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テントは、流されて崩壊していましたが、比較的新しいですし、ヘルメット・ワカン・冬ブーツも朽ち果てていなくて、年数が立っていない状態です。フォト資料⓵
それと、気になったのが シュラフです。
綺麗にバックに入ったままで 倒木と土に挟まれて 見つかりました。
取り出そうとしても倒木の重みで引き出せませんでしたが、羽毛は羽毛なのですが、厳冬期用までの分厚いモノではありませんでした。
それと、就寝中に雪崩で流されたのなら シュラフはバックから出ているはずです。
また、ピッケルとアイゼンが見つかりませんでした。
ワカンだけでチャレンジするような所ではないのですが。
勿論・・・あまり言いたくないのですが・・・ご遺体の捜索も少し いたしました(-_-;)
うーん・・・ググっても 厳冬期稲村の遭難事故の類は出てきませんし、奈良県警山岳対策室のHPの資料を見ても それらしき事故は掲載されていません。
私の素人的な見解ですが、多分 ミオス尾から稲村を狙ったかと思います。ただ、山頂直下は岩場がキツク、モジキ谷の源流部ルンゼにトラバースされたのではないかと思います。その時に何かアクシデントがあり、あのような急峻なルンゼ内にテントを張ったのかもしれません。
で・・・まぁ、一応 電話を言入れておくか？ と 先ほど 奈良県警山岳遭難本部に連絡してみました。
色々と聞かれましたので、場所や残留物の種類を丁寧にお答えしました。
本格的な係の方ではないようで、現場の位置を説明しても 把握されるのに時間がかりました。
また、本部の係から追って 連絡させていただきますとの事で 電話を切りましたが、すぐさま電話がかかってきて、
警「すみません、何故通報まで二日間もかかったのでしょう。理由を聞かせてください・・・」
私「あっ、一応 遺体があるかどうか周りを探しましたが それらしきモノはなく、きっと救助されたのだろう。遭難現場では人だけがヘリに載せられ、こんな厳しい所ではモノは回収できずに現場で放置せざるを得ないのを知っていますので、そのまんまにしているのだろう・・・」
そう 思って 連絡しませんでした。ただ、残置物の様子が どうも腑に落ちない所もあるし、万が一の為に 一応連絡させていただいた次第です。
警「分かりました。ありがとうございます。それと もう一つお聞きしたいのですが・・・・」
私「はい、」
警「残留品から 男女かどうかわかりましたでしょうか？」
私「はい、靴のサイズ、帽子の色、服の色から 男性だと思います。」
警「すみませんが、後日その場所への案内は していただけることはできますか？」
私「えっ、上からなら ロープで降りたら近いので 案内してもいいですが・・・。下からは もうちょっと 遠慮させてください・・・ 県警の方も、上からの捜索の方が簡単だと思います。」
警「分かりました。その時はよろしくお願いします。ありがとうございました」
私「あのぅ、ココでの遭難救助の記録は出ていないのでしょうか？」
警「はい、今の所 ありません。また、上の係から 連絡することがあるかと思いますので、よろしくお願いします。」
で、 電話を切りました。
えっ、？ ココでの遭難救助の記録がないってぇ？？？？ おいっ。 やばいんでないかい！
そう思いながら、あんまりいい気がしなかったのですが・・・
しばらくして、また 電話がありました。
今度は、上司さんからです。
色々同じ質問ばかり受けました。
全て答えた所・・・
警「その場所で、今年の1月に遭難救助しています。おそらくその方の持ち物だと思われるのですが・・・また新たな遭難の可能性も残されていますので、遭難者の方に 何を残されているのか確認をしたいと思います。また、ご連絡させていただきます。」
私「あ・・・は・はい・・・」
やっぱり、私が最初に思った通り 人だけ 救助して モノは置いたままの可能性が高いですね。
しかし、登山靴に手袋にヘルメットもしないで救助とは・・・一気にヘリでの釣り上げでしょうね。
そりゃ、あんな所乱気流が酷く 岩壁に挟まれていますのでヘリも 一気に釣り上げないとヘリ自体が 危ないですからね。
だけど、救助を待つ間 シュラフは出さなかったのでしょうか？
ピッケルとアイゼンは 持たずに ワカンだけで来て 凍ったモジキのルンゼにトラバースして動けなくなったのかもしれませんね。
今年の1月は 超暖冬で 大峰は多い所でも30�兪宛紊任靴拭�私は、丁度1月と2月に弥山や八経に登りましたので、今年の暖冬の大峰の様子は判ります。
ラッセルもほぼ、らくちんだったかと思われます。
それだけに どんどん進んで行ってしまわれたのでしょう。
弥山山頂の鳥居です。例年なら 私の背丈以上に積雪があり、鳥居の3分の2は埋もれていますが、今年の1月は、20�儖未寮兩磴任靴拭�
資料フォト��
だた・・・ 翌日の1月15日は 荒れました。
明星〜八経ヶ岳の稜線は 猛吹雪でした💦
資料フォト⓷
一夜で 積雪も増え、気温もググっと下がり 視界も悪く 焦りました。
何とか 八経ヶ岳に到達しましたが、なかなか手強かったです。
ひょっとしたら この遭難された方も この日だったのかもしれませんね。
でも 絶命されていなかったので ほっ としました(*´ω｀)
あっ、今 また奈良県警から電話がありました。
警「1月に遭難された方に、持ち物の確認をしましたら、一致しました。」
私「あっ。良かったです。ほっとしました。」
警「いろいろと ありがとうございました。」
私「いえいえ、こちらこそ・・・」
警「失礼します・・ありがとうございました。」
警察の上司の方の声も なんだか 先ほどよりも弾んでいました。
一致しなければ、これまた 大変な事になりますものね。
しかし、もし元気になられたのなら 厳冬期にあの場所まで行かれる強者登山者さんなのですから、「残留品回収登山」に 出向かなければならないかと思います。
ただ、トラウマになり現地に行けない可能性も多分にありますので、精神的にも難しいかとも思われます。
山岳会などに所属しておられれば、会のメンバーさんが回収に当たるかと思いますが、個人山行者なら 無理かもしれません。
コレを機に 私も 個人山行者なので 今年の冬山は 慎重に参ろうと思います。
今年の冬は特にラニーニャ現象で 久しぶりの「寒冬」の予報も出ています。
皆様も 決して無理の無いように この冬は、ほどほどに頑張りましょう
。ー残留物発見レコー
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