この項で説明するブライトホルン（ジャンダルム）；(Breithorn(Gendarm )；4106ｍ)は、スイス中南部のヴァリス(Wallis/Valais)山群の一峰である。

ブライトホルンは、スイスとイタリアの国境稜線上に位置しており、その東側の主稜線にはカストール（Castor；4228ｍ）、ポリュックス(Pollux;4092m)があり、さらにリスカム、モンテローザ山塊へと国境稜線が長く続く。一方、ブライトホルンの西側はやや離れた位置に、独立峰的にマッターホルン(Matterhorn；4545ｍ)がそびえている。

ブライトホルンの山容は、クラインマッターホルン辺りから見ると、なだらかな雪のドームのように見えるが、実際は約２．５ｋｍもある東西に長い稜線を持つ山であり、その稜線の北側（北壁）は険しい岩壁となっている。
また、その東西に長い頂上稜線部にはいくつかの小ピークがある。
ブライトホルンの最高地点は、その東西に長い稜線の西端にあり、標高4163ｍである。他の小ピークと区別する必要がある場合は、ブライトホルン（西峰）（Breithorn（Western Summit)、Western Breithorn））と表記される。一般的には、このブライトホルン（西峰）が、ブライトホルンの頂上とされる（文献１）。

この項で説明する、ブライトホルン（ジャンダルム；4106ｍ）は、ブライトホルン（西峰）から東へ、約２ｋｍ離れた場所に位置するピークである（文献１）、（文献２）、（文献４）。
スイスの公的地形図である（文献４）では、単に　“Gandarm”　と表記されている。

なおジャンダルム（Gandarm）とは、フランス語で「衛兵」を意味し、主峰の手前にあって、主峰を守るかのように立ちそびえるピークに、しばしば付けられる名前である。
日本では、穂高連峰の「ジャンダルム」が有名であるが、これも、主峰　奥穂高岳の「衛兵」といった意味合いで名付けられたと思われる。

このピークは、ジャンダルム（（Gandarm）と呼ばれる他に、”Eeastern Breithorn Twin”とも呼ばれる（文献１）、（文献２）。

このピークは、ブライトホルンの最高地点（ブライトホルン（西峰））と共に、ＵＩＡＡ；「国際山岳連盟」（The Union Internationale des Associations d'Alpinisme／The International Climbing and Mountaineering Federation）が、１９９４年に定めた、「アルプス４０００ｍ峰リスト（ＵＩＡＡ版）」に登録されている峰でもある（文献３）。

ブライトホルン（ジャンダルム）を含めた、ブライトホルン全般については、（文献１）及び、ヤマレコ内の「山のデータ」の、「ブライトホルン」の項もご参照ください。


本稿は、
ウイキペディア英語版の、「ブライトホルン(Breithorn）」の項（文献１）、
ウイキペディア英語版の、「ジャンダルム（ブライトホルン）／Gendarm (Breithorn)」の項（文献２）、
UIAA　ホームページのうち、「アルプス４０００峰」リスト（文献３）
及び、スイスの公的なインターネット地形図（Swiss Topo）（文献４）
を参照して記載した。


※ ウイキペディア英語版のうち、「ブライトホルン(Breithorn）」の項

　https://en.wikipedia.org/wiki/Breithorn

※ ウイキペディア英語版のうち、「ジャンダルム（ブライトホルン）／Gendarm (Breithorn)」の項

　https://en.wikipedia.org/wiki/Gendarm_(Breithorn)

※ UIAA　ホームページのうち、「アルプス４０００峰」リストのあるページ

　https://theuiaa.org/mountaineering/mountain-classification/

※ スイスの公的なインターネット地形図（Swiss Topo）のサイト

　https://map.geo.admin.ch/
　
※　ヤマレコ内の「山のデータ」のサイトのうち、「ブライトホルン」の項

https://www.yamareco.com/modules/yamainfo/ptinfo.php?ptid=10944