先日平ヶ岳下山中に捻挫をしました。
下山中の捻挫は2回目ですが、反省点も多かったので振り返りを残しておこうと思います。
【受傷時の詳細】
2025年7月25日平ヶ岳を鷹ノ巣登山口から登山開始した。同日11時頃、標高1600m付近で下山中に開けた尾根で石を踏み転倒し、左足関節を内反捻挫した。
受傷時の天気は晴天でほぼ無風で、気温は不明だが体感温度は30℃弱であった。日光を遮る場所がない状況だった。
装備はトレランシューズ、トレッキングポール(一本)、残りの水は300m程度だった。
同日同ルートですれ違ったハイカーは数人で、受傷場所で他ハイカーが戻ってくるまで1〜2時間はかかると予想された。
スマートフォンはiPhone使用し電波なし(ワイモバイル)。登山口まで下山できたとしても電波はない状況であった。
【受傷後の行動】
シューズを脱ぎ足関節を見るとやや腫れて内出血していた。
スクリーンショットで保存していた足関節のテーピング方法を確認しながら非伸縮性テーピングで足関節をスターアップとヒールロックで固定した。ロキソニンを内服しようと考えたが持参していなかった。
テーピングで固定後、痛みが強くなくゆっくりであれば歩けることを確認し、トレッキングポールを使用し下山した。
以上が捻挫時の状況の詳細です。
以下がその時わたしが考えていたことや良かった点、反省点などを記載します。
【捻挫時に考えたこと】
・自力で動けるか
過去の経験から、捻挫したら足関節が不安定になりさらに捻挫するリスクが高まるのと痛みが増強するのを知っていたので、まずはテーピングによる固定が最優先と考えました。
骨折している可能性は考えましたが、明らかに足の変形があるわけではなく、そうであればそれを確認する術はないので、「自力で動けるようにする」ことを一番としました。
下山しながら痛みを確認し、その程度から恐らく骨折はしていない(少なくとも大きな骨折はない)と考えていました。
・熱中症のリスク
開けた尾根での受傷でかなり暑い状況でした。
寝そべった状態のため、熱を帯びた石からも体を温められており、このままここにいては危険だと感じました。水分も残り少なく、日差しを遮るもの(近くの樹林帯や日傘)もないため、なるべく早く少なくとも日差しを遮る場所まで避難する必要性を感じました。
【振り返って良かった点】
・テーピング固定ができるように物品とスクリーンショットを用意していた
過去に自身の捻挫と同行者が捻挫した経験があったので、対応方法は学んでいました。テーピングは日常的に使用するわけではないので、忘れた時用にオフラインでも確認できるスクリーンショットをしておいたのも良かったと思っています。
・トレッキングポールの持参
基本は登りも下りもトレッキングポールは使用しませんが、初めて捻挫した時からエマージェンシー用として持ち歩く用にしていました。一本でしたが、一本で十分足りました。荷物が重いのであれば2本が良いと思います。
【反省点】
・鎮痛剤を持っていくのを忘れた
これは以前使用したあとにエマージェンシーセットの確認を怠っていたことが原因です。少なくとも日陰まで避難する必要があったので、これはかなりの反省点。
・残りの水分の少なさ
山頂付近の水場で補給したのですが、持ち水を1リットル程度に留めてしまいました。理由は浄水器が使えず、あまりそのまま飲みたくないなと思ったからです。これも浄水器の確認、メンテナンスを怠っていたからです。おかげでかなりギリギリの水分量での下山となりました。当日の暑さを考えると、もう少し水分に余裕を持たせる補給が良かったでしょう。
・行動不能になった時の熱中症対策
これは完全に盲点でした!
同日はかなり熱中症リスクが高い状況だったので、もし行動不能になったら熱中症になっていたと思います。
登山の日傘の導入は考えていましたが、日傘がエマージェンシー用のアイテムになりうるとは…
ちなみに帰宅後すぐに日傘を購入しました。
遭難時は寒さ対策、ビバークのことばかり考えていましたが、場所によっては暑さ対策も必要になると学びました。
【捻挫の原因】
石を踏んだのが直接の原因です。しかし睡眠不足、暑さ、疲労など色々ありますが、集中力が切れていた自覚はありました。
「さっさと下山しちゃおう」みたいな舐めた気持ちがあり、これが集中力を切らしたと感じています。
最近山行回数を増やしていたので、どこか「強くなった」という驕りがあったんだと思います。
ちなみに捻挫となるとローカットシューズの是非について論争が起きますが、わたしはトレランシューズしか持っておらず、是非について論ずるに値するハイカーではないので触れません。
【その他】
iPhoneが衛星通信できるようになったので、繋がるか試せば良かったなと思っています。開けた尾根でしたし。
以上が平ヶ岳捻挫事件の振り返りとなります。
今までの経験を活かせたのは良かったと思いますが、その他のお粗末な点がポロポロ出てきて恥ずかしい限りです。
要救助者になる一歩手前でした。
救助を呼ばずに済んだのは運によるところが大きいと思います。
8月に北海道遠征が控えているので、その前に「そのままじゃダメだぞ」と平ヶ岳が教えてくれたんだと思っています。
しっかり捻挫を直し、装備を見直して北海道を楽しみます!
最後に捻挫時のテーピングについて、ガンガン登山をする理学療法士の友人に教えてもらったことを共有して終わりとします。
・受傷直後は固定が目的なので非伸縮性のテーピングを使用する
・巻き方はバトルウィンのホームページに記載されているのでそれを全て巻いて固定を強固にする
※個人的にはスターアップ、フィギュアエイト、ヒールロックの三つで固定が強固になる印象があります
・折れてないと思っても外くるぶしが骨折してたというのはよくある
※わたしは整形受診はしていません笑少し様子を見て受診を検討します
以上となります。
お互い安全登山を心がけていきましょう!
ソロで怪我した時を考えると東北の人の少ない山ではどうしようもなくなるので
ここ数年はエマージェンシーシ−ト、超軽量ツェルト、Wストックそして
バトルウインの38mmテープを持つようにしています
テープは古くなると使い物にならなくなるので、古くなったらバトルウインの画像を見て
練習しておきます
ちなみに自分もほぼローカットです 斜度が緩ければ雪渓もアイゼン付けて歩きます
ちょい前までは冬もミッドカットトレランシューズ(単にローカットにゲイター付き)で
やっていましたがキックスッテプが出来ずに今は冬靴にしました
ココヘリは持っていますがauの衛星通信が気になりますね
現在使用している携帯はIphone12miniで衛星通信できない...
コメントありがとうございます。
わたしも基本ソロなので、最悪の事態を想定して、これからも装備はエマージェンシーキットも含め時々見直していこうと思います。
お互い安全に登山していきましょう。
ケガや不意の体調不良などなかなか難しいです。
熱中症や捻挫の対策にこういうのも便利ですよ。
https://fuso-chem.co.jp/goods/f-3331.html
コメントありがとうございます。
具体的なアイテムの提案ありがとうございます!
登山中に冷やす方法って限られますよね…
これなら軽いですし、一つ持っておけば少し安心ですね!
早速装備に加えてみようかと思います。
ありがとうございました!
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