武奈ヶ岳 (上林新道〜山頂〜中峠〜ヨキトウゲ谷）
滋賀県
mesner
- GPS
- --:--
- 距離
- 9.3km
- 登り
- 1,029m
- 下り
- 1,025m
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水場 9：04
青ガレ下 9：44
金糞峠 10：47
上林新道四辻 11：10
コヤマノ岳 12：05〜12：15
山頂 12：41〜12：50
コヤマノ岳 13：13
中峠 13：26〜13：36
二股 13：49
金糞峠 14：20
青ガレ下 14：50〜14：58
水場1 15：29〜15：36
駐車場着 15：38
| 天候 | 晴れ |
|---|---|
| 過去天気図（気象庁） | 2017年06月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関：
自家用車
|
感想
◆ 今日の天気予報は、晴れ。 午前午後共に0％。 気温 15〜28℃。
一昨日、梅雨入りの発表があった。しかし、未だ本格的な雨は降っていない。登山道は湿っているが、谷の水量は増えてはいない。
気温は、週毎に上がって来て、朝の冷え込みも無くなってきた。
駐車場には、先客が5台。
◆ 歩き出すと、何だか体が重い。調子が悪い訳では無いので、その内調子が出るだろう。
水場に着くと、岩の間から出て来る水量が、一層少なくなっている。水を汲むのに時間がかかる。
正面谷には、水場が3か所ある。
� ｜鷦崗譴�ら、ほんの直ぐ上にある。上林さんらが造ってくれた最初の頃は、雨のたびに土砂が流れ込み、その度にパイプが流されたり、詰まったりですぐ使えなくなっていたが、最近は、簡単には壊れなくなった。
�◆�2番目の水場は、私が何時も水場と書いている所で、大山口から7〜8分の所にある。直ぐ道の側にあり、使い勝手が良い。
ここが一番古く、随分昔からある。たまに台風や大雨で土砂が流れ込み、壊れたこともあったが、最近は安定している。
�� 3番目は、青ガレの上で、金糞谷に入る手前で、右の急な岩の多い小さな谷を渡るが、登山道がその谷を渡るすぐ下の右岸の石の間に差し込んだパイプから水が出ている。
ここも安定した水場だが、道から5m位下にあるので、私は利用したことが無い。
この3か所の水は、上林さんが保健所に持って行って、水質検査も済ませている。3か所とも、湧き水で、地表にオープンになっている所が無いので汚染される心配は無い。
◆ 一般的に言って、山の谷川の水は、綺麗だからと言って、飲まない方が良い。武奈の谷は何処も綺麗な水だが、猿は何十年も前からいるし、最近は鹿もよく見かけるようになってきた。そして正面谷で、私はここ3〜4年の間に、猪も2回見かけた。
当然、彼らの排泄物で谷の水も汚染されてると思われる。
私は、比良山では山ヒルに出合った事は無いが、北山では谷川の中でも一杯ヒルがいる。ヒルが居る谷の水を飲めば、当然ヒルの卵も一緒に飲んでしまう事になる。卵は胃の中で孵り胃壁を食い破る。
山で遭難して、谷の水で生き延びた人は、この後遺症で大変苦しむ事になる。
◆ 金糞峠には誰も居なかったが、直ぐに一人の男性がやって来た。私は足が遅いので、先に行って貰う。
今日も登りは上林新道だ。上林さんから、Mさん、もう赤ペンキで印も付けたので、通っても大丈夫ですよと言われたのは、2011年の春頃だったと思う。
その時は、私も今より元気で、登りも下りも近道には違いないとは思ったが、こんなに来る度にお世話になるとは思っていなかった。この歳になって上林さんの苦労が身に染みる。
◆ 金糞峠から上林新道に入るには、3つのルートがあるが、私はヨキトウゲ谷からが多い。
新道の四辻に行くのに、ヨキトウゲ谷の右岸道から渡渉して、正面の山腹に取り付くが、この渡渉点に上林さんが掲げた道標が、ちょくちょく何者かによって壊された。ほんとに考えられない事をする者が居るものである。恐らく、上林さんのテントを切り裂いたのも、同一人物と思われる。
◆ 今年は、ここに丸木橋が架けられた。橋が無い時は、何処を渡るか考えて渡らなければならなかったが、これで、渡渉地点がはっきりして、迷う人が居なくなるのではと思ったが、決してそんな事は無く、私の前に金糞峠を出た人が、四辻への取り付きが分からず、まだうろうろしていたのでびっくりした。
◆ 体がだるいと云ふ感じだったが、何時もと同じような時間でコヤマノ岳に着いた。此処のブナ林は素晴らしい。これからは、涼しい日陰を作ってくれる。
そして、弁当を食べていると、南の白滝山の方向から、カッコウの鳴き声が聞こえてきた。今年初めて聞くカッコウだ。
カッコウは渡り鳥で,夏高原等低山にやって来る。私は鳴き声が好きだが、それより面白いのはその習性だ。托卵と言って、自分では巣を作らず、モズやホオジロ等の巣に卵を産んで他人に育てさせる。そして、それだけではなく、ひなは早く孵化し、仮親の卵を巣の外へ放り出すのである。親が親なら、子も子である。凄い習性だ。如何にしてこんな習性を獲得したのか、ダーウィンに聞いたみたい。
◆ コヤマノ岳の、私が何時も休んだり、弁当を食べたりする大きな石の周りにも、よく見ると小さな笹が芽を出しているではないか。
