新潟〜長岡・高崎(三国街道)

2017年07月19日(水) 〜 2017年07月25日(火)

• GPS: 64:48
• 距離: 247km
• 登り: 2,611m
• 下り: 2,510m

コースタイム

1日目
14：05 新潟駅-15：39 平成大橋-16：28 善久
2日目
4：10 宿-6：58 白根日の出郵便局-10：27 燕三条駅-11：53 三条大橋-15：20 見附駅
3日目
2：49 宿-5：22 北長岡駅-8：21 越後滝谷駅-10：15 小千谷駅-12：25 越後川口駅-15：51 小出駅
4日目
4：03 宿-6：15 浦佐駅-10：03 六日町駅-11：57 塩沢駅-14：14 石打駅-16：00 湯沢駅
5日目
3：50 宿−6：00 三俣道の駅-8：55 火打峠-10：40 三国トンネル-12：36 永井資料館-15：28 湯宿
6日目
4：38 宿-7：56 赤根トンネル-10：18 中山峠-12：13 横堀中宿-14：13 渋川辰巳町
7日目
4：19 宿-5：04 吉岡町境-6：24 金古町十字路-8：38 北高崎駅-9：23 高崎駅

天候

23日は終日、小雨が降ったりやんだりだったが、その他は曇りまたは炎暑でした。晴れ男を自負していますが、計画にも工夫しています。新潟から高崎へ南下するコースにしたのは、雨雲の動きを予測してのことです。関東の人は三国峠を歩くとき、北上するのが一般的です。今回北上していたら、かなり雨に見舞われたと思います。

コース状況／危険箇所等

路側帯だけでステップアップした歩道のないトンネルが多いです。交通量はさほど多くないですが、山岳区間は最新の注意が必要です。
無灯火で走行するドライバーも多いです。

写真

7/19 14:33

雪国を示す光景です。
道路の縁石近くが融雪剤の影響で茶色くなっています。
幹線道路を外れ生活道路になると、もっと極端になります。

7/19 14:58

新潟県庁です。中央部が行政棟、右翼棟が議会棟、左翼棟が警察棟です。

7/19 15:31

佐渡に流された順徳上皇の遺跡が寺泊から離れたこの地にありました。天候の急変で当時、入江であった鳥屋野へ難を逃れたそうです。

7/19 15:32

濡れた装束をここに埋めたそうです。乾かせば良さそうですが、よほど傷んだのでしょう。

7/19 15:35

数日前の豪雨で信濃川は水量が多く茶色いです。

7/20 4:09

新潟市南区は田園地帯で宿泊場所がなく、手前の西区新潟西IC近くのホテルに泊まりました。
夜明け前の出立です。

7/20 5:23

南区の田園風景です。

7/20 5:49

これも懐かしい。群馬、新潟のローカルコンビニです。
ローソンに統合される筈だが、まだ頑張っています。

7/20 6:38

『赤尾の豆単』世代の私には、テープレコーダーの『旺文社LL(ランゲージラボラトリー)』は憧れでした。

7/20 8:15

南区はコメリの本拠地である。地元新潟ではDIYや農業関連品以外にも書籍やエネルギー関連等幅広い店舗を見かけました。『コメリ』は『米利』が連想され創業者は米某利某と思ったが、捧利右エ門でした。しかし、屋号は『米屋』でした。昔は苗字より屋号が日常的だったことがわかります。

7/20 8:16

コメリ農場もありました。考えてみれば創業地は隣町の刃物や金物の三条です。地元発展に貢献する業種です。

7/20 10:21

ショッピングセンターもありました。

7/20 11:47

信濃川に架かる三条大橋です。4車線で両側に歩道がある立派な橋です。

7/20 13:57

教え子が建立した筆塚が2基、左の薬師如来は“安政”とあります。

7/20 15:16

信越線を越える地下道の入口発見に手間取りました。

7/20 15:18

地下道を出たら、目の前が今夜の宿でした。

7/20 18:33

素泊りなので兼業している食堂で野菜炒め定食を注文したら、このボリュームです。しかも880円にびっくり。

7/21 3:03

宿を出て、すぐにパトカーとすれ違いました。数分後再び出会ったときは停車し、3人の警官から職務質問を受けました。徒歩旅で三度目の経験です。これも徒歩旅の勲章として、目標を5回に設定しています。

