二口山塊 山形神室ダイレクト

日程 | 2017年02月05日(日) [日帰り] |
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メンバー | |
天候 | 晴れのち高曇り |
アクセス |
利用交通機関
関沢バス停の駐車場を利用
車・バイク
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|
地図/標高グラフ

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コースタイム [注]
コースタイムの見方:
歩行時間
到着時刻通過点の地名出発時刻
コース状況/ 危険箇所等 | ●関沢〜山形神室岳(山形神室ダイレクト) 冬季バリエーションルート。登りで利用した。 関沢集落から山形神室岳へ続く尾根を辿り、笹谷峠を経由せずダイレクトに 山形神室岳へ登る。 ルート上に登山道は無い(と、思われる)為、冬季限定のルート。 尾根の取り付きが急登で、ワカンやスノーシューでは厳しい。 尾根に乗った後は明瞭な尾根型が続き、概ねルートは判りやすいが、 ジャンクションピークが3つあり、P912を越えた先のJPで尾根方向が変わるので、 特にここが間違いやすい。 このJPを越えた先で尾根が狭まり、進路の先には急登が現れる。 上部がかなり急で、最上段の直下3mは垂直に近い雪壁になっている。 雪壁上には太い灌木が点在しているので、それを頼りに登る事は可能だが、 最上段は幅1mにも満たない細尾根で、その東側は崖。 (この崖は地形図に記されていない) 崖側には雪庇が発達し、そのまま登り最上段に立つと雪庇を踏み抜き落下する、 という極めて危険な状態であった。 そこで、最上段に立つ前にまず雪庇を除去する必要があるが、雪壁に立った状態 での除雪作業となるので、セルフビレイを取った上で行わないと危険。 一旦、壁に取り付くと装備変更は不可能になるので、事前にビレイ準備を整えてから 急登に臨むようにしたい。 尚、この急登は巻いて通過する事も可能に思えたが、そちらの傾斜もかなり急で、 滑落だけではなく、雪崩の危険もあるように感じたので止めておいた。 難易度的には巻きの方が簡単だと思うが、直登と巻き、どちらが安全かは、 何とも言い難い・・・ この急登を越えると尾根幅は広がり、後は山形神室岳まで難所無し。 細尾根から美しい森へと変貌し、森を抜けると待望のウィンドクラスト。 ラッセルから解放され、樹氷風に育った灌木帯を抜けて山形神室岳へと至る。 ●山形神室岳〜トンガリ山〜ハマグリ山〜笹谷峠 一般ルート。下山で利用した。 稜線上は概ねクラストしており、大関山付近までラッセルは無かった。 アイゼンさえあれば特に困難な個所は無いが、トンガリ山直下がやや急なので、 人によっては怖いと思うかも。 稜線東側には雪庇が出来るので、そちらにはあまり近づかない様に。 幅広の稜線で雪庇判断は容易だが、視界不良時は注意を要する。 また、標高が低いにも関わらず高い樹木が少ないので強風時は過酷な状況になる。 ●笹谷峠〜関沢ゲート前 メインルートの笹谷旧街道では無く、鉄塔管理道から下山。 最近ではメジャーなルートになったようで、多数のトレースがあったが、 今回は仙山B線65の鉄塔でトレースを離れ、尾根通しのルートで下山している。 このルートは一般向けではなく、最後に急下降&急トラバースが待ち構えており、 通過するにはアイゼンとピッケルが必要になる。 通常は、仙山B線65の電線の方へ少し進んで、その後は沢側から下山する、 というルートなので、ハイキング目的の方はそちらを利用するようにして頂きたい。 |
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過去天気図(気象庁) |
2017年02月の天気図 [pdf] |
装備
