今日のブラタモリ、河岸段丘にまで話を進めたなら言ってほしかったな。長野県はなぜ信濃というのか。
なので、代わりに思うところを…
河岸段丘に限らず断層盆地などでもみられる河川の浸食によってできる段丘は「ひな壇」のような地形を形成します。
この「ひな段」状の形状を階(しな、きざはし)と言います。ちなみに階とは、ひな壇のように段が並んだ状態、段がきちんとそろっている状態をいいます。だから、階段なのです。
「階」は階層や階級、音階などでも分かるように、単に一つだけの段を意味しません。複数の段がきちんとそろっていることが必要なのです。
ウィキペディアでは、科、級も段差を意味するとありますが、単なる段差ではなく、ひな壇状に並んでいなければ意味がないので「階」を充てるのがいいと思います。
ですから、河岸段丘が発達した地域では「階(しな)」という呼び方がなされ日本各地に存在します。
たとえば、京都の山科は断層盆地で山に囲まれており、その中を流れる山科川が河岸段丘を作り、その河岸段丘が発達して「山階(やましな)」と呼ばれたのが「山科」という字に変わったものです。
現在は、山科区の西野に「山階(さんかい)」という旧地名の名残を示す山階小学校(さんかいしょうがっこう)があります。バス停にも山階小学校前があります。(まだバス停あるかな?)
東京の品川も目黒川が武蔵野台地に作った河岸段丘が発達しています。
ですから元は「階川」と呼ばれていなかったでしょうか。
ところで、長野県では県内各地の盆地に多くの川が河岸段丘を形成し、各地に「階(しな)」を作ったので「階野(しなの)」と呼ばれ、階野の国が信濃の国になったのでしょう。
科の木が多かったから科野→信濃より説得力はあると思いますが。
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