![]() |
![]() |
![]() |
録りためていたビデオの中から見た番組の冒頭は、登山YouTuberのかほちゃんと地質学者の原山先生の掛け合いだった。
かほちゃんが、自身のYouTube動画で、山登りの時に時間的な観点から山を眺めてみると面白いと言っていたのを思い出した。
上高地、槍ヶ岳、穂高、涸沢は幾度か行ったが、初めて聞くことばかりだった。今まで知らずに歩いていたのは、もったいなかった。
梓川は、もとは岐阜県方向に流れており富山湾に注いでいた。ある時、梓川は焼岳山系の白谷山の噴火により堰き止められ大きな湖(古上高地湖)になり、その流れは長野県側に向かうようになった。その後、今の中の湯付近が決壊(地震によると考えられいる)し、土砂が堆積した湖底が露出した。それが、今の上高地の平地だというのだ。大正の焼岳噴火よりはるか昔の話だ。
この地変がなかったら、県境は常念山脈だったのかもしれないし、長野県側から槍に行くには東鎌を通るのがメインになっていたのかもしれない。中央線に”特急あずさ”は走っておらず、昭和の名歌謡曲”あずさ2号”は生まれてなかったのかもしれない。
そして、ちょうど読みかけていたのが写真家の竹下さんと原山先生の共著だった。
槍・穂高は噴火によるカルデラがその後隆起したものであるとか、滝谷を含む周辺を構成する花崗岩は世界でも類をみない程新しく、この地の隆起のスピードがとても速いとか、この山域の地形・地質についてが多岐にわたって書かれていた。今まで歩いて眺めていたのに気づけなかったたことが、写真や模式図で説明してあるのでとてもわかりやすかった。
この山域は地球の歴史からするととても新しく、劇的に変化している最中だということだ。今の形をした槍・穂高に登れることは幸せなことだと思いたい。
今年、また上高地から山に入ろうと思う。
釜トンネルを抜ける時の感動が増し、槍・穂高の見え方が変わるだろう。
春一番の風音の中で、想うのは今年の山行である
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
# ジオ・ジャパン 絶景100の旅 長野 上高地 (NHK BS)
# 地学ノート 地形を知れば山の見え方が変わる (山と渓谷社)
コメントを編集
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する