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我が家はフローリングに電気こたつ、ローソファーや長座布団、座椅子など各自がしっくりくるアイテムで寛ぐスタイルです。
そんな家族の憩いのオアシスのこたつ。
最近こたつでウトウトとしている時に思い出す記憶があります。
私が子どもの頃の記憶です。昭和の終わり頃までこの辺りの田舎では薪で沸かすお風呂の家がまだ多く残っていました。我が家も毎晩、薪でお風呂を沸かしていました。
その燠を掘りごたつへ焼べて暖をとっていました。
焼べたばかりの赤々とした燠は熱く、灰を被せて温度の調整をするのですが、運動着のファスナーなどの金属はすぐに熱せられて、火傷をするんじゃないかと思うほど熱くなりました。そんな掘りごたつにはたくさんの思い出があります。
ばあちゃんはよくこたつで焼き芋やお餅をアルミホイルに包んで作ってくました。雪の中で霜焼けになるほど遊び家に帰ると、おやつによく食べさせたくれました。電子レンジが無い時代はアルミやアルマイトの弁当箱を学校のダルマストーブで暖めて食べていたのと同じように、掘りごたつで色々と保温や調理もしていましたね。寒い外から帰り、こたつに潜り込んだ時に芋の甘い香りや醤油の香ばしい香りがすると嬉しい気持ちになったものです。
じいちゃんは夏の間は農業をしていましたが、仕事が無くなる冬場は土建屋さんに勤め、山に道を作る仕事をしていました。浅間や八ヶ岳の山麓が仕事場で、時々、珍しい鉱石や植物をお土産に持って帰って来るのを楽しみにしていました。
風呂から上がり、こたつでうたた寝をしていると、ガチャガチャと音が聴こえてくるのです。じいちゃんが山仕事の道具の手入れをしているんですね。あの金属が擦れる音がどこか心地よくて、聞いているうちに深い眠りへと墜ちていくのでした。
冬の季節、今日の様な吹雪の日はこたつで山の道具をメンテナンスして過ごす事がある。
アイゼンのヤスリがけやらハーネスのギアを外して一つ一つ点検をしてみたり。
家族が寝静まった深夜のこたつで、あの懐かしい音に包まれながら、明日の山は穏やかな山になるだろうかと春の嵐が過ぎるのを願うのでした。
私の祖父母宅では練炭を使っていました
裏庭には灰になった練炭が積み重なって捨てられていました
そして夏には、その狭い裏庭にバッタなどの虫が現れ、虫を取って遊んだりしました
未舗装だった街道に面したその家は遠い昔に失われ、20mはあろうかと思われた樹木も伐採されて舗装道路化し、当時の面影は全くありません
偶にそこを通過する時は意識してないと、かつてそこに祖父母の家があった事すら思い出せないくらいです
それでも生まれ育ったこの街が好きです
これからもずっと住み続けます
炬燵に限らずですが、生活の中にある家具や道具は時代に合わせて便利な物に変わっていきますね。
幼い頃から慣れ親しんだ街の風景も変化し時々ふっと思い出しては懐かしさを感じる事があります。
子ども達で賑わっていた近所の駄菓子屋さん、紅葉が見事だったお寺の大銀杏。どれも時代の流れの中で姿を消していった懐かしい風景です。
誰もが記憶の中に懐かしい故郷の景色や情景があるものだと思います。無くなってしまった物に懐かしさを感じる一方、新たに産まれてくる新しい街並みや地域の名所にも期待を抱きながら暮らしていきたいと思います。
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