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運転席に嵌る私は、なんとなくゆったりとした気分で満たされていた。
午後1時浜松の自宅をでて、掛川の横須賀に向かった。
150号線、この道は、年に一度、法多山への初詣で通る。
その時、横須賀の清水邸の庭園を認識していた。
レコユーザーのken222さんから絵画展の紹介があった。
実は、昨年の絵画展の後、次回は連絡を頂けるよう希望を出していた。
見かけとは裏腹に、私には、楽しみの種が一杯ある。
絵画もその一つだった。
1枚の絵を前にして、描かれた対象や構図や筆づかいを見ていると、画家の人柄を慮る自分を発見する。
描いた画家はどんな人だろうなとも思う。
ほんのりとした子供の表情を見れば、暖かい人を思う。
かって、月刊絵画誌「一枚の絵」を購読したときは、画家・佐間田敏夫さんの風景画が気に入っていた。
いつか、一枚、手にいれたいものと思っていた。
未だにこの夢は実現していない。
特に、渓流の水の流れの表現がすばらしかった。
気の多い私は、その前から油絵を描くことに手を出したこともあった。
なんども挑戦したが、無い才能はいかんともしようがない。
軽い挫折ばっかりの中で、才能ある画家の作品を鑑賞することが楽しみに落ち着いた。
1時間ほどで横須賀に着いた。
城跡の駐車場に係員の指図に従って駐車する。
「雨の中、お世話になります」
声を掛け、山際に沿って伸びる市街の間を抜ける道を清水邸に向かう。
途中、沢山の祭りを祝う見物客とすれ違った。
年一度の文化祭、今年で19回目だという。
なんと、道の両側の至るところで、催しをやっている。
町ぐるみの文化際だ。
公民館のようなところでは、ここでも絵画展をやっていた。
帰りに寄っていこうなと思いながら通過する。
工芸品を展示するところもあった。
道を歩いただけで寄りたいところが目に飛び込んでくる。
10分ほど歩いて、すれ違いの女性に声をかけた。
「清水邸は、どの辺ですか」
「どこかしら?」
50m先に、看板が見えた。
「清水邸→」と書いてあるようだ。
先に、樹木が見える。清水邸の庭園に違いない。
庭園に入った。
確か、本宅の2階と案内されていた。
「ニカイ、ニカイ・・・これしかないな」
それらしい建屋に入った。
階段を下りてくる客に、画家の名前をいうと、ここだと返事が返ってきた。ふと、横を見た。
男の子供、10才か12才か、いがぐり頭が可愛いい。
くりくりした目つき、どこかで見たような!
聞いてみた。
「絵に描かれた男の子」でしょ。
そうだという返事が返って来た。
ほぼ同時に2階へ上がった。
4畳一間のスペースに作品があった。
すぐ、子供の絵が目に飛び込んだ。
一言でいうと、「暖かさ」が私の心に拡がった。
じっと見ていた。
こういうのが、私にはぴったりする。
まさに、私の「一枚の絵」だった。
暫くして、傍らにあった2冊の写真帳をめくった。
作者の現在までの作品が写真で紹介されている。
人物や動物にこだわった作品が多い。
子供の写真からは想像しなかった女性裸像の絵も沢山あった。
猫を描いた絵は、生きた猫そのものだった。
なんという描写力だろうか。
途中、ken222さんとも会話をした。
私の頭は絵のことで満たされていたので、十分な会話は望めなかったかもしれない。
モデルの男の子と写真を撮った。(写真はモザイクをかけました)
ken222さんのお陰で画家、藤野今日子さんの絵に触れた。
絵を見て、いつも思う。
どんな人が描いたのだろうな?
今日は、その人が傍にいる。
くりくり坊主の男の子の成長とともに、藤野さんの来年の作品が楽しみになった。
また、来ますといってお暇した。
もと来た道を戻る。
帰りに寄るはずだった絵画展もよらずに素通りした。
あっちこっちに立ち寄って、印象を薄めたくはなかった。
今日は、あの「一枚の絵」だけで、私は満たされたい気分だった。
(g)
gさんが日記の投稿
でも、絵の事だったので嬉しくなりましたよ。モデルの男の子とも会えたんだ。
よかったですね。
絵は、洋絵でも日本画でも、観れば感動するものが必ずあるもんね。
長女(はるか)と京都美術館へ雪舟展に行ったことあるけど、実物の水墨画を観て感動したでね。
先月、草津市クレアホールへ滋賀県主催の絵画展に一人で行って来ましたよ。
寅は美術倶楽部に6年も在籍した、根っからの絵好きなんですよ。お笑いだね
寅さん、コメントありがとうございます。
なんでも楽しみにする好奇心の塊みたいな私です。
ken222さんの声かけを頂き、心遊ぶいい時間を過ごしました。
日記に出すのは、たまにしかないですが、文章を書くのは大好きで、これも楽しみの1つです。
寅さんと趣味が同じでよかったですよ。(g)
雨続きの一日を有意義に過ごすことができて よかったですね。私もとても見たかったので 実はkenさんに内緒で行ってみようかと前々から考えてはいたのですが 諸事情で行かれず残念でした。gakukohさんも感性が豊かでいらして いつも短歌にも感心していますが 趣味が豊富で楽しいですね。お写真もいつもの山の姿と違ってどこの紳士かな?と思いましたよ。
絵の前でそのモデルさんと一緒に記念写真とはいい思い出になったことでしょう。
sachiさん、こんにちわ。
コメントありがとうございます。
声を掛けていただいたので、満足な時を過ごせました。
モデルさんと一緒、実物の純真さが、絵にもよくでていて、
とてもかわいいモデルさんでした。
雨の時は、こんな楽しみができて幸せですね。(g)
gakukohさん こんばんは。
この度は悪天候にもかかわらず娘の展示会にお出かけいただきまして本当にありがとうございました。
何だかまだ夢を見ているような心地です。
昨年、コメントをいただいて以来ずっと緊張していた次第ですので温かな笑顔が私の目に飛び込んできた時には心底うれしかったです。
ちょうど多くの人たちが見えていてくださったときでゆっくりして頂けなかったのではと後から案じましたし、私ももっといろいろなお話を伺いたかったと少しばかり心残りでした。
拙い絵画ですがgakukohさんのような方に観ていただけて娘は幸せ者です。
これからも頑張ることと思いますのでよろしくお願いいたします。
まずは心よりお礼申し上げます。
ken222様
どういたしまして!
大変、満足して帰ることができました。
こちらこそお礼申し上げます。
これからもお会いできるときがありますので、ゆっくりお話の機会はあると思います。(g)
こんにちは。
文化展にお出かけいただいてから一週間が過ぎ、またもや雨の週末となりました。
いかがお過ごしでしょうか・・・。娘はヤマレコには無縁の生活していますが、gakukohさんの日記を読ませていただくようにと連絡いたしました。
「gakukohさんの日記読ませてもらいました。ありがたいお言葉です。あったかい人柄がわかるね」(原文のままです)とのメールが届きましたので伝えさせていただきます。
とても励みになったことと、母親としても感謝の気持ちを改めて伝えさせて頂きます。
ありがとうございました。
こちらこそ、ありがとうです。
ご活躍きたします。(g)
私も素晴らしい方と巡り会えた気持ちでいっぱいで御座います(^^)
こちらこそ、よろしくお願いします。(g)
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