山頂から北方向に天邪鬼の重ね岩に向かう山道を少し入った右手の電波塔の裏側辺りに見つけた。幹の下の方から伸びた枝が広がって葉を付けているので、葉っぱの様子がよく見えた。他にもブナが有りはしないかと林の中に白っぽい幹を見て近寄ってみるが、見上げると朴の木だったりした。二上山で見たブナの幹の本数は22本、イヌブナの幹は3本だった。見落としもありそうだが、平成17年の調査時よりだいぶ数を減らしている様だった。
コメントを編集
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する