岡山市&吉備中央町 星神山〜鼓山〜本陣山 花&キノコ&虫



- GPS
- 04:39
- 距離
- 10.1km
- 登り
- 519m
- 下り
- 524m
コースタイム
- 山行
- 4:16
- 休憩
- 0:21
- 合計
- 4:37
歩行距離10km、歩行時間4時間15分、歩行数15,600歩
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2017年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
地形図上に表示されている道でも不明瞭だったり、表示されていない道があったりしました。久しぶりにちゃんとヤブコギをしたような気がします。二人とも同じ蜘蛛の巣にひっかかっていたようで、ゴール間近で気づくと、長い蜘蛛の糸で連れとつながっていました。運命の赤い糸ならぬ白い糸? 星神社拝殿&本殿<写真06>に向かう地形図の破線の道に入るまでは一部道がありませんでした。鼓山<写真17>の取り付きから、トレニア<写真24>撮影地点を経て地形図の実線の道(宿集落)に合流するまでは、一部倒木帯があります。シュウカイドウ<写真30>撮影地点辺りから本陣山南尾根磐座<写真35>までは、途中で道が不明瞭になり、一部、地形図の破線の道からそれて崩れやすい土の急斜面を上りました。 星神社参道入口<写真02>から明現宮大明神鳥居<写真04>を経て星神社拝殿&本殿<写真06>までは、一部道がありませんでした。 最初はコンクリート道にクズやセイタカアワダチソウが伸びてきていました。マシになると土道で、神社に向かいそうになかったので、キバナアキギリ<写真03>撮影地点から引き返して少し高いコンクリートの縁石の上を歩きました。すぐに雑草で足元が見えなくなり、溝にはまりそうになりました。 とりあえず、電柱と水道管理施設?に向かうと、そこからは道がありました。小石がゴロゴロしており、一部、粘土でまばらに草が生え、途