7/21 5:50

小さな商店街は組合がないのか、雁木ライクが駐車場や空地になった所で途絶えています。

7/21 5:58

山本五十六の記念公園ですが、早朝なので、スルーしました。

7/21 5:59

こちらの商店街は長岡駅や大手通りに近いので、近代的雁木が整備されています。

7/21 7:00

これに出会えただけで、今回の旅は大満足です。
予期せずに出会えることが嬉しいです。

7/21 7:00

日本一の鏝絵蔵と言えます。

7/21 7:01

サフラン酒で財をなした吉澤仁太郎氏の主屋と蔵です。
主屋の左には離れや庭園があります。現在は誰が管理しているかわかりませんが、大変荒れています。
ボランティアで守る会を作り活動をしているようですが、県や市が買い上げて整備すべき宝物です。
若き日の角栄も挨拶に訪れた名家の屋敷です。残してほしいです。地元の政治家は何をしているのだろうか？
“摂田屋”の地名を全国区にすべし。

7/21 7:03

サフラン本舗のすぐそばにある味噌屋です。『星六』は星野六郎から採られています。

7/21 7:24

米山薬師講の石碑があちこちに見られます。五穀豊穣を米山薬師に祈願する講が多数あったそうです。かって歩いた柏崎や小千谷、長岡で多く見ます。
新潟には“米”の付く苗字が多いのも関係があるかもしれません。

7/21 8:58

信濃川に架かる越の大橋ですが、妙見堰が立派です。
橋は渡らず、傍の資料館を見学して小千谷方面に右岸を遡ります。

7/21 8:59

有事の際、道路として開放できそうです。

7/21 9:08

壮観です。

7/21 9:17

北越戦争の火ぶたが切られた古戦場です。
中越地震では峠が崩れたそうです。

7/21 9:19

ゆったりと時間が流れますが、榎峠から信濃川にかけて、断崖になっています。

7/21 9:21

この土手の向こうは断崖と思われます。

7/21 9:36

この地域には“闘牛場”がある。アピールするため“闘牛”と称しているが、“牛の角突き”である。
勝敗が決する前、膠着状態になった時点で牛を引き離すのが原則のようである。粋なルールである。

7/21 10:03

本当に錦鯉をゆうパックで送れるのだろうか？
錦鯉業者が宅配するだけだと思うのだが。

7/21 12:46

奇妙な建物？　川口地区の消雪用水を魚野川に流すポンプ小屋でした。
ここ、川口は中越地震の震源地です。

7/21 14:20

豪雨被害で持ち込まれたゴミの後片付けをしていました。ごくろうさまです。

7/21 15:49

宿は小出駅前ですが、多くの商店は魚野川の対岸にあります。徒歩15分なので、諦めて近くの軽食屋で夕食をすませました。

7/22 4:44

予定していた進路は豪雨の影響でしょうか、通行止めでした。止む無く対岸を進みます。

7/22 4:52

通行止めになっていた左岸は山が迫っていて、土砂崩れもあったと思われます。

7/22 5:58

この清水は助かりました。

7/22 6:08

夏祭りの準備でしょう。

7/22 6:10

越後は日本酒の名産地です。

7/22 6:11

浦佐駅の向こうは駒ケ岳でしょう？

7/22 6:52

奥が駒ケ岳、手前が八海山か。

7/22 7:21

十日町、五日町、六日町、下一日市に九日町もありました。

7/22 7:55

五日町駅近くで、道路整備で移転された石碑が多数ありました。新潟では二十三夜塔が目立ちます。

7/22 8:03

どの民家も道端に水道蛇口がありますが、飲料水ではありません。ここは量水器が付いていたので、公営水道で飲料可と思いますが、確認できないのでタオルや頭を濡らしたり、口を漱ぐだけで飲みませんでした。

7/22 9:00

美しい青田。

7/22 9:21

二日町もありました。

7/22 10:16

三国街道と清水街道の追分です。

7/22 11:42

明日23日に住吉神社へのお神酒奉納式典があるようです。

7/22 11:44

鈴木牧之生誕地です。

7/22 11:50

塩沢宿の街並み。高崎から22番目です。

7/22 11:52

信用組合も昔風にデザインされています。

7/22 13:38

読み方が難しいです。
しもひといち

7/22 14:31

ゲレンデの看板がなければ、どこかの漁師町を思わせる狭い路地です。なぜこのように道が狭くなったのか不思議です。

7/22 14:52

リゾートマンション？

7/22 18:59

越後湯沢駅

7/23 4:35

夜明け前の出立です。

7/23 7:00

日本の秘境　貝掛温泉の入口です。

7/23 9:14

火打峠の洞門です。大変立派です。
雪除けと思われるカーテン状のものが準備されています。

7/23 9:26

苗場プリンスホテルです。

7/23 9:40

淺貝宿

7/23 10:32

三国トンネルです。
左側に旧道がありますが、文明の成果を享受することにしました。

7/23 10:51

濃霧の中を一人で旧道を歩かずに正解でした。

7/23 11:01

日本の道路で初めてクロソイド曲線が採用されたのR17の三国峠付近です。直線と曲線を滑らかに接続するための曲線です。このお陰で車なら急なハンドル操作を、自動二輪ならば車体の急な倒し込みをしなくて済みます。絶叫マシンの垂直ループに利用されているようです。科学の恩恵に感謝です。