個人装備 | 長袖シャツ 長袖インナー ハードシェル タイツ ズボン 靴下 グローブ アウター手袋 インナー手袋 防寒着 ゲイター バラクラバ ゴーグル 着替え 靴 ザック サブザック アイゼン スノーシュー ピッケル 行動食 非常食 飲料 水筒(保温性) ライター 地図(地形図) コンパス 笛 ヘッドランプ 予備電池 GPS 筆記用具 ファーストエイドキット 常備薬 保険証 携帯 時計 タオル ナイフ カメラ ポール ロープ(30m) ハーネス スリング カラビナ |
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写真
感想/記録
by Luske
関沢集落から山形神室岳へと続く尾根がある。
笹谷峠を経由せず、直接、山形神室岳へ登頂できる事から、
山形神室ダイレクトと勝手に命名し、いつかこの尾根を歩いてみたいと思っていた。
そして今回、実行に移してみたのだが、何分、情報の無い無名尾根。
予期せぬ難所の出現に手こずる場面もあり、バリエーションルートの難しさと
危険性を再認識させられた。
だが、景観変化に富んだ尾根で、今期訪れた雪山登山の中では、
最も強く印象に残ったルートでもあった。
特に印象に残ったのが、山形神室岳の裾野に広がる豊かな森で、
以前、トンガリ山の山頂から、その森を眺めた時、
"あの森の中は、どんな光景が広がっているのだろう"と想像を巡らせたものだったが、
実際に目にしたその森は、想像以上に美しい森だった。
前日に降雪があったようで、森の木々は真っ白。
まるで御伽の世界のような風景が、そこには広がっていた。
沢のイメージが強い二口山塊であるが、そこにこのような美しい森が存在する事
に驚きを感じさせられる。
二口山塊は、沢登りや雪山登山を通して、ある程度、見知った山域であるが、
まだまだ知らない面が多い。
他にもこのような見た事の無い風景が、何処かに存在しているのではないだろうか。
そんな期待を抱きつつ、今宵もまた、地形図を眺めているところである。
笹谷峠を経由せず、直接、山形神室岳へ登頂できる事から、
山形神室ダイレクトと勝手に命名し、いつかこの尾根を歩いてみたいと思っていた。
そして今回、実行に移してみたのだが、何分、情報の無い無名尾根。
予期せぬ難所の出現に手こずる場面もあり、バリエーションルートの難しさと
危険性を再認識させられた。
だが、景観変化に富んだ尾根で、今期訪れた雪山登山の中では、
最も強く印象に残ったルートでもあった。
特に印象に残ったのが、山形神室岳の裾野に広がる豊かな森で、
以前、トンガリ山の山頂から、その森を眺めた時、
"あの森の中は、どんな光景が広がっているのだろう"と想像を巡らせたものだったが、
実際に目にしたその森は、想像以上に美しい森だった。
前日に降雪があったようで、森の木々は真っ白。
まるで御伽の世界のような風景が、そこには広がっていた。
沢のイメージが強い二口山塊であるが、そこにこのような美しい森が存在する事
に驚きを感じさせられる。
二口山塊は、沢登りや雪山登山を通して、ある程度、見知った山域であるが、
まだまだ知らない面が多い。
他にもこのような見た事の無い風景が、何処かに存在しているのではないだろうか。
そんな期待を抱きつつ、今宵もまた、地形図を眺めているところである。
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この記録へのコメント
投稿数: 342
この尾根からの山形神室ルートは数年前に笹谷でお会いした年配の方から聞いていました。そこを踏破されるとは流石です!途中の雪下ろし崖を打破する自信のない自分はLuskeさんのレコに感動しました。お疲れ様でした
投稿数: 803
快適な山日和でしたね。
私の方は山工高小屋には寄らずに素通りしましたが、小屋の前に二つ木製カンジキが置いてあったので、monkieさん達が小屋で休んでいる間に追い越したようです。
小生、人見知りなもので、小屋に人が居ると大抵素通りしてしまいますが、
今となってみれば、寄っていけば良かったな、と思います^^;
この山域で歩いてみたい場所がまだ幾つかあるので、これからも笹谷にはちょくちょくお邪魔します。
お会いする機会があるかと思いますが、その際は宜しくお願い致します