自省すべき点があったので備忘しておきたいと思います。
山行数日前、現地の天候をチェックしたところ、
13日◎
14日△〜×
15日○
上記のような状況でした。
14日の記録がないことから、たぶん14日は皆様登らなかったのでしょう。
15日明け方、西黒尾根の樹林帯についていた直近の踏み跡は下りの
ものだけでした。14日アタック断念して下山した方の足跡だと推測しました。
稜線に出ると不明瞭なトレースが多くなり、風の通り道は消えていました。
山頂に到達した時間は10時前くらいだったので天神組の方もまだ上がってくる
時間帯ではなかった為、山頂直下も踏み跡はありませんでした。
13日には多くの入山があったと思いますが・・・。
雪山は一日で状況がガラリと変わります。
当日は先行でしたので、自分の判断の下、山頂まで最短距離にて
ルートセットしました。
今回、備忘しておかなければならないのは、先行者のトレースは
信じてはならないということです。
自分は、当日コンディションが良すぎる西黒尾根に少し飽きていたので、
そのまま傾斜が緩むザンゲ岩方向に進んで肩の広場に出るのではなく、
本来選択すべきルートから外れて3ノ沢方向へトラバースして岩峰帯
を回り込もうと考えていました。
ところが近づいてみると、マチガ沢の枝沢の上部は、どこもウィンド
スラブが形成されていて縦横方向に破断面が入っており、
3ノ沢方向のトラバースが難しい状況でした。
なので肩の広場の風下側に張り出した雪庇を直上しました。
雪庇マントルは、バリエーションに必要な技術でやらないと感覚が
鈍るので自分の経験の範囲内でトライするようにしています。
月曜日だったので登山者は少ないだろうし、よもや後続の方が登ってきても
冬期西黒尾根を登られる方に限って、まさか自分のように雪庇直上する人は
いないだろうと安易に考えていました。自分のルートは経験豊富な方から
見れば頭おかしいものでしたから。
非常識な雪庇下のトラバ—スと雪庇の直上。
これらはビギナ—が真似て、事故の可能性を高める危険な行為です。
今回自分は自分本位な考えから安易にこの非常識な行動を
とってしまいました。
15日のコンディションだと、雪庇を大きく崩してしまうと、直下の
破断面に衝撃を加えてしまい、雪崩の引き金になってしまう恐れもありました。
下山後、ヤマレコで記録を拝読させてもらったところ、自分のトレース通りに
雪庇直上されている方がいらっしゃいました。
急斜面、周囲を斜面に囲まれた沢状地形、木立がまばらなオープンバーン、
尾根の風下側の斜面などは雪崩のリスクが高いです。
バリエーションではない一般登山道で非常識な行動は厳に慎むべきで
あることを痛感した次第です。大変申し訳ありませんでした。
どうか他人のトレースを信じることなく、リスクを低減した雪山歩きを
して欲しいとも思いました。
その気持ちを備忘しておきます。
こんにちは、お久しぶりです。
良いですね、谷川岳。
私は(も)他人のトレースは信じないタイプです。
自分で判断して進む様にしていますが、時として、それが誤りである時もあります。
それでも納得できます。
塗り絵の様にトレースを辿るのはつまらないです。
つねに、自分と相談するのが楽しいですね
ringo-yaさんご無沙汰しています。
お元気でしょうか?
雪庇下の雪質コンディションはかなり危険な状態でした。
自分のピッケルは長尺ストレートロングシャフトなので
表層の剛性違いは数歩ですぐ確認できました。
”いずれ剥離する”
そう判断してトラバースを中断し、雪庇を直上しました。
正規ルートを外れたのは、最後くらいは刺激が欲しかったからです。
記録を拝読する限り、どうやら自分が目視した破断面は
当日何名か通過した後、流れたようです。誰も巻き込まれなくて
本当に良かった。
雪庇は同箇所を複数名が通過すると横面強度が低下し、
ドミノのように両翼が崩壊していきます。
大事故に繋がる恐れのある行動は一般登山道では
慎むべきだと痛感しました。
お互い末永く安全に山を楽しみたいですね。
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