記録ID: 110621
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ハイキング
甲信越
岩殿山〜クリーム色のヒカゲツツジに包まれる修験の巨岩群、岩殿寺から菖蒲沢への周回コース
2011年05月09日(月) [日帰り]


- GPS
- 06:49
- 距離
- 11.0km
- 登り
- 738m
- 下り
- 729m
コースタイム
岩殿寺駐車場・岩殿寺コース入口8:35-(9:12林道終点-9:20パイプ梯子「岩殿山へ1,100m」)-9:39九頭龍社[R1]9:44-9:48雷神社9:49-10:01学問行者の墓地10:02-(10:05本堂跡・奥の院入口)-10:09三所権現奥の院10:11-10:28無名979m峰南西尾根岩稜[R2・L]11:10-11:34奥の院岩頭11:37-11:39三所権現奥の院[R3]11:51-(11:55本堂跡・奥の院入口)-12:00天狗岩岩頭12:02-12:09稜線屈曲点指導標[道を間違え15分ロス]12:24-(12:30別所方面下山点)-13:11岩殿山三角点峰[R4]13:20-(13:51別所方面下山点-14:03遥拝所-14:32旧荻集落廃屋)-14:52菖蒲沢コース入口14:53-(15:00別所公民館コース入口)-15:24岩殿寺駐車場
【実働】5時間16分(うち山麓ロード31分)
【実働】5時間16分(うち山麓ロード31分)
天候 | 晴れ一時曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2011年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
1km強で「岩殿寺」への標識に従い左折、さらに1km強で岩殿寺に到る。 今回は周回コースとしたので車は岩殿寺の駐車場に止めたが、岩殿寺コース往復の場合は岩殿寺前の橋を渡って林道終点まで乗入れが可能。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
【コース概要・状況】 コース上の道標などに記されている"岩殿山"とは、基本的には"三所権現奥の院"を指しており、地図上の本峰(三角点峰)のことではないので留意する。 ●岩殿寺〜三所権現奥の院〜無名979m峰南西尾根岩稜 寺沢沿いの林道終点からアルミ梯子を登って登山道に入ると、しばらく尾根の山腹を巻くように進むが、部分的に道が片足幅くらいになって左下の沢に向かって片流れしているような区間があるので、滑落に気を付ける。 九頭龍社から学問行者の墓までは急登ではあるが、距離は大したことなく、ロープ場なども特に問題はない。 奥の院から先は一見完全に岩窟に阻まれているように見えるが、左右いずれからでも裏側へ回りこめるルートが刻まれている。 右から回りこむとチムニー状の巨岩の隙間をロープで攀じ登って"行者ノ岩渡り"と言われるナイフリッジの岩稜線上に出る。展望の開けたこの岩稜線上を先に進むこともできるようだが、かなり度胸が要りそう。 左から回り込むと岩稜線の下側を巻いて進む道となり、無名979m峰下から南西に向かって馬の鼻面のように大きく迫り出した岩場へと向かう。 この岩場は好展望台であり、傾斜が緩やかなので結構先まで行けそうだが、誤って転落すれば命はないので無理は禁物。 ●三所権現奥の院〜岩殿山三角点峰 稜線分岐の本堂跡から稜線を南へ向かうとすぐに巨大な一枚岩"天狗岩"に差し掛かる。上方に登ってからトラバースとなるが、ステップや通路が刻まれており全く問題なく通過できる。 次の巨岩"兜岩"を巻いていったん鞍部に下りると、稜線ルートは左下方へと屈曲する。表記の消えかけた木の道標があるが、これを別所方面への下山口だと勘違いすると、三角点峰は真っ直ぐだと思ってそのまま直進してしまうことになるので注意する。 木の枝に案内板がぶら下がった正真正銘の別所方面下山口を通り過ぎると、三角点峰まで不規則な岩塊が連続する核心部となる。行く手を遮られても必ず左右どちらかに巻き道があるので慎重に探す。岩によってはいったん小さく巻いてから岩を乗り越えるような所もあり、巻き道が切れたのに気づかず進むと崩れやすい急斜面に入り込んでしまうので、怪しいと思ったらすぐに引き返してルートを探し直す。 帰路のために、判りにくい箇所には自分なりのマーキングをしておくとよい。 強引に急斜面に踏み込んだりしない限り、特に危険はない。 ●別所方面下山口〜岩殿寺 下山し始めると、痩せ尾根や落ち葉の積もった斜面のトラバースなど要注意の箇所はあるが、基本的には遥拝所まで快適に歩ける。 その先は途中で別所公民館コースと菖蒲沢コースに分かれるが、岩殿寺へ向かうなら別所公民館コースの方が近道になる。 ところが分岐の道標に気づかずに道なりに行くと自然と菖蒲沢コースに入ってしまうので、遥拝所を過ぎたら常に左側に道標がないか気にしながら下るようにする。 【水場・登山ポスト・トイレ等】 水場は九頭龍社の巨岩下に湧く"開伽水"がある。 登山ポスト・トイレはいずれもなし。 【近場の温泉】 岩殿寺から程近い差切峡の入口に差切峡温泉・筑北村営坂北荘がある。 大人入浴400円。食事や宿泊もでき年中無休。 |
写真
最後の巨岩の巻き道が判りにくくかなり難儀したが、東側から西側へと巻き返して第二目的地の岩殿山三角点峰(1.007.5m)に到着。
角の欠けた三角点柱脇に応急で立てたようなパイプが山頂プレートの代わりという不遇な山頂。
角の欠けた三角点柱脇に応急で立てたようなパイプが山頂プレートの代わりという不遇な山頂。
下山点から落ち葉の積もったトラバース道と痩せ尾根を快適にザクザク下ると意外に早く"岩殿山遥拝所"に到着。
険しい道を奥の院(右奥の三角錐が奥の院979m峰)まで登れない人はここから拝んだという。
険しい道を奥の院(右奥の三角錐が奥の院979m峰)まで登れない人はここから拝んだという。
下山路は別所公民館コースを予定し、途中道なりに自然と遠回りの菖蒲沢コースに入ってしまわないよう気をつけてはいたが、怪しい屈曲点でも前に踏み跡がなく結局菖蒲沢に向かってしまった。
この廃屋群も旧日影集落かと思ったが旧荻集落だった。
この廃屋群も旧日影集落かと思ったが旧荻集落だった。
撮影機器:
感想
昨年春、生坂村の京ヶ倉・大城に登ったときから、隣の岩殿山は気になっていた山でした。
実際に行ってみると、京ヶ倉と同じように岩稜歩きと展望が楽しいうえに修験の山でもあり、全行程を通して実に変化に富んだ面白い山行ができました。
展望に関しては、北アルプスに加えて眼下に犀川の蛇行を見下ろせる京ヶ倉に一歩譲るにしても、岩稜のスケールやバリエーションの点ではこちらの方が優っていると思います。
近年、村を挙げて売り出している観のある京ヶ倉・大城と比べれば訪れる人はぐっと少ないというのもいかにも修験の山らしいし、山麓の岩殿寺と山頂の三社権現奥の院の存在が単なる山歩き以上の深みを与えてくれます。
御目当てのヒカゲツツジも予想以上の規模で群生し、淡くやさしいクリーム色の花をいっぱいに纏って心を和ませてくれました。
お気に入りの山になりそうです。
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