曾祖母の故郷、利尻山を訪ねて


- GPS
- 10:49
- 距離
- 13.1km
- 登り
- 1,593m
- 下り
- 1,588m
コースタイム
天候 | 晴れ |
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過去天気図(気象庁) | 2017年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
装備
備考 | 今回は前回の白山に引き続き、人生2度目の登山となる友人と、そのお従弟さんとの3名登山。 同行者は建設会社を経営されている社長さんで、お隣さんでもある「Rさん」 Rさんの曾祖母が明治初頭に利尻島にいたこともあり、かねてからそのルーツを調べたいとのことだった。 そしてRさんのお従弟さんが利尻在住の「Kさん」、久しぶりに会ってみたいという事で私の方が便乗して登山計画をたてさせていただいた次第。 これもご先祖様のご縁です。 日程はRさん経営の会社の関係や諸団体の会長職をされていることもあり長くはとれない。 行き帰り2日と悪天候の場合の予備日を1日考え、都合4日間、9/1〜9/4の利尻ツアーとなった次第。 小松〜羽田〜千歳〜利尻を往復ANA便にて乗り継ぎ 計6回も飛行機に乗ることはあまりなく、少し不安もあったが、小松で預けた荷物が利尻でちゃんと受け取れたことに感激。 今では普通の事のようだがITの進歩には驚く。 初日は7:45に小松を発ち、14:00に利尻に到着 その後、プレ登山として「利尻山見返台公園」に登り、「沓形」から見る荒々しい利尻山の後ろ姿と、夕日に沈むオホーツク海の夕日を堪能した。 夜はRさんと一緒にお従弟さん家族と懐かしい話をしながら楽しくすごした。 宿はお従弟さん宅に4日間のお世話となる。 海産物の加工を営んでいるという事で、言葉に表すことができない程の美味しい料理を頂戴し、ほろ酔い気分で床に就いた。 |
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感想
3時半起床、昨晩「北海道限定コンビニ・セイコーマート」購入したおにぎりを食べ準備をする。
お従弟さんが運転する車で「鴛泊コース」の起点となる「北嶺野営場」に到着。
お従弟さんはもちろん利尻山は何度も登っているよう、しかしながら「鴛泊コース」は初めてとのこと。
お住まいが沓形にあるため子供のころから「沓形コース」のみだとか。
ヤマレコ等では危険なコースとされているが地元の方なのでそのようには感じないらしい。
でも今回は「Rさん」の百名山2座目の登山であるので慎重を期して95%の方が利用する「鴛泊コース」に。
お手洗いを済ませ、お約束の「靴の洗い場」を通って、さあ登山開始。
最初は緩い舗装路、Rさん「こんな道ならどれだけでも歩ける」とご機嫌。
甘露の泉に到着、「Kさん」曰く、「この水の水源が沓形の上水道になるんだよ」と
利尻島にはほとんど川が無い、多くは涸れ沢、お向かいの礼文島には多くの川、そして滝まであるそう。
この差は一体何?と思う次第。
よく、「何十年前に降った雪が地下に染み込み、それが沸いてくるんだ」と言うが、サイフォンの原理を考えるとこの島の高さで成り立つのか???
ポン山への分岐を過ぎ、昨年架けられた「乙女橋」を渡る。
その後は少し坂が急になる。
3人で楽しく会話をしながら先に進む。
3合目標識に到着、1/3あたりかと一安心。
木々の間をさらに進むと4合目標識、そろそろ下山者もちらほら。
日本語ではない言葉が聞こえてくる、どうやらネパールの方のよう。
3名で下ってきた。
やはり百名山の1番目の山、ワールドワイドだ。
開けた広場に到着、ここが5合目か。
鴛泊の町が眼下に、港でひときわ目立つ小山「ペシ岬」の標高は92メートル!
団体さんが下から上がってきたので少し上のトイレブースまで移動する。
途中、途中でひょっこり現れる合目標識、順当に6合目に到着。
ここが第一見晴らし台のよう、確かに視界も気分も晴れ晴れとなる。
[Rさん」はしきりに「自分は避難小屋まで、そこで待ってるから2人で頂上に行って来てね」と繰り返す。
ご本人はピークが目標ではないようだ。
さらに進んで胸突き八丁に、でも7合目、(数字は気にしなくてもいい事)
そろそろ疲れも出てきたところだが頑張って進むと第二見晴らし台に到着。
とうとう頂上が見えたか!と思ったが見えたのは「長官山」、みなさんと同様です。
まあよい、ここで少し休もう。
すると「Kさん」のお友達が現れる。「利尻町役場鬼脇支所の支所長さんのKさん」
この方がガイドとなって「どこかの町の教職員」の方々を先導して登って来た。
友達どおしの会話をされ私たち3人の記念写真を撮っていただいた。
ここまでの時間を聞かれ、「このペースなら残りは2時間だね」と
この方は3時間で頂上まで登ってしまうとのこと、健脚です。
「Rさん」またもや「避難小屋まで!」と。
とにかく避難小屋まで行きましょう。
少し登って、下った先にあるので背丈程度の藪の中を進む。
右手に観音様の碑を見た先、少し下ったところに赤い屋根が見える。
ここを下った「Rさん」、すごく体が楽だ!と
避難小屋前のベンチで休憩し、「やっぱりここで待ってるの?」と尋ねると
「大丈夫、今の下りで楽になった、頂上登るよ!」と元気な返事
皆の顔に笑顔があふれる。
残り役1時間、ゆるゆると先に進む。
そろそろ沓形コースとの分岐が現れる頃だが右手の斜面の崩落は凄まじい、昨日「見返り台園地」から見上げた風景だ。
こちら側の沓形コースはかなり危険だ。
コースタイム通り30分ほどで分岐に到着、遠くに見える尾根が「沓形コース」
「Kさん」、子供の頃、よくこんな道歩いてきたなって感じのざれたトラーバース、大人でもどうしたものか?
