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皆さんの記事を拝見すると、お花畑の広がる山や爽快な稜線歩きを楽しむには、「暑い」という言葉をいったん脇に置かなくてはならないのだと感じます。とはいえ、やはり暑いのは嫌だ——そんな我儘ジジイな日々を送っています。
先日、クマに関する話題でいくつか日記を書きましたが、今回は冷え冷えのクーラーの下、読書のお供としてクマ関連の本を一冊加えてみました。
(図書館で借りた本ですが💦)
これまでも古いものを含めて何冊か読んできましたが、この本は2024年10月初版と、ごく最近の出版であり、情報としても非常に新しいものです。
タイトルの通り、クマが人里に出没する理由について、自らの調査や観察、関係者の証言をもとに記されています。
主な調査地は秋田県で、次のような興味深い分析が挙げられています。他地域にも通じる普遍性があると感じました。
1. クマが山林のブナやドングリなどの食料が枯渇したために里へ降りてきているという通説ではなく、里にある耕作物を「食料」として認識し、それを目的に里に向かっている。つまり、飢えた末に流れ着いたのではなく、初めから里を目指しているという見方。
2. クマの子育て期間は約2年と長く、子グマが小さい間は、オスグマに襲われる危険があるため、親子グマは人間の活動が比較的少ない里に下りがちである。
3. 里に下りてきた親グマが駆除されると、オスの存在を恐れる子グマが山へ戻らず、そのまま里に近い場所で成長することがある。そのような子グマは冬眠に入れず、真冬でも出没するようになり、「クマが冬眠しなくなった」という誤解が生まれている。
4. 里で生活するうちに、重機の音やロケット花火などに対して危険を感じにくくなり、クマが人間の存在に慣れてしまっている。一方で、昔ながらの“巻き狩り”によって逃げ延びたクマは、人間の「圧」を学習していく。
このほかにも興味深い記述が多く、とても面白い一冊でした。
近頃、クマによる人的被害の報道が続き、以前からあったクマの出没報道も、よりヒステリックに取り上げられているように感じます。
実際に山を歩く身として、もちろんクマに遭遇したくはありませんが、同時に彼らを知ることも必要ではないか——そう思わされました。
最後に、印象的だった一文を転載させていただきます。
「ツキノワグマへの対応は、特効薬のない病との向き合い方にも似ています。共存という言葉にすり替えるのではなく、その都度、問題と向き合い続けるほかないという本質を忘れてはならないでしょう。考えることは、そこから始まります。」
知りませんでした😃
相手は動物、個体によって全然違う事を知りませんでした😃
でも、やっぱそうですよね😉
当たり前の事ですよね😅
個性は熊🐻さんにもあっても不思議ではありませんよね😉
考える事大切だと思いました😉
報道はとかく目立ちやすく、また恐怖心をあおりがちな傾向になります。
実際、命を落とされている方も居るのでそれも仕方がないことでありますし、クマの脅威を知って貰う為に報道は必要だと思います。
そんな中、今実際に何が起こっているのかという面で深堀りすることの出来た一冊でした。
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