白根山撤退、下山中地震遭遇


- GPS
- --:--
- 距離
- 4.3km
- 登り
- 585m
- 下り
- 876m
コースタイム
08:35 東武日光駅
10:20 湯元温泉スキー場
13:50 外山
14:20 前白根山への登り前
15:10 元湯温泉スキー場入口
天候 | 曇後吹雪後地震 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2011年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 タクシー
|
コース状況/ 危険箇所等 |
他に一人登っていたのみでトレースは1つ。 途中追い抜き、先頭は強制ラッセル(脛〜脹脛、時々股)の状態。 急斜面でまったくと言って良い程進まない状況。 地震後の現在は余震もあるため、入山はしない事を勧める。 |
写真
感想
山が震えた。
そうとしか表現できなかった。
腹に響く轟音と揺れ。
スキー上級コース以上の雪斜面で地震に遭遇した時、本能的に死の恐怖を理解した。
湯元温泉スキー場からリフト2基を経由して高度を稼ぎ、
白根山経由で温泉ヶ岳→根名草山→奥鬼怒温泉に向う計画。
ただ、リフト降りてからの登りはトレースなく、
ワカン付けてひざ下以上のラッセル。
なんとか樹林帯に突入すると一人のトレース発見。
急斜面の為、途中アイゼンに変更するも踏み抜くと股まで。
雪の上部15cm程度は一歩ごとに割れているためあまり良い気分ではなかった。
1400時の段階で前白根に到達不可能な場合、撤退することを最優先で登った。
途中で休憩中のトレースの主に遭遇、挨拶して先に進んだ。
この先完全に膝〜腿ラッセル。時々埋まる。
初めての山故にルートにも細心の注意を払う。
峠に着いた時点で1330時。天候雪で展望無し。
休憩中、撮影の為冬季グローブを外してた。
出発の為グローブを付けようとしたら凍結してて愕然とした。
解凍の為懐に入れ、予備グローブで前白根に進むも嫌な気分は抜けない。
14:00時頃、左薬指の感覚がなくなり硬くなった時点で撤退決意。
すぐにパンツの中に左手突っ込んで温める。感覚復活および曲げられる状態確認。
峠の手前で先程の単独登山者に会い、下山する旨を伝える。
彼は五色沼避難小屋まで行くと言い、別れた。
降りが怖いと感じる様な斜面をとにかく降り、
スキー場手前の一番の斜面を降りてる途中で、
山が震えた。
轟音と揺れにバランスを崩し、雪に突っ伏した後なんとか立て直す。
真っ先に振り返り、雪崩の有無を確認。
まだ揺れている。いつ雪崩れるかわからない。
転んだりするもなんとかスキー場まで下山。
生きている。身体が震えてた。
バスで駅まで向かったが東部運休の為、市営体育館で夜を越す。
毛布支給され、ストーブも設置される。
ただ、やはり夜〜明け方の冷え込みは厳しく、みな寒がっていた。
12日朝に炊き込みご飯とけんちん汁が振る舞われる。
対応していただいた日光市の皆さま、本当にありがとうございました。
12日昼頃なんとか電車が動き、家に帰れた。
11日15時以降の山の状況は不明のため、登山は控えた方がいいと思います。
あの山の震えは、雪山初心者である自分であろうがベテランであろうが関係なく、
恐怖です。
節電や、山に行って無用な遭難を起こさないなど、出来る事をしようと思います。
コメント
この記録に関連する登山ルート
この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。
ルートを登録する
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する