荒川水系分水嶺巡り

武蔵国、つまり現代の埼玉県、東京都を潤す川、荒川。埼玉県で生まれ育った私は、飲み水や農業利水面は当然のこと、釣り、遠足やレジャーで数多くの恩恵を荒川から受けてきました。大人になり渓流釣り、そして山登りを始めたときは必然的に秩父になりました。秩父山地にある5座の百名山は何度も登っています(金峰山と瑞牆山は荒川水系の外側ではありますが)。秩父は荒川水系に袋状に囲まれていますが、古来より分水界を越えて多摩、甲斐、信州、上州との間に峠道が作られ、交流がありました。これらの峠道も味わい深い。斯様に秩父と荒川に愛着を持っている私は、荒川水系の分水界を全て回ろうと決めました。これはその記録です。できるだけ秩父側を始点か終点に取りました。全て周回コースです。また、単に分水界を巡るだけではなく、埼玉山梨の雁坂みちや秩父日原の仙元峠を組み合わせて古を偲んだり、二子山の上級者コースを組み合わせてロッククライミング(?)を楽しんだりしました。なので分水界を最短で巡るのではなく、過程を楽しみました。尚、荒川水系分水界は埼玉県境と重なる部分が多いので、県境巡りの参考にもなると思います。

南東部から半時計回りに並べました。

南部は青梅駅近くの青梅丘陵から雲取山までとしました。全て一般登山道です。青梅と言えば多摩川のイメージで、荒川水系があるのは不思議な感覚です。長沢背稜は埼玉東京県境ですが、アクセス悪いところが多く、それゆえに近場でありながら山深さを楽しめます。雪が少ないエリアなので冬でも行けます。主な分水嶺は雷電山、岩茸山、棒の嶺、蕎麦粒山、酉谷山、雲取山です。

西部は雲取山からP1としました。この部分では本格的登山とバリエーションルートの醍醐味を味わえます。雲取山から三国山までは一般登山道ですが、飛龍山から将監峠までは登山道が分水界から離れるので、バリエーションルートの分水界を行きました。三国山からP1までは殆どがバリエーションルートで、道は無いか踏跡程度、緊張するし疲れますが達成感が大きいです。ロープを持参した方がいいです。冬場は難しくなります。赤岩峠からP1は人気のバリエーションルートでレポートも多いです。主な分水嶺は飛龍山、唐松尾山、笠取山、古礼山、水晶山、雁坂嶺、甲武信ヶ岳、十文字山、三国山、滝谷山、帳付山、宗四郎山、赤岩岳です。

北部はP1から鐘撞堂山までとしました。P1と二子山への登りは、県境巡りか分水嶺巡りでしか通らないであろうマニアックなルートです。それ以外は所々バリエーションルートが入りますが、難しくはないです。土坂峠近くで埼玉群馬県境から外れ、埼玉県内に入りますが、県境部分は境界票があったりして比較的踏まれているが、県境で無い部分は踏跡は薄いです。主な分水嶺は二子山、父不見山、城峯山、陣見山、鐘撞堂山です。


南部
分水嶺の南東端、青梅丘陵から榎峠　荒川/多摩川　
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榎峠から黒山　荒川/多摩川　
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黒山から棒の嶺(小沢峠から分水界と思っていたが間違え、黒山から棒の嶺が分水界)　荒川/多摩川　埼玉東京県境
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棒の嶺から蕎麦粒山　荒川/多摩川　埼玉東京県境
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蕎麦粒山から天目山　荒川/多摩川　埼玉東京県境
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天目山から雲取山　荒川/多摩川　埼玉東京県境
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西部
雲取山から雁坂峠　荒川/多摩川　荒川/富士川　埼玉山梨県境
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雁坂峠から甲武信ヶ岳　荒川/富士川　埼玉山梨県境
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甲武信ヶ岳から十文字峠　荒川/千曲川　埼玉長野県境
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十文字峠から三国山　荒川/千曲川　埼玉長野県境
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三国山から滝谷山　荒川/利根川　埼玉群馬県境
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滝谷山から山吹峠　荒川/利根川　埼玉群馬県境
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山吹峠から赤岩峠　荒川/利根川　埼玉群馬県境
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赤岩峠からP1 荒川/利根川　埼玉群馬県境
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北部
P1から志賀坂峠　荒川/利根川　埼玉群馬県境
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志賀坂峠から二子山　荒川/利根川　埼玉群馬県境
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二子山から杉の峠　荒川/利根川　埼玉群馬県境
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杉の峠から城峯山　荒川/利根川　埼玉群馬県境
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城峯山から出牛　荒川/利根川
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出牛から虎が丘城址　荒川/利根川
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虎が丘城址から鐘撞堂山　荒川/利根川
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このような挑戦ができるのは、GPSとヤマレコのおかげです。バリエーションルートの計画もたてやすい。他の方のレポートを参考にさせてもらいましたし、バリエーションルートで岩峰を直登か、どう巻くか、等の判断にみなんの足あとが参考になりました!