この項で説明する、ブライトホルン（ロッチャネーラ）；（Breithoren（Roccia Nera）；4075ｍ）とは、スイス中南部のヴァリス(Wallis/Valais)山群にある、「ブライトホルン（Breithorn）」を構成するピークの一つである。

ブライトホルンは、スイスとイタリアの国境稜線上に位置しており、その東側の主稜線にはカストール（Castor；4228ｍ）、ポリュックス(Pollux ; 4092m)があり、さらにリスカム、モンテローザ山塊へと国境稜線が長く続く。一方、ブライトホルンの西側はやや離れた位置に、独立峰的にマッターホルン(Matterhorn；4545ｍ)がそびえている。

ブライトホルンの東西に長い頂上稜線部には、いくつかの小ピークがある。
ブライトホルンの最高地点は、その東西に長い主稜線の西端にあり、標高4163ｍである。他の小ピークと区別する必要がある場合は、ブライトホルン（西峰）（Breithorn（Western Summit) / Western Breithorn））と表記される。一般的には、このブライトホルン（西峰）が、ブライトホルンの頂上とされる（文献１）。

この項で説明する、ブライトホルン（ロッチャネーラ（Roccia Nera）；4075ｍ）は、ブライトホルン（西峰）から東へ、約２．５ｋｍ離れた場所に位置するピークであり、東西に長いブライトホルン頂上稜線のうち、最も東にあるピークである（文献１）、（文献２）、（文献４）。

このピークの西、約５００ｍの位置には、ブライトホルン（ジャンダルム（Gendarm）;4106m）がある。またこのピークの東、約１ｋｍの位置には、“Schwarztor“（独）、と呼ばれるコルを隔てて、ポリュックス（Pouulx ; 4089m）がそびえている（文献２）、（文献４）。
また（文献４）によると、このピークのすぐ南側には、山小屋（Bivacco Rossi e Volanet
)がある。

このピークは、ブライトホルンの最高地点（ブライトホルン（西峰））や、その他のブライトホルン主稜線上の各ピークと共に、ＵＩＡＡ；「国際山岳連盟」（The Union Internationale des Associations d'Alpinisme／The International Climbing and Mountaineering Federation）が、１９９４年に定めた、「アルプス４０００ｍ峰リスト（ＵＩＡＡ版）」に登録されている峰でもある（文献３）。

（文献２）によると、このピークの名前の“Roccia　Ｎera”（伊）とは、英語では、“Black Rock” を意味する、とのことである。実際に（文献２）に添付されている写真をみると、黒々とした岩峰であり、名前にふさわしい山容である。

なお、この山の名前は、（文献１）では、”Breithoren（Roccia Nera）”　と表記されているが、（文献２）や、スイスの公的地形図である（文献３）では、単に “Roccia Nera” と表記されている。また（文献２）によると、ドイツ語では、“Schwarzfluh“ と呼ばれる。

ブライトホルン（ロッチャネーラ）を含めた、ブライトホルン全般については、（文献１）及び、ヤマレコ内の「山のデータ」の、「ブライトホルン」の項もご参照ください。


本稿は、
ウイキペディア英語版の、「ブライトホルン(Breithorn）」の項（文献１）、
ウイキペディア英語版の「ロッチャネーラ（Roccia　Ｎare）」の項（文献２）
UIAA　ホームページのうち、「アルプス４０００峰」リスト（文献３）
及び、スイスの公的なインターネット地形図（Swiss Topo）（文献４）
を参照して記載した。


※ ウイキペディア英語版のうち、「ブライトホルン(Breithorn）」の項

　https://en.wikipedia.org/wiki/Breithorn

※ ウイキペディア英語版のうち、「ロッチャネーラ（Roccia Ｎare）」の項

https://en.wikipedia.org/wiki/Roccia_Nera

※ UIAA　ホームページのうち、「アルプス４０００峰」リストのあるページ

　https://theuiaa.org/mountaineering/mountain-classification/

※ スイスの公的なインターネット地形図（Swiss Topo）のサイト

　https://map.geo.admin.ch/


※　ヤマレコ内の「山のデータ」のサイトのうち、「ブライトホルン」の項

https://www.yamareco.com/modules/yamainfo/ptinfo.php?ptid=10944