東側の大谷川本流は林道が高い所を通っているが、大谷川渓谷の滝やゴルジュの渕など、沢登りを楽しめる。林道終点の左谷の出合には、まきのおの滝があり、その奥にも淵や小滝が続くが、中流部は平凡な流れの区間が長い。一方、右谷の出合には五段返しの滝があり、その上部は、渕、ゴルジュ、大滝と飽きさせず、上流部も渓畔林のなかにナメの小川が続いている。下山路は、地形図の破線路を利用できるが、上部はわかりにくくなっている。
北側の恵下谷流域は、顕著な枝谷が4本あり、その内3つが大滝を有し、楽しめる。中でも、四本杉のある谷は、「広島県の滝」で紹介された恵下谷中の谷が秀でている。渓畔林保全区であり登り詰めれば、苔むした谷をブナの森に出る。恵下谷本流も林道下にゴルジュや大滝をのぞめる良い渓相であるが、残念ながら上流部に広島市の最終ゴミ処分場が建設されてしまった。国体コースを下山路に取る場合は、植林帯の下りが長い。東側には下伏谷川があるが、平凡そうなので、まだ未見である。
南側に位置する寒山(869m)は、稜線には大岩が多く面白いが、稜線付近を除き、植林の山である。谷としては、八幡川支流の大古谷の滝がある谷、日浦畑川支流の谷があげられるが、いずれも出合付近の大滝のあとは植林帯の平川が続き、遡行価値は低い。これは、日浦畑川に沿った断層があるためで、断層上の緩斜面のあと、頂上まで急斜面となっている地形による。
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