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夜、木の上でキュルルル.....と鳴く声は何なんだろう?と思っていました。
山の家は平屋だけども傾斜地に立っており、ベランダは地面からはかなりの高さがあるので、何ものかが闖入してくるとは、まったく思っていませんでした。
なので、夏の夜にベランダで気配を感じた時、思わず悲鳴をあげました。
するとその柔らかいフサフサしたものは、体を広げてぴょんと向かいの木に飛びました。その手足を凧のように広げた姿を見て........ムササビ!
この広大な森の中、なぜかベランダに置いてある木の鉢を、カリカリとかじりに来るのです。
その姿の愛くるしさに、毎晩、来るのを心待ちにしていましたが、ふと秋口に来なくなってしまいました。
秋だからかな。子供だったのかな。
大人になって物心がつき、植木鉢があんまり美味しくないことに気がついたのかな.......
そんなふうに思っていました。昨夏のことです。
それが先日、寒波の合間のあたたかい夜、カリカリと音がするので....もしかしたらとそっと覗いたら、あの子が来てるじゃありませんか。
全く変わらず、子供のようなキラキラした瞳のまま....
温かいから来ちゃったんだね。
私に気がつくと、ベランダからぴょんと飛んでいってしまいましたが、また来てね。
懐かしい小さな隣人。
(昨夏のムサです)