富士山(富士宮ルート)
コースタイム
新七合目 0655/0700
元祖七合目 0725/0730
八合目 0755/0800
九合目 0830/0835
九合五勺 0900/0910
浅間大社 0930/0945
剣ヶ峰 1005/1020
浅間大社 1040
八合目 1100
駐車場 1230
過去天気図(気象庁) | 2013年05月の天気図 |
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写真
装備
個人装備 |
靴:シリオP.F.301
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感想
残雪期の富士山に行った。近所でまだ雪が残っていて今の僕でも行けそうなところとしてピックアップしてみた。富士山も20年以上振りくらいだろうか、最近は懐かし系の山にばかり行ってる気がする。晴天は今週中まででその後は曇りがちの予報になってるので、仕事休んで行くことにした。
御殿場ICから車で1時間。富士山スカイラインは連休前に冬期通行止め解除になり、夜間通行止めも5/14に解除された。本当はもっと雪が残っているときに行ければいいのだけど。富士宮新五合目は駐車場が点在している。今日は平日だからか空いていた。
今回の雪山装備はピッケルと軽アイゼン。格好は上下ヒートテックの他は無雪期と同じ。五合目(2,400m)でもさすがにもう寒くはない(とはいえ早朝は気温10度以下だったとは思うが)ので、ウインドブレーカは着ないで登りはじめた。
富士宮口ルートは、六合目、新七合目、元祖七合目、八合目、九合目、九合五勺(ごしゃく)と、それぞれ次の小屋が見えるので、とてもわかりやすかった。九合五勺までは夏道が出ているのでつぼ足で行けた。九合五勺からは軽アイゼンを着けて、雪渓(これが万年雪らしい)を直登した。夏道を歩くよりそのほうが速かったと思う。雪質はザクザクという感じで固くもなく、アイゼンはよく効いた。
浅間大社の山頂に出たとたん、強風に襲われた。立つのもやっとの風の強さ。風は強いだけでなく、鼻頭が痛くなるくらい冷たい。さすがにウインドブレーカを着込んで、ジッパーを鼻まで上げた。そんな中でも意地でもタバコだけは吸う。
剣ヶ峰までも強風の中を踏ん張って歩いた。アイゼンとピッケルがなかったら踏ん張れなかっただろう。あまりにも強い風なのでとても長居はできない。とりあえず測候所の奥のほうまで行って南ア、中ア、北ア、八ヶ岳などの姿を眺め、写真を撮ってすぐに引き返した。
下りは山頂直下から雪渓をグリセードとシリセードで八合目まで下りた。あっという間だ。八ヶ岳で試したのとは迫力が全然違う。一気に数百メートル下れるのだ。誰に教わるでもなくやってるので正しいのかよくわからないけど、アイゼンとピッケルで制動効かせながら尻で滑るだけだ。雪質と傾斜でできる/できないの判断をするのが難しいところかもしれない。雨具を着たが、尻の部分が少し破けた。ハードシェルなら破けないのだろうか?
調子に乗って七合目までシリセードで稼ごうとしたら、止まらなくなって滑落寸前の冷や汗をかいた。八合目から下の雪渓はざら目状でピッケルが制動の役に立たず、傾斜も少し急でやたらスピードがついてしまったのだ。慌ててピックを突き立てて何とか止めて事なきを得たけど、冗談抜きで怖かった。
が、その直後にもっとよろしくないことが起きた。シリセードを諦めて夏道に戻ろうとしてガレ場をトラバースしていたら、転んで10mくらい文字通り転がり落ちてしまったのだ。不安定なザレ場をアイゼンを着けたまま歩いたのがいけなかったのだろう。これも身体が頭から数回転して、止まらなかったら滑落ですよ。結果的には止めたときに手のひらの皮を剥いたくらいで他に大きな怪我なくて済んだけど、かなりショック大だった。
その後は時間をかけて丁寧に下った。駐車場まで下りてようやくほっとした。生きてるのが不思議なくらい、もしかしたら実は既に死んでるのに生きてると勘違いしているのか?と疑ってしまうくらいの気分だった。水の消費は600ml+コーヒー300ml。
でも雪は楽しかった。とりあえずこの時期に富士山登れることがわかったので、今後も夏を避けて登ろうと思う。
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