先月に、初めて笹をコヤマノ岳や武奈ヶ岳で発見してから、竹について調べていたら、中国原産の淡竹（はちく）は120年に一度花が咲くらしい。そして、一斉に枯れて元に戻るのに10年かかるとの事だ。
昔、「笹は60年に一度花を付け、その種子から新しい芽が出て、再び元の笹原になる」と読んだことがある。竹の原産地は中国で、ヨーロッパでも日本でも、60年に一回中国の竹が枯れる時、全世界の竹が枯れると言われていた。
◆ 京都北山や比良山では、2009〜2010年にかけて笹が枯れた。その中で例外が小女郎池から蓬莱山一帯で、蓬莱山では40数年前に花が咲いた。その種から芽が出て今の蓬莱山の、元通りの笹原になった。
しかし、北山や武奈辺りでは、私の知る限り、花は咲いていない。従って、種子から芽が出る事も無く、笹は無くなってしまって現在に至っている。
◆ 従って、私はもう笹は生えなくて、永久に無くなったものと思っていた。それが8年目にして、武奈周辺で芽吹き始めているのを見ると、10年かかって元の竹林になると云ふのが、本当のようである。しかし花は付けていない。花を付けなくても10年かかるのか？
笹は60年に一度花が咲くと云ふのも、確かに40年前に花を付け、直ぐに種から芽吹いて、元の笹原になったのを、私は現に観察してきたが、その前には何時花を付けたまで見てはいない。だから60年に一度と云ふのも確信は持てない。
勿論、今の蓬莱山の笹の、次の花が咲く時期を、私が確認することもできない。私自身がそんなに長く生きられないからだ。
◆ 淡竹は120年に一度花が咲くと云ふし、笹の60年に一度と倍半分の差があるが、何しろ期間が長いので、十分な知見が得られていないようだ。大きい竹と小さい笹で、花を付ける期間が異なるのかもしれない。これからの研究課題だ。
◆ olddreamer さんの報告によると、北山の旧花脊峠から天狗杉辺り一帯にも笹が芽吹いているとの事だ。此処では笹の保護のプロジェクトがあるらしい。
京都の菓子屋さんは、北山の笹が無くなって、ちまき等を作るのに大変困って、他所から笹を取り寄せていると聞いているから、必死なのだろう。しかし、保護したから笹が繁茂するとも思えないが・・。
◆ こんな事を考えながら登って、山頂に着くと、天気もすっかり良くなり、暑くなってきた。スキー場を下ろうと思っていたが、日陰が無くて暑いと思い、涼しいヨキトウゲ谷を下ることにして、コヤマノ岳を登って行ってると、またカッコウの鳴き声がしてきた。今度は東側の八雲が原の方向だ。しまった！ スキー場を下ればよかったと思ったが、引き返すのも面倒だし、中峠へ下る。
◆ 中峠では、二人連れの先客が居たが、私と入れ替わりに下って行った。私は10分後に下り出す。途中で追いつき、二人の背中を見ながら下って行く。私が追いつく位だから、ビギナーかなと思った。
すると、上林新道への丸木橋の手前で、姿が見えなくなった。おかしいなぁ‥と思いながら歩いて行くと、何と道は右岸に付いているのに、左岸の藪の中を歩いているではないか。
上林道の四辻への丸木橋を、最後の渡渉の橋と勘違いして、渡ったらしい。間もなく大きな杉の木が、左岸の山腹を抉るように根元から倒れて、通れない所に来る。
そこで、大きな声で、道はこっちだと言ってやる。
ここは、上る時も、下って来た時も、迷う人が多い。今朝も先行者が丸木橋を渡り、上流へ行ってしまって行き詰まっていた。
先月には、下って来て、今日の人と同じように、橋があるのに渡らずに、左岸を下って行ってる人がいた。確かに上から下りてきた場合、谷の縁まで来ないと橋は見えない。はっきりした踏み跡も無いから、何処を渡るのかが分からないのだ。こう云ふ時は勘に頼るしかない。これも経験だと思う。
◆ 金糞峠に着くと、何時もやれやれと思う。あと1時間少々で駐車場に着くからだ。でも油断は禁物だ。慎重に下ろう。
出発する前に、さっき道を教えた二人連れが上がって来たが、挨拶すらしなかった。まぁ、登山者と言っても、色んな人が居るものだ。
今日は、何時もの水場は、水量が少なく、水の出が悪いので、一番下の水場で、水を汲みストックを洗う。
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梅雨入りしても、晴れで良かったですね。
こちらもあまり降っていません。
それにしても、いろんな人がいますね。
テントを切り裂く
ちょっと酷いですね。
casumin さん、今日は。
登山者も、一方では一般社会人ですから、色んな人がいて当たり前ですが、残念ですが、昔に比べて、最近はこんな事が目立ちますね。大衆化の必然だと思っています。
研究熱心ですね 感心します 新しい情報教えてください
安心して安全に歩けるのはコースのメンテナンスをしている人達がいることに思いを致したいですね
無礼者！と言いたいことがありますね 残念ですが・・
olddreamer さん、今日は。
残念な事ですが、昔は無かった、と云ふような事が多いですね。
実は、昨日も武奈へ行っていました。そして、コヤマノ岳で笹の芽を引き抜いてみました。すると、根は３〜５ｃｍ位の深さで、ずっと繋がっていました。細い根が繋がっているのです。５０ｃｍくらい掘ってみましたが、まだまだ長いようです。
これは、明らかに、蓬莱山のように種から芽が出てきたのは違うようです。
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