先日初めてアイゼンで岩を登りました。
年始の八ヶ岳アイスクライミングのためのトレーニングです。
分厚い手袋(テムレス)をつけての岩登りもやりました。
とても気づきの多い、貴重なトレーニングとなりました。
まず、手袋での登攀です。いつもなら楽々掴めるホールドが、まったく心許ない手応えです。小さいホールドでは、まったく掴めないこともあります。
分厚い手袋をしているので、それは当然ですが、ここで気が付いたのは、普段、いかに手に頼っていたか、です。
クライミングは脚で登る、と、わかっていたつもりですが、こうもはっきり「できていない」ことが浮き彫りになるとは驚きです。
このトレーニングはクライミングの本質を掴むために、とてもいいやり方ではないかと思います。
次に、アイゼンを装着しての登攀です。
まずはルートを確認して、どこに前爪を乗せてゆくかを把握した上で登るわけですが、これが全然上手くできません。普段いかに成行任せに登っていたかを痛感しました。
初めてということもあり、足裏感覚(爪先感覚?)がまったくなくて、目視しないと乗れているかどうかすらわかりません。いつもなら、スメアリングしながら利く位置をさぐってごまかせていたようなシチュエーションが、アイゼンではまったく歯が立たないです。カリカリ、カリカリいうばかりで、まったく効いてくれないのです。
逆にアイゼンだから乗れた、というケースもありました。スラブ状の斜面でシューズだとちょっと難しいかな(自分はスラブ下手なので)と思うようなケースで、ちょっとした突起に爪を乗せて乗り込むことができたことが何度かありました。
とにかく、これで思い知ったのは「ルートを見極めてから登ることの大切さ」です。
自分はこれができていないため、初めてのルートだと行けるかどうか、行ってみるまでわからない、ということになってしまうのです。今はフォローしてくれる人がいるから、なんとかなっているだけで、これでは全然ダメなのですね。
このことをしっかりと心に刻み込んで、これからのトレに活かしてゆきたいですね!
最後に(最初に感じたことですが)、寒いことがどれほどパフォーマンスを低下させるか、ということです。
普段当たり前にできていることが、ただ寒いというだけで、ちょっとわけらなくなったりします。
手がかじかむとか、足の動きが悪くなるとか、フィジカルの問題は対処可能ですが、思考能力が低下してしまう気がしました。これはよほど意識しておかないと、とても危険だと思います。
何事も経験ですね!
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