秘瀑は示す対話の道を行けと(北の俣川右俣大滝)
- GPS
- 06:59
- 距離
- 11.2km
- 登り
- 936m
- 下り
- 943m
コースタイム
(全行程11.1km/6時間57分)※滝前などでGPSがぶれているため実際にはもっと短い
天候 | 曇りのち晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2011年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
・千曲川漁協のイワナ遊漁地域です。釣り客さんが多いので滝目当てであればオフシーズン(10月〜2月中旬)に行くほうがよさそうです。(http://www.pref.nagano.jp/xnousei/suishi/kisoku/kisoku.htm) ・踏み跡が非常に多いので道に迷うことはありませんが、慎重な行動が必要です。 ・水深は浅くナメ状の箇所も多いですが、淵は深いものがありそうですので注意が必要です。 |
写真
感想
どうやら米子大瀑布の双子滝には従兄弟のような滝があるらしい、という情報を仕入れ、25000分の1でそれらしい記号を確認したものの、現地の情報がほとんどないまま出発した今回の山行き。はたして記号の滝は本当に目指す滝なのでしょうか?
朝5時に集合、関越から上信越道を経由してトンネルの数など数えつつ進みます。出掛けは曇り空だったのですが佐久周辺から晴れ空へと変わり、暑くなりそうな予感がしてきます。長野東ICで降り、須坂の町を大きく迂回するように進みます。なにぶん情報がないため慎重になり、川にかかる橋手前のスペースに駐車しました。
沢靴にファイントラック装備はいつものごとく、水はやや多めの1.5l最低限の装備で様子を見ながら進むことにします。
地形から、林道奥のヘアピン箇所も高低差がないとわかっていましたが、とにかく慎重に、ということで橋のたもとから川におりてみることにしました。木々の茂みを抜けると広く明るいガレた川底が広がっています。川底がこぶし大の石でできており、どうにも歩きにくく難儀しますが足慣らしのつもりで進みます。
薄暗い林を抜けて堰堤を巻きます。が、その先の背の高い堰堤はどうにも越えられそうになかったので、結局斜面を登り林道まで出てしまいました。堰堤の上流側は貯水このようになっていてすぐには川に戻れそうにありません。ウロウロと様子を伺っていると、miyasan3が呼ぶ声が。なんと林道奥のヘアピン部分から直進して川に降りる立派な道がありました。トホホ。
気を取り直して壊れてはいるものの立派な木橋を渡り右岸側を進みます。杉の林が広がり、人の手が入っていることが伺えます。よく踏まれた道を進みますが徐々に川から離れ、高度もかなり上がってきています。道が細く不明瞭になってきたこともあり、杉の林を下って川に下りることにしました。石の転がる川筋を進んでゆくと急激に岩壁が狭くなった、ゴルジュ状の小滝に行き当たりました。なかなか雰囲気がいいので休憩がてらパシリパシリと写真を撮ります。左岸を小さく巻くようにして滝を越え、淵を通過します。
木々が茂り緑色の小ナメと淵が連続する川筋は気持ちが良いです!1mほどの滝は段差を越えるようにして進みます。右岸側に少し巻いて降りてきたところ、おっと釣り客さんです!淵を狙っているようですが、右岸側は崖になっているので沢を渡りこさなければなりません。後ろを通過させてもらい、しばらく進むと、おや釣り客さんがついてきています。ありゃー。。
交渉の結果、少し上まで一緒に移動して岸を歩く道に誘導してもらい、なるべく沢に入らないようにする、ということに。お互い遊びとはいえ、こちらは滝を見れれば良いのに対し、向こうは釣りができなくなってはつまらないので妥当なところです。滝ってこれかい?と携帯で撮影した氷瀑の写真を見せてくれました。どうやら目指しているのが目標の滝ということで正しいようです。よかった!行動に制約はできたものの情報が手に入ったのでかなり安心できました。
釣り客さんと別れ、右岸側に炭焼きや橋げたの跡などが残る緩やかな斜面を誘導されたとおりに進みます。よくみると岸の広い部分にはかなり踏まれた跡があり、多くの人が沢に入っているということがわかります。沢は上から眺めるだけにして、踏み跡をたどって時間をかせぐようにします。階段状の滝など気持ちよさそうですがガマンです。30分ほどくねくねと歩いてようやく最初の分岐に到着しました。
