一昨年の8月から山歩きを再開し、道内各地の山をほぼソロで歩いてきましたが、羆の痕跡、遭遇が予想以上に多いというのが正直な感想です。
山歩き再開前も釣りで野山に分け入っていましたが近距離での遭遇はなく(恐らくこちらが気付いていないだけかも)、遠目に目撃していたのは全て湖(朱鞠内湖、金山湖、糠平湖)で、湖岸を闊歩する姿は確認していますが、襲われる恐怖は全く有りませんでした。
そもそも人間を捕食対象とは見做していないと勝手に思い込んでいたと思います。
今年に入って北海道で羆による2件の重大な事故が起きてしまいました。
5月に朱鞠内湖で釣り人が、そして先日の大千軒岳。
釣りと登山を嗜む者としては全く他人事では有りません。
以前から羆に関する専門書や体験談などを読んで、羆の習性を理解しようとはしていましたが、羆の対処のセオリーを決めてしまう方に危険性があると感じています。
もし、今回の事故で10/31に襲われていたのが自分だったら?
全く無事では済まなかったと思います。
ソロで山に入るなと言われればそれまでですが、極力他人に迷惑をかけない様にするにはどうしたら良いか?
以下自分なりの対策と装備です。
<対策>
まずは[自分の存在を知らせる]
熊鈴や声を出す。
男性3人組に後ろから次々と襲ってきた今回の大千軒岳の熊は少しイレギュラーだと思っています。
自衛本能(自分の獲物を守る)、もしくは人間を捕食の対象にしている熊だったこと。
殆どの熊は人間から距離を置こうとするのではないでしょうか。
[視界、聴覚を遮らない]
大音量で音楽を流したりしていると羆の威嚇音(ウーという唸り声→夕張岳で経験しました)や(ドンドンという足踏み→これ以上近づくなというサイン)を聞き逃す恐れがあります。
また、熊のフンや足跡などの痕跡を見逃す恐れがあるので極力視界は最大限に確保した方が良いと思います。
前方のみならず後方にも常に気配を感じる事が大事かと思います。
<装備>
[熊スプレー、熊鈴、ナタの携帯]
熊スプレーは価格が段々と高騰化していますが野外活動には必須。国産のメーカーで廉価品があれば良いのにと常々思っています。
熊鈴は常に響きの良い物を愛用しています。
ナタは釣りの時は必ず持ち歩いていましたが、登山では軽量化の為持参していませんでした。
昔登山店で購入した物ですが、羆には「刺す」という行為よりも打撃による「振りかざし」で目や鼻、喉を狙った方が良いと聞きました。
打撃で使用する為通常のナタよりも更に重いです。
因みに登山や釣りなどで使用する場合は銃刀法には違反しないそうです。
熊がこちらに攻撃を仕掛ける仕草を見せた時、先ずはスプレーの準備です。
熊はとても俊敏で、スプレーを用意するまもなく襲われる事もあるそうです。5m以内に近づいてきたら迷わず噴射。
どこまで冷静でいられるかは分かりません。万が一スプレーが作動しないとも限りません。
ナタなんて羆には役に立たないという人もいるかも知れませんが、熊が襲ってきたら丸腰でいたらただやられるだけ。
武器がなければ抵抗すらできません。
登山装備はどうやって軽くするか?ではなく、まず何が必要か?から考えなければならないかも知れません。
それに付随して万が一身動きが取れなくなった場合の[ビバーク装備]
[ストック、ツェルト、防寒着、救急セット、発煙筒、など]
ストックは普段から使用していますが、ツェルト用のポールや骨折・打撲時の添木がわりにもなりますね。防寒着は特にこれからの季節、氷点下を乗り切れる物に替える必要があります。
暖を取る為の湯入りのボトルやコンロも。
意外と忘れがちなのが救助してもらう為の装備かも知れません。発煙筒、トーチは予備の電池も。
ココヘリの導入も考えなくては。
~以上あくまで個人的な備忘録です~
コメントを編集
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する