ここから先は細かくざれた小石との格闘、踏んでは崩れの道が少し。
最近改修されたようで階段が付けられていて歩きやすい、助かるわ。
見えてきました、頂上が。富士の山形特有の最後の急こう配。
ゆっくり休みながら、先頭を「Rさん」と入れ替わって列の最後に付く。
見えました、赤い祠が、無事登頂です!
皆、笑顔、座ってゆっくり休憩をとる。
ぐるりと見渡せる山頂を堪能。
少しすると鬼脇支所長が来られ、この山の話を色々お聞きする。
プロ限定のコース「鬼脇ルート」はこの先の「本峰〜鬼脇山」への道(プロはガイドさんのこと)
次回はこの人と一緒にそちらのコースを登ってみたい。
気づくと「支所長」が祠の補修をしている、赤ペンキではがれたところを塗り直している。
ガイドの仕事と一緒に自治体職員としての仕事、土日はいつもこの山にいるとのことで、大変頭が下がります。
頂上はとても賑やか、お年を召した女性のパワーに圧倒される。
ひとりプラプラしていたらソロの若い女性が「お撮りしましょうか?」と
大変感激、お願いし撮っていただく。
こちらもと言うと、渡された「スマホ」で何枚かパチリ。
すると「SDカードがいっぱいです」とのメッセージがでたのでお伝えし、お返しする。
とてもいい子だ。
この子、この後別のスマホを出して撮影していた。
なかなか賢いく準備のいい子だ。
そろそろ下山の時、支所長さんのアドバイス「靴ひもを締め直してね」の言葉を素直に聞いて準備完了。
まだまだ多くの人が登ってくる。
分岐までの下りはとても危険、ざれた道は非常に滑る。ロープ区間を慎重に降り、無事分岐まで。
この後は9合目まで開かれた稜線を何度も下の町をみながら進む。至極気持ちがいい。
9合目到着、すると先のソロ女性がいらっしゃる。やっぱりいい子だ。
またまた外国の方、男女2名。
女性はランニング、足元は「ビーチサンダル」、ネパールの人もそうだったが押しなべて軽装。
いつも思うが、もしかしたら日本人だけが「装備はしっかり、頭から足元まで!」なんだろうか???
まあよい、備えあれば憂いなしだ。
お腹がすいてきた、避難小屋でお昼にしよう。
腕時計が12時のアラームを告げる、すると数秒後に「鴛泊」の庁舎が発するお昼のサイレンが聞こえた。
音速は340M/秒、なるほど直線距離も合ってる。
小屋着、中は広く、片付いている、そして誰もいない。
今回も「チャーハン&チャーシューラーメン」
クッカーを出し、まずはチャーハンを炒める。
できあがりを早速3人で食べる、美味しい!
食べながらラーメンのお湯を沸かす、昨日ガスコンロを買いに行ったホームセンターで見つけた「まるちゃん味噌ラーメン」
こんなの金沢では見たことがないのでうれしくなって購入。
暖かいスープも全部飲んで体が「幸せ!」と言っている。
ゆっくり休めたのでそろそろ下山。
この後、第二見晴らし台まで行く途中で山頂が見納めになる、なんせ雲がすぐ目の前に上がってきているので。
振り返って利尻の山並みを目に焼き付けて下る。
下りは楽だが、太ももの筋肉が何かを訴えかけてきている。
ペースも少し早めになり、皆の口数が減ってきた。
腕時計から14時のアラーム、見ると丁度14:00着のANA便が空港に着陸しようとしている。
無事着陸。
昨日は空港に1機泊まっていたので着陸できず、時間調整で礼文島上空の遊覧飛行をしてもらったんだっけ。
これも楽しい思い出。
右手に見える鴛泊港にフェリーが入港、この船も14:00着のようだ。
明日は多くの人が登ってくるんだろう。
5合目で大阪からきたと思しきお年を召した女性3人が休憩中、とてもにぎやかだ。
最後の景色を楽しんで、この後樹林帯に入る。
この後はもくもくと下りる。
途中、体がお手洗いを要求してきた。
セイコーマートで購入した携帯キットを使ってみることに。
素晴らしい、見事な設計だ、これなら女性の方でも大丈夫。
こんなところでも「MadeInJapan」品質
乙女橋が見えた、気分も楽になる。
この後は土道が続く、ポン山分岐に着き、甘露の吾妻屋に着。
水をペットボトルに補給し、最後の舗装路に進む。
この道は整理体操に丁度いい道、いわゆるプレー後のストレッチ。
「おかえりなさい」の鳥たちがゲートの上でお出迎え。
無事下山。
水場で靴とポールを洗い、下山届を出して今回の登山終了。
お疲れさまでした。
「避難小屋まで」と言っていた「Rさん」も満足そう、白山登山の甲斐あり。
お従弟さんの「Kさんも」も安心+満足顔。
車に乗って秋風を顔に浴びながらのドライブの後、無事帰宅。
天気にも恵まれ心に残る素晴らしい山行でした。
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