7/23 11:48

この標識の『カーブ38/55』意味が分かりません。
わかっている人はどれぐらいいるのだろうか？
標識として役目を果たしているのだろうか？

7/23 12:31

永井宿の旧道に入りました。

7/23 12:37

資料館に入館して、館員のおじさんと話をしながら、手持ちのパンを食べました。

7/23 14:09

猿ヶ京宿。

7/23 14:19

猿ヶ京宿。

7/23 14:30

赤谷湖です。赤谷川を堰き止めた相俣ダムにより形成された人造湖です。

7/24 4:53

小雨が降る温泉街を夜明け前に出立です。

7/24 5:22

養蚕農家だったのか、気抜きがあります。

7/24 5:37

自然を感じます。人工物のない美しさがあります。

7/24 5:53

私が近づくのに気づいた猪が二頭、逃げていきました。
土を掘り返した跡が生々しいです。彼らにとって、雨上がりは絶好のかき入れ時なのかもしれません。

7/24 6:03

霧か霞か靄か雲か。山よりも低く立ち込めた白い帯が不思議です。

7/24 8:37

“牛の糞と　呼ばれる岩に　清水湧く”

7/24 8:54

中山宿

7/24 8:59

中山宿。

7/24 10:08

自然豊かな高山村です。間もなく中山峠です。

7/24 10:20

“関東ふれあいの道”は普段身近に感じている自然歩道ですが、この地で、出会うと不思議な感覚です。

7/24 12:07

横堀宿の一里塚です。

7/25 4:30

旧家の眼科です。

7/25 5:03

“行幸田”という地名がありましたが、やはり明治天皇が巡幸されていました。

7/25 6:11

荒廃しているのが悲しいです。

7/25 6:26

金古宿の代官所跡です。ここの代官は名字帯刀が許された農民で神保磯右衛門だったそうです。
それにしても、なぜこの地に“関関同立”を掲げる学習塾なのだろうか？

7/25 9:00

道路工事の影響で飲み屋が密集する路地を通過します。

7/25 9:02

うまく撮影されていませんでした。
昔懐かしい、昭和の映画館がありました。

7/25 9:21

漸く旅のゴール、高崎駅に着きました。
便利な時代になりました。高崎から湘南特別列車で乗り換えなしで小田原まで行けます。

撮影機器：

サイバーショット DSC-W810 SONY

Xperia Z5 SO-01H docomo SONY

感想

ア?ドッポ

江戸時代の三国街道は高崎と寺泊を結ぶ街道であったが、今回は新潟駅から長岡経由で、以後は三国街道に準じて高崎まで歩きました。
小出までは平坦な越後平野を歩き、小出を過ぎると湯沢まで単調な登りです。湯沢を越えるといよいよ峠越えが始まります。芝原峠、二居峠、火打峠、三国峠を越えて渋川に入った時は、山越えは終わったと一息ついたが、浅はかでした。翌日は赤根峠、中山峠が待っていました。
三国とは言うが、実際に歩いてみると、越後(新潟)と上州(群馬)であって、信濃(長野)はかすりもしません。現在三県の県境は三国峠の西方20Kmの白砂山です。江戸時代の国境と違っています。
豪雨直後の徒歩旅だったので、魚野川流域は通行止めの個所や不安を感じる道は迂回しました。水害でゴミと化した膨大な家財が集積された場所で後片付けをする地域があり、夏祭りの準備に余念のない地域があり、本当に局地的であることを感じました。
豪雨とは無関係ですが、みなかみ町天神から赤根トンネル直前に繋がるニ線路(車通行可の表示)が県道の擁壁に阻まれ行き止まり、1Kmのコースを県道で3Km迂回しました。赤根トンネル直前には、ニ線路が合流していたので、どこかでルート変更されたと思われます。
久しぶりに旧街道を歩いたが、現代の幹線国道や巡礼の道、自然歩道、登山道、辺境の道や離島の道などいろいろ歩いて、それぞれの楽しみを改めて味わいました。