野外実習 立山巡検


- GPS
- --:--
- 距離
- 4.6km
- 登り
- 279m
- 下り
- 274m
コースタイム
天候 | 晴れのちガス |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2017年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス
|
コース状況/ 危険箇所等 |
石畳が整備されている区間が多く概ね快適路です |
その他周辺情報 | 室堂周辺にわんさかあります |
予約できる山小屋 |
立山室堂山荘
|
写真
感想
我々富山大学のホームグラウンド・立山ですが,今回はあえて地学的な観点での記録としました.
8:30に大学に集合となり,途中あるぺん村で休憩したのち,常願寺川と称名川を見せるためだけにr6で直進せずr67,r43と立山駅を経由し10:45頃に室堂に到着.
立山は,現地に行けば分かりますが花崗岩でできた山です.しかし4〜9万年前に玉殿溶岩が流れ出し,一部安山岩が見られます.室堂山荘ー室堂山分岐間は花崗岩を雄山側に見ながら,玉殿溶岩の上を歩いていくことになります.
その途中に2つほど露頭があります.1つは羊背岩で,これは氷河の流動によって研磨された岩石であります.氷河上流部に対しては比較的緩斜面であり,下流部に対しては急斜面であるという,特異な特徴をもち,この上を氷河が流れていたことから,氷河によってできた傷跡も確認できる,という安山岩です.もう1つは板状節理とよばれる地質であるが,どう考えても柱状節理のように見えます.これは位置する場所が元々は谷であったこと,そしてその谷に溶岩流が流れたことに関係します.
さてしばらくして室堂山展望台で昼食.運悪くガスでしたがたまにガスが切れて,槍ヶ岳まで遠望できました.
午後は室堂平に戻って火口巡りです.地獄谷やみどりが池・みくりが池はすべて爆裂火口であり,それらでの噴火はすべて水蒸気噴火でした.今回も容赦なくガスでしたが,去り際に晴れてくるパターンでした.しかし風向きがアレで臭かったですね.
その後バスに戻り弥陀ヶ原へ寄りました.遊歩道は木道で整備されているので良いのですが,ここでも露頭があります.この付近には黒色の泥炭層が露出しており,下部にはいわゆる褐色土が分布しています.しかし黒色土に火山灰層が混じっていることが確認できます.これはアカホヤ火山灰と呼ばれるもので,九州の鬼界カルデラからの噴出物がここまで飛んできたと考えられます.
ここで巡検が終了し,18:15頃に大学に戻り解散となりました.
さすがに山の秋は早いということ,そして火山の地質的性質を理解した巡検でした.
コメント
この記録に関連する登山ルート
この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。
ルートを登録する
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する