今回の問題は、以下の２点の「迷い原因」を元に作りました。
�‘擦諒�岐を見過ごす。
�▲襦璽半紊如�既に目的の地点まで来たと思い込む。
� ↓△匹舛蕕癲�地図を読んでいないために犯す典型的なミスです。
道標がしっかりしている登山道では、このようなミスは、まずないかと思いますが、
道標が無いようなところでは、地図をしっかり確認しないと大変なことになる例です。
特に低山では、道標は殆どありませんので、注意が必要です。
注）なお、国土地理院の地図は、地図の上が真北ですが、磁石が示す磁北ではありません。
なので、コンパスの北の向きは、緯度にもよるが地図上で西側に少し（約７度）ずれています。
【あなたの道迷いからの復帰度】
今回の問題で、探し方により「道迷いからの復帰度」を勝手に考えてみました。
今回の探し方により、あなたの「道迷いからの復帰度」が分かります。
１）Ｃ 地点から先を一生懸命探した方
復帰度ゼロ：捜索隊の救助を待ちましょう。
２）ルート上を一生懸命探した方
復帰度３０％：来た道を素直に戻りましょう。
３）地図全体を探した方
復帰度８０％：迷った時は、この気持ちを忘れずに。
４）直ぐに解答の大きな沢が分かった方
復帰度１００％：オリエンテーリング向きかも。
ということで、どうでしたか？
１）、２）の方も、経験を積めば、３）になれますので安心を。
【問題の解説】
図１ http://7maru.ie-t.net/moon/test/L1Q2zu1.html
図３ http://7maru.ie-t.net/moon/test/L1Q2zu3.html
図４ http://7maru.ie-t.net/moon/test/L1Q2zu4.html
Ａ地点から（図１）
a)「気が付くと登りに差し掛かっていました」
ということで、この間、学生時代の話をしていて
地図を持っていながら周りの状況を確認していません。
そして、「登りはＣ 地点の道の分岐の辺りね」と判断し
Ｂ地点とＣ 地点の分岐を確認しました。
しかし、Ｂ地点の先の道は、「踏み跡」だったと、
また、Ｃ 地点の先の道も入口に赤テープがある「踏み跡らしき道」
ということでした。
ということで、状況判断でＣ 分岐が正しいと判断しました。
しかし、地図を良く見ると、Ｂ地点とＣ 地点の間に５４１ｍのピークが
あります。ここを確認したかどうかは分かりません。
さらに、Ｃ 地点の先の道も
b)「斜面と並行に進んで行きます。」
c)「沢を２つ越えた」
d)「なだらかな尾根上に辿りつく」
とありますので、明らかにＣ 地点から地図に記された道とは異なります。
地図に記された道では、以下のようになります。
「斜面と並行に進んで行きます」 →「斜面を緩やかに下って行きます」
「沢を２つ越えた」 →「沢を１つ越えた」
「なだらかな尾根上に辿りつく」 →「尾根には辿りつかない」
ということで、明らかに地図の道とはおかしい。
さらに
e)「右側の沢に下りてきました」
f)「そこからさらに下ると大きな沢に出ました」
g)「でも林道らしきものがないわよ」
h)「大きな沢の下流方向を確認すると、だいたい東の方向を向いてます」
i)「今下りて来た沢の上流方向を見ると、だいたい北西方向を向いています」
「林道のある沢は、ほぼ北向きだけど」
ということで、大きな沢は、林道がある沢の方向とは異なります。
これらの状況証拠から、自分は間違ったと判断すべきでしょう。
では、どうするかですが、
まずは、冷静になって（これが難しいですが）以下を考えましょう。
�｜録涵紊把未辰討�たルートで確実な地点を確認する。
�∈�まで通ってきたルート上で、特徴物を思い出す。
���，�ら、もし迷ったとするルートを��及び掛かった時間を考慮して探してみる。
まず、�，任垢�、今まで書いてきたことから、確実な地点は、「Ａ地点」
となります。ここで、あくまでも「Ｃ 地点」と考えると、答えは出ません。
�△蓮�a)からi)までの特徴物になります。
��は、時間的なことは、この問題の地図エリアだと、解答を導く材料にはなりません。
したがって、Ｃ 地点と思われた場所までは道が存在していたことになり
そこで、a)の情報を使い、それらしきＣ 地点の場所を地図上で探します。
見えてくるのは、１）から９）までの地点です（図３）。
