お世話になった先輩が、先日亡くなられました。
近しい人の葬儀に参列するたび、僕は死んだ妹を思い出します。
いいえ、妹が死んだことを思い出す、と表現した方が正しいかもしれません。
１３回忌を過ぎてなお、居なくなってしまったことへの実感は薄い。
実家に戻れば、いつでも妹の笑顔に会えるような、そんな気がしています。
かつて妹の葬儀で、お寺の和尚さんの仰った言葉がとても印象的でした。
地球を満たすエネルギー、その波動の現れのひとつが、人の命。
だから人は、死んでも、その存在が無になるわけではない。
海から生まれた泡が海に還るように、人も地球を覆う波動へと還っていくのです。
私も、皆さんも、その波動のひとつの現れなのです。
敬虔ではない僕の心にも、この話はストンと落ちる思いがしました。
日常生活では、自分を自然の一部だと感じる機会は多くありません。
でも地球の原風景…
たとえば北アルプスを縦走した時に出会う光景は、自分という存在が、ほんのちっぽけなものであることを実感させてくれます。
人が自身の生き様に意味を見出そうとしたり、美しくあろうとすることは、その裏返しなのかもしれませんね。
さて僕自身は今月、４２歳の誕生日を迎えました。
仮に平均寿命まで生きるとして、折り返し地点を超えた計算です。
あるいは明日、その時が来るのかもしれない。
いずれ還る身なればこそ、家族の為にも残された時間、健康と安全には十分留意しなければ…
ふう、登山計画は綿密に：笑
