山を歩いていると、事故やケガには至らないまでも、危ない目にはよく会います。ハイキングを始めて来月で1年経つことから、これまでにあった危なかったことを思い出せる限り書き留めておこうと思います。登山事故の三大要因は、道迷い、転倒、滑落とのことで、これに疲労を加えた4点で実際に起こったことを振り返っていきます。
まずは、道迷い。
近所の低山を歩くことが多く、様々な登山道があることから、よく道迷いをしていました。ハイキングに嵌まったきっかけは、低山バリエーションルート(VR)のアドベンチャラスさに魅かれたことにあります。ヤマレコのログにもいくつか記載しましたが、印象に残った道迷いは、三浦アルプスの30番尾根と鎌倉/朝比奈切通から金沢街道に抜けるVRです。
前者は下調べが不十分で取り付きがわからず、GPSも飛んでいて現在地のミスリードを起こしていました。結果、ルートでも何でもない山肌に取り付き、崖のトラバースと滑り降り、崩壊している沢からの登り返しを行う羽目になり、もし滑落し怪我していたら人の目に触れない場所なので救助要請必至でした。この時、GPSに頼らず地形読みを行っていれば、現場処理にて避けられていた事案だったなと、後で反省しました。
後者はVR特有の不明瞭さによるルートロストでした。VR出口直前でルートを外したことには気づいたのですが、「もう少し先で金沢街道に出れないか」など余計な考えが頭をよぎっていました。何かに導かれるように藪漕ぎを進めていくうちに、気付くと四方八方が深い森の谷底で、方向も外れていることを認識し、夕暮れ間近と疲労が相まって、遭難の二文字が頭をよぎりました。この時はGPSを使わなかったことが仇となりました。分からなくなった時点でGPSを見ていれば、何も問題なかった事案でした。なぜ、道迷いをしたのかを心理面から振り返ってみると、一言でいうと「焦り」だったと思います。計画自体が自分のスキルに対しぎりぎりで、余裕が持てていなかったのだと思います。
この他にも多くの道迷いをしました。
天城山;天城峠の四辻で360度の確認を行わず、違う方向に進む(鋭角は要注意)
天城山;八方池から万三郎岳への縦走路で、作業用赤テープを追いかけてしまう。
池子周回;枯れ木封鎖をVR入り口と(間違った)判断し、突っ込んだ挙句、ルートではない沢を下降。
三浦アルプス丸塚尾根;南尾根との合流地点手前でルートロストし、GPS上は南尾根にいることになっているのに南尾根にいない(実際は、南尾根の崖上にいた)。ルートロストの原因は、自分が思っていたのと反対方向にルートがあった。しかもピンクリボン付き>_<あたりを見渡せば済む話だった。
岩礁の道;分岐の道標が見つけ難い位置にあり、見逃してVRに意図せず入り込む(進行方向逆側からは見つけやすい)
長柄桜山古墳;古墳からの下りで、目的のルートと一般登山道が並行しており、GPSからは判断できず意図しない道に進んでしまう。また、目的ルートは一般登山道だと思い込みVRであったことを知らなかった(下調べが甘い)
鷹取山;三叉路で東電作業道に進んでしまう。人が来たので、追い付かれないよう確認せずに進んでしまったことが原因。なぜ、追い付かれるのを嫌がるのかは不明
鎌倉;見学ポイントはコース途中にあると思い込んでおり、コース途中の標識で気付き戻って反対方向に行き、さらにコースに戻る羽目に(下調べが甘い)
鎌倉;目的のVRは、大分手前から登山道と分岐して平行に走っていたが、その分岐を優先せず、GPS上で明瞭に分かれるあたりの急な斜面を捜し歩いてしまう。
六国峠;VRの下りで分岐が目に入るも、なにも確認せず通過し、お寺さんの敷地内に降りてしまう。長距離ハイキングの最終盤で疲労して、注意がおろそかになっていた。
三浦アルプス;複数回発生、赤テープを見落としVRの取り付きを見過ごす。別のことを考えながら歩いて、注意が散漫になっている。
鎌倉十二所;直角に折れるコース上に、藪がルートを覆い隠すように茂っていた。さらに多くの人が間違えるようで、明瞭な踏み跡が間違った直線方向に伸びてしまっている。反対側から来る分には問題ない場所であった。
三浦アルプス南麓;進行左に崖のような急登があるが、ロープが下がっていることに気付かず無意識に崖と認識し素通りしてしまう。周辺をしばらく彷徨って、ようやくロープに気付く。
三浦アルプス大沢谷;沢からの離脱ポイントを間違える。踏み跡があるので上がっていくと、途中で踏み跡が消え、崖の真っただ中に出る。間違えていることに気付くのが遅い。
原因別に分類してみました(重複あり)
【人的】
下調べ不足、思い込み 3件
現在地の把握ができない、GPSや地図を使用しない 3件
現場での判断ミス、確認不足(視野が狭い)、注意散漫、感情による行動 12件
【環境】
道標の設置場所 1件
地形由来 4件
ヤマレコの『ヒヤリハット/山岳事故・災害などの記録』
ご覧になれるようでしたら、ご一読をお勧めします。
https://anzentozan.com/mem_rec
早速、入会し閲覧しました。このような機能があることは知りませんでした。今後、活用してみようと思います。
先日大山三峰を歩かれたようで、私も辺室山から下山時道を完全に誤ったことがありました。やはりコースも終盤近くて日没が近付いたりして焦りがあるときは危ないですね。
バリ表記のないとこでもバリ並だったり、バリなのに大したことなかったり、マイナールートは大変ですがその山のいろいろな側面が見れて楽しいですよね〜。
辺室山からの下山は土山峠方面でしょうか?歩かれている方が少ないようで、マイナーなルートは踏み跡が薄れて道迷いしやすくなりますね。
次回の三峰山はバリルートを使う予定です。注意して歩こうと思います。
そうですね、土山峠に降りようとして林道唐沢線に降りてしまったようです。みんなの足跡でもある、辺室山から右下に伸びてるオレンジのやつですね〜。このときはGPS色々使って試していたから特に迷いやすかったのかもしれません。いまは等高線とみんなの足跡(一応地形図の破線も見てますが、あまりアテにはしてない…)見ながらなので、比較的安定するようになりました。それでも迷うものは迷いますが…。
いいですね丹沢のバリルート。私も最近浮気ばかりしてるので、久々にヨリを戻そうかなと考えてます。
地形図見ると、左に緩やかに曲がる辺りに右側にも緩やかに曲がる尾根が伸びてますね。間違いやすそうです。自分も気を付けないと
丹沢のバリルート、自分にはハードル高そうですが、少しづつ攻めていこうと思います
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