次に、Ｃ 地点から踏み跡があるとした場合に、b)からd)までに該当するところを
探します(赤線)。
すると、
１）は、b)c)はいいですが、d)は急です。
２）は、b),c),d)とも当てはまります。
３）は、b)c)はいいですが、d)上で尾根道に出ます。
４）は、b)はいいですが、c)は微妙で、d)上で３）の尾根道に出ます。
５）は、b),c),d)とも当てはまります。
６）は、b),c)はいいですが,d)は微妙ですがまあ当てはまるとします。
７）は、b)c)は微妙ですが、d)上で尾根道に出ます。
８）は、ここまで山道があるかは？ですが、b),C)の沢も微妙、d)は尾根が急です。
９）は、ここも山道があるかですが、b),c)の沢も微妙、d)は尾根が急です。
で、２）、５）、６）が当てはまりました。
次に、e)からi)を確認します（青線）。
２）e)からg)はいいですが、h)は北です。
５）e)からi)ともに当てはまります。
６）e)からh)はいいですが、i)は微妙ですが北北西方向です。
ということで、５）が当てはまります。
正解：５−１）の地点
この例では、地図のエリア内に正解が存在しましたが、
最悪地図のエリア外に出ていると、完全に分からなくなります。
こうなると、来た道を戻るしかないですが。。。。
【迷わないために地図上の何を見るか】
では、この問題で道に迷わない為にどうすればよいかを考えます。
今回は、登山道を歩くコースですが、
国土地理院の地図には、地図に記載されていない道が沢山あります。
また、記載されていても現在とは違った道も記載されています。
したがって、道だけ見ていては、迷うリスクは高くなります。
そこで、「等高線を読む」という技術が必要です。
とは言っても、登山道を行くルートでは、等高線で読む為の
特徴物が限られてきます。
今回のルートでは、�，�ら��（��は除く）が上げられます（図４）。
これらの特徴物を地図上で予め読んでおき（先読み）、
それらをチェックしながら歩きましょう。
�＾班�
��右側が山側の斜面
�けβΔ�山側の斜面
�グ班�
��左側が山側の斜面
�О班�
�┗βΔ�山側の斜面
��コブ（ピーク）
��沢
��沢を渡る
さら今回のルートで重要なポイントは、��の分岐です。
ここを見過ごしてしまうと、今回のようなケースに陥ります。
地図から、この分岐は以下のように読み取りましょう。
�Ｆ擦諒�岐：登山道から左側に下る方向の道を進む。
【この後】
Ｔ子さんのような状態（自分は間違ってないと思い込む）だと、
多分、大きな沢を下流方向に林道を探しに行くかもです。
こうなると、段々深みに嵌り、怪我をするリスクも高まります。
（最初は、この後のことも問題に含めようかと思いましたが、長くなるのでやめました。）
Ｈ美さんのように客観的事実から、おかしいと思う判断力が大事です。
この場合は、素直にＣ 地点まで戻り、さらに登山道を分かるところまで戻りましょう。
こんにちわ、moonさん
突然ですが、質問させてください。
自分はほとんど一般登山道しか歩かないので「山と高原地図」で十分満足していますが、１／２５０００の地勢図（地形図？）での一般的なコースタイムはどのように想定、計算すればよいのでしょうか？
半日、一日ぐらいのオリエンテーリングの大会では１時間２時間ぐらいの幅があってもそんなに問題ないと思いますが、数日に渡る縦走をしようとするなら、もっと正確にコースタイム知る必要あると思います。
単に等高線の密度だけでの想像では難しい気がするのですが、他に何か、具体的な想定時間の計算の方法があれば教えてください。
読図前の質問ですが、よろしくご教授お願いします。
tabioさん、こんにちは。
>>一般的なコースタイムはどのように想定、計算すればよいのでしょうか？
>>数日に渡る縦走をしようとするなら、もっと正確にコースタイム知る必要ある。
>>単に等高線の密度だけでの想像では難しい気がする
>>他に何か、具体的な想定時間の計算の方法があれば教えてください。
多分、「山と高原地図」では標準コースタイムが記されているが
「山と高原地図」には記載されていないようなコースを歩く場合
1/25000の地図を使うときに、コースタイムはどうすれば分かるのか？
ということかもなので、「山と高原地図」に記載の標準タイムというより
ご自身の想定タイムを知るにはどうしたらいいか？
