表ケ浜-遠州灘 東赤沢〜新所原 素足の浜歩き・津波海岸
- GPS
- 06:29
- 距離
- 26.7km
- 登り
- 132m
- 下り
- 120m
コースタイム
- 山行
- 6:28
- 休憩
- 0:01
- 合計
- 6:29
この歌は柳田國男がこの地で手にした椰子の実の話を島崎藤村が1901年に作詞したという。
名も知らぬ遠き島より 流れ寄る椰子の実一つ
故郷(ふるさと)の岸を離れて 汝(なれ)はそも波に幾月
旧(もと)の木は生(お)いや茂れる 枝はなお影をやなせる
我もまた渚を枕 孤身(ひとりみ)の 浮寝の旅ぞ
実をとりて胸にあつれば 新たなり流離の憂
海の日の沈むを見れば 激(たぎ)り落つ異郷の涙
思いやる八重の汐々 いずれの日にか故国(くに)に帰らん
天候 | 晴れ 涼しい西風 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2017年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車
|
写真
感想
裸足で延々歩ける貴重な海岸です。岩礁、護岸整備もなく、40キロの砂浜を江戸時代のように無心に歩けます。日本の海岸でここまでほったらかしに恵まれているところはどれほど残っているのだろうか。観光名所の案内も一切なく、海岸に下りる道も自分で地図見て見つけてくださいというものです。離岸流もあり、游泳場が整備されていないので、知っている人しか来ない浜です。サーファーは日本中から集まりますが。
今日はハマグリ獲りの人たちがすごくたくさんきていました。一生懸命掘っていますがまあそれほどガッポリは獲れませんから、娯楽でという感じです。老いも若きも砂を掘るか、砂で遊ぶか、童となりて楽しそう。ブラジル人率高し。ビキニでビシッと決めたブラジリアンの太いおばさんもいる。コパカバーナ海岸文化だ。なんの娯楽施設も作らず、いつまでもこのまま無垢な浜にしておいて欲しい。こういうところは概して原発用地にされてしまうのだけど、この地域は灌漑農業に成功していて、案外お金に困っていなかったのです。
【三百年前の津波】
なぜこんなにほったらかされているのか。
ここは1707年の宝永地震の津波でさらわれる前は、海岸沿いに伊勢街道という道が通っていて、旅籠も、由緒あるお寺も並び、伊良湖岬まで多くの人が往来していたのです。ここをトコトコ西へ裸足で進んでいけば伊良湖から船でお伊勢参りに直行できます。東海道より早道です。
海岸には40mほどの海岸段丘が延々続いていて、その災難以降はこの段丘の上に営みが全て移転しました。国宝重文を多く所蔵し立派な三重塔がある東観音寺の縁起を読んで、寺が元は浜にあった事を知りました。
今日は汐見坂PAまで浜を歩いて、そこから東海道の白須賀宿を通って帰りました。白須賀宿の立て札には、宝永地震前は、この宿は海岸沿いの汐見坂の下にあったと書いてありました。いやあそうか、さっき竹藪をこぐ前通った今では全く何もない更地になっていたところもかなり不自然な無人郷でした。立て札ってとても助かります。白須賀宿を徒歩で歩いている人は、他に一人もいませんでした。
【裸足で歩く】
前回12月は地下足袋だったけど、今回は浜の全行程を素足で歩いてみました。たった3時間だけど、すごく快適でした。小指を外に開き、親指の付け根を砂にめり込ませました。十本の指が砂を掴み、生き生きと仕事をした感覚です。最後に舗装路に上がるところで靴を履くと、五本指靴でさえ、窮屈に感じていました。濡れた砂を踏めば、熱くないし沈み、滑りもなく、快適です。毎日やりたいくらいです。
浜で遊ぶ人はいましたが、延々歩く人がいないのは、車でくるから、戻らなければならないためです。車は一見自由ですが、所有とは強い制約を持ちます。手ぶらの自由は何物にも代え難い。
海なし県に引っ越しそうなので、遠州灘を終日満喫しました。太平洋、マゼランもコロンブスも憧れたオケアノス・パスィフィコ太平の海。
前回記録
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-1029056.html
コメント
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私は、はまぐりは桑名しか(有名でしょ?)”その手は桑名の焼き蛤”って、知りませんでしたが、太平洋にあるとは "ながらみ"は有名ですが……
素足で砂浜もいいですね、もう暑いんじゃないの?足の裏
よくあるきましたね
ホジホジしていたおばちゃんに、あさりですか?と聞いたらハマグリですよ。と教わったのですが、あさりとハマグリの違いははっきり言ってわからないです。
表浜で取れるハマグリは外洋性のチョウセンハマグリです。桑名のハマグリと比べると少し平べったいのが特徴です。
このほかにナガラミという巻貝も採れるのですが、少し沖に出ないと。
外洋に面した砂浜は内海に比べ生物相が貧弱な印象がありますが、意外といろいろな種類の魚や貝や蟹が取れます。
故郷にお帰りになるようですが、塩の道を通れば太平洋も日本海もすぐそこです。たまにはご家族で海にお越しください。
浜辺にはいろいろいて、砂浜で、近づいていくと、ヒュルっと砂に入ってしまうすばしこい奴もいました。海のある県て羨ましいなあと、子供の頃から思っていました。
素足の浜歩き、これ一番やってみたいことです。
標高グラフがまたいい。
「大清水」という地名は水が湧いていたという説明でしたっけか?
標高グラフ、海面下になっているけど、地理院地図で見たら、浜には満潮干潮両方の線が載っていて、干潮時の濡れ浜を歩いたので、こうなっているみたい。面白いですね。
大清水の湧水ポイントは未確認ですが、どうもそうらしいですよ。
素足の濡れ浜歩きは最高です。赤羽根からぶっ通したら5〜6時間できます。痛いところ全然無しの完全サンドビーチです。
もちろんです。唱歌の中でも指折りのお気に入りですよ。これを自由に大声で歌うためにここを歩いたようなものさ。
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