二本の流れにはさまれた斜面を抜け、階段状の岩場を歩きます。広い岸辺は落ち葉に大きなシダが茂り、足元の浮石を隠してしまうので少し慎重に進みます。20mほどの岩壁に挟まれた部分を抜け、30分ほど緩やかに登ると奥の分岐に到着しました。深い藪の中に消える支流を横目に進みます。徐々に踏み跡が少なくなり、藪の中を歩いては岩場と沢のあいだをすり抜けるように通過します。3〜4mほどあった流れも狭く藪の中に吸い込まれ、藪がのしかかるように盛り上がり、その切れ目から遠く左岸にそそり立つ岩壁がみえてきました。目標に近づいているようですが、登りもきつくなり、手を使うことが増えてきます。暑さもありゼエゼエいいながら藪をこぎます。と、岩壁のはるか奥の切れ間に流れ落ちる水流が見えました!目標が見えると俄然すばやくなる写真班が沢の奥の岩場に消え、私は何枚か写真をとったところで右岸側が緩やかであることを地形図で確認します。帰り道のことを考えながら藪の中の岩をよじ登り、藪の向こうにまた隠れた滝を目指します。緩やかな部分を選んでジグザグに登り、沢と並行している細い尾根に立つと目の前に滝が見えました!足元の岩場で撮影ポイントを探しているmiyasan3を呼び、お昼タイムに入りました。生き返ります〜。
写真班が撮影開始したところで、右岸がどこまで登れるのか確認しに行くことにしました。左岸の岩壁の奥まったところから滝が落ちた後、岸壁に沿って沢が進んでいるため、右岸の尾根を詰めれれば滝の横まで移動できそうに見えます。10mほどの巨大な岩が積み重なって岩屋になった箇所を回り込み、滝左側に近づいたところで滝つぼを覗きます。水流の大半が壁から離れて落ちてくるため、滝つぼはなく霧のようにけぶっています。逆層の50mほどの岩壁を一本の線のように落ちる姿はやはり米子大瀑布にそっくりです。
どんどんと登ることができる程度の斜面が続いているのですが、降りるとなるとちょっと厄介そうだったので適当なところで写真を何枚かとり、岩屋まで降りてきます。と、洞窟のようになった部分の向こうから明かりが入ってきています。どうやら岩のスキマから向こうを覗けるようなので、よじ登って岩の隙間に入り込んでみると、滝がちょうど真正面に見える位置でした!岩屋の上に木々の枝が張られ、正面から明るい滝がドウドウと落ちてくるため天然のフォトフレームのようです。写真を何枚かとり、写真班に伝えるため細尾根に戻ります。
50分ほど撮影で大休止し、体も滝の風で冷えてきたので戻ることにします。来るときに確認しておいた右岸の緩やかな斜面を下り、藪を抜けます。涸れた沢が並行して走っている部分が多く、思ったよりも歩きやすいのですが、支沢とぶつかると大きくえぐれていたりするため、迂回してなんとかやり過ごします。30分ほどで奥の分岐までもどってくることができました。この後は踏み後も明確なので、ひたすら楽そうな岸を選んで歩き、一時間ほどで最初に釣り客さんに会ったところに戻ってきました。と、釣り客さんがまだ残っていてくれました。行きでは、この先は沢を通ってきていたので、後ろをついていって道を教えてもらうことにします。右岸の巻き道をさらに進み、斜面をトラバースしてかなり沢から離れるルートに進んでいます。
行きに杉林の中で高く離れていった道につながっているんじゃないか、とmiyasan3が予想したとおり、細く不明瞭ながら岩場の奥の踏み跡から杉林の中の道にでて、来るときには(写真撮影や交渉などで時間はとられたものの)1時間以上かかった道を30分もかからずに戻ってくることができました!林道で先に着いていた釣り客さんの車を見送り、15分ほど歩いて車まで戻りました。
・帰ってから釣り情報などを確認して遊漁ポイントであることがわかりましたが、知らない沢なのだから事前に調べておけばよかったと反省しました。
(http://www.kiddy.co.jp/ayunip/nagano/tikumamap.html)
・釣り客さんとの会話で滝の様子や道の様子などがわかりました。やはりその地域を頻繁に訪れる方の情報は有用です。
・渓相は広く緩やかで気持ちがよさそうでしたので、釣りのオフシーズンであれば沢歩きとしても楽しめそうでした。
コメント
この記録に関連する登山ルート
この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。
ルートを登録する
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する