その日の午後、5人家族(父親はドイツ人?、母親は日本人、小学生くらいの娘三人)が山荘に入ってきた。私が山荘前のテラスに座りながら、下の涸沢キャンプ場を眺めていたら、上記の母親と娘三人がテラスにやってきた(その時父親はいなかった)。
しかしテラスに座ったのは母親と一番小さい娘さんだけ。あとの娘さん二人はどこへ行くのかと思ったら、なんとテラス横(奥穂へ向かう梯子の下の崖みたいなところ)から下におりて雪渓の方へ歩き出した。それを母親が微笑ましそう(?)に眺めていた。私は「え?危ないんじゃないの?」と思い、母親に止めるように言った。あのカールの傾斜、石はただ斜面に乗っかっているだけで、間違えて踏んでしまえばガラガラと崩れ落ちて石もろとも下に落ちてしまう可能性がある。また、雪渓はよく見ると雪渓と下の地面の間が空いていて、そこに滑り落ちてしまうと危険である。こういったことを説明すると、母親の方もすぐに理解して娘たちを引き返させた。ちなみに母親は「雪を触りにいこうとして」と言っていたが、雪渓が雪ではなくて氷の塊ということを認識していないようだった。
テラスの下におりる人なんて私は今まで見たことがなかったけれど、いるのだろうか?
写真1:穂高岳山荘のテント場から見た涸沢カールの雪渓。上部は雪渓が少なく地面がむき出しになっている。
写真2:穂高岳山荘テント場より
写真3:山荘のテラスから見た雪渓
雪渓を上から見ると、ぱっかり口を開けた様な空間が広がっており、居合わせた者が皆口々に「あそこに滑り込んだら助からないな」と言いました
想像力や予想力を働かせないと、子供は大人には思いつきもしないびっくりする様な事をしでかすものだと、昔我が子から教わりました
雪渓は怖いですよね。今回の場合は、どちらかというと母親が率先して「行ってらっしゃい」という感じだったので驚きました。あまり雪渓のある山に来たことがない人なのかもしれません。だとしてももう少し想像力を働かせて欲しかったですね。
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