という質問かと思います？
数日に渡る縦走を目的にする場合は、
以下の要因で想定タイムは、如何様にもなります。
�ー�分の体調
��天候（雨雪、風）
�Ｅ仍各擦両�況
�ぅ競奪�の重量
�イ匹里茲Δ淵襦璽箸鮨覆爐�
�Δ匹里茲Δ米�程を計画するか
なのですが、数日に渡る縦走では
�，蓮∩澗里鯆未靴銅�分の体力から控えめに歩くかと
�△海譴蓮⇒修畚鬼嵳淑鹽�で決行すべきか決めておく。
決行後は、ラジオから天気図を書いて予報し、どうするか決める。
��これは、台風の後とか、豪雨の後とか、雪の中とかで異なりますが
予め情報をネットで収集しておく。
�て�数、テン泊か小屋泊かにより重量が異なります。
�イ海譴蓮�岩場とか、登り下りが急とか、藪があるとか
コース状況によりことなるので、コースを把握しておく。
�Ψ弉菁＿燭任蓮⇒祥気里覆せ街圓砲覆襪里如�
何を目的に数日間、縦走するかを決めておく。
>>具体的な想定時間の計算の方法があれば教えてください。
これは、自分もオリエンテーリングの場合も同じですが
自分を知ることです。
�，蓮�通常健康状態とします。
�△蓮∪欧譴討い襪箸靴泙后�
��は、特に障害物はないものとします。
�い蓮∩枋蠅僚蒜駟�法での重量
�イ両�況によりコースタイムを想定する。
�Δ蓮⇒祥気鮖�った計画とします。
�い蓮∩枋蠅垢觸珍�の重量を予め背負って近場で�イ療俘蟻�度を求めておきます。
�イ任垢�、これは自分の実際の登山経歴から、想定する状況下で
どのくらいの登攀速度が出せるかを算出しておきます。
なければ、登攀速度を求める登山を計画する。
１)岩場、
２）尾根の登り
３）尾根の下り
４）山の上の縦走路（適当に200mぐらいの登り下りがある）
５）道が無い場合の登り
６）道が無い場合の下り
７）藪がある場合
８）林道
あとは、数日に渡る縦走路を考える場合は、
その内の何箇所かの短いルートを、予め歩いておくと、
予想時間がもっと正確になります。
その他、� ↓◆↓�は、想定外のことなので、
その時の状況で、救助されないための最善の策を考えるべきです。
自分の場合は、地に足つけて走れるようなとこしか行きませんので
岩場、深い雪の中には、踏み入れないようにしています。。。
自分は、日帰りでザックも軽めのハイキングの場合
登りがきついとこ：１時間/3km
鎌倉の低山 ：１時間/5km
ぐらいです。
で、tabioさんの山行記録見ました。
数日でなく数十日というのは、凄すぎですね。
日本海から太平洋まで縦走できそうですね。。。
ここまで書いたことの想定外な気もします。
ここまでの縦走の場合は、
A)それだけの体力があるか
B)途中の食料・飲料の補給は出来ているか
が重要ですが、tabioさんはA)は問題なし。
あとB)を怠ると、自分の経験上、速くバテが来ますので注意です。
重い重量を背負っていれば汗を掻くので、ＯＲＳ（ポカリスェトのような）
糖分＋塩分の飲料を小まめに取る（ORSは自分でも簡単に作れます）。
休憩時間も適度に入れる。
かと思います。
そのほかに、地図を確認しながら歩くと、慣れてないと結構時間が掛かるので
これも注意です。慣れれば問題ないですが。
ちなみに、自分も知らないところの山行の場合の想定時間を算出するために
ヤマレコさんに、以下のムリなお願いをさせて頂きました。
改善提案の２４８番
でも、無理かな。。。。
で、このほかに「道迷い」のケースがあります。
この「道迷い」の迷った時間ですが、これ結構時間的に長くなります。
なので、道に迷わないことにこしたことはありません。
ちなみに、この問題の時間ですが、問題とは切り離したかったので
大分時間を多めに設定しました。
１３：４０から後片付けをして、迷った地点では１５：００としました。
１０分：後片付け
３０分：Ｃ地点までおしゃべりでゆっくり
１０分：Ｃ地点での迷い
２０分：Ｃ地点から尾根に行き、そこでの迷いまで
１５分：その後の沢までの道無しの下り
残念
昔から文章題は苦手なんです
次回は頑張ります
ところで、tabioさんの質問ですが、
ご本人の歩く時間を想定・計算するのではなく、一般的な（ガイドブックに掲載されるであろう）時間を想定・計算する方法かと思います。
一般的なコースタイムを基準にして、何割増or減で自分の時間計画を作る方は結構いますね
moonさん、詳細な解説、説明ありがとうございました。
ただ、自分の質問の主旨は、ihara1990さんがおっしゃってくれた
「一般的な（ガイドブックに掲載されるであろう）時間を想定・計算する方法」
ズバリそのものなんです。
そして、自分がざっくばらんな計画を立てる時も、
「一般的なコースタイムを基準にして、何割増or減で自分の時間計画を作る」
そのものなんです。
と言うことで、１／２５０００の地形図を見てコースの標準的な時間をどう計算、想定するかの方法を知りたかったのです。
例えば、問題図で言えば、Ａ〜Ｃのコースタイムを「３０分：Ｃ地点までおしゃべりでゆっくり」と割り出した計算方法を知りたかったのです。
多分moonさんの
自分は、日帰りでザックも軽めのハイキングの場合
登りがきついとこ：１時間/3km
鎌倉の低山 ：１時間/5km
ぐらいです。
が根拠になっているのかな、とは思うのですが・・・
実際、この問題の想定のような低山での道迷いは自分もよくやってしまいます。里山では地図にない、作業道や農道などの分岐、交差がままあるのでけっこう神経使います。
＞地図を確認しながら歩くと、慣れてないと結構時間が掛かるのでこれも注意です
まったくその通りです。
また地図に出てこない藪こぎなどにブチ当たると２倍３倍かかることもあります。
そう言った意味ではマイナーなルートで地形図だけから標準コースタイムを割り出すと言うのは難しいのかもしれませんね。
iahra1990さん
tabioさん、 こんばんわ
>>「一般的な（ガイドブックに掲載されるであろう）時間を想定・計算する方法」
おっと、勘違いでしたか。。
でも結論から言うと、1/25000の地形図から、自分で思いのままのルートを引いて、その一般的な時間を想定・計算する方法は、ないんじゃないかと思います。
山と高原地図の標準コースタイムの出し方は、どこかの本で読んだ記憶があるのですが（間違ってたらごめんなさい）
作者（その場所の地図を書いた方）の実踏により計測した時間を元に作られているようです。どのような条件で実踏するかは分かりませんが。
でも最近は、中高齢者が増えたので、このコースタイムを余裕を持たせていると書いてあるので、若干時間をプラスしているんじゃないのかな。
http://yamachizu.mapple.net/howto/page4.asp
という意味で、自分の登攀時間から想定時間を求めるしかないという解答でした。
答えになってなくてごめんなさいね。
ただし、どうしても標準タイムを想定したいというのであれば
山と高原地図の標準タイムを調べて、このようなコースであればどのくらいの登攀速度かの統計を取り、平均化して、その数値を元に想定すればいいかもです。
>>例えば、問題図で言えば、Ａ〜Ｃのコースタイムを「３０分：Ｃ地点までおしゃべりでゆっくり」と
>>割り出した計算方法を知りたかったのです。
済みません、これはあくまでもフィクション設定で、この問題では時間は想定していないため、適当に設定した時間ですので、ここ攻められると辛いです。。。。
moonさん、了解しました。
色々御説明ありがとうございました。
おはよーございます
ちょっと気になったので、敢えてコメントしておきます。
【迷わないために地図上の何を見るか】のところですが、
山屋的見地からの意見としては、
『下り始めるときは必ず方向・方角を確認する』
というのが一番大切ですね
登りは行き着く先は頂上だけですが、下りはどこにいくか分かりませんから。
おかしな踏み跡に入っていたＴ子さんも、図３（６）の青線を下り始める前に、方向を確認していれば深入りせずに済んだかと思います。
『等高線を読む』ことは、読図の基本として大切な事ですが、迷わない為にすることは、下るときは十分に注意することですね
ihara1990さん、こんばんわ。
ナイス、フォローありがとう。
下りの場合は、間違えると大変なことになるので、
コンパスで方向を確認するのは重要ですね。
読図関係の本を読んでいると、道迷いの大方は、
下山時に起きているようです。
おっと、危ない危ない、
「道に迷わないためには」を書き出すと、
今後の問題の墓穴を掘るので、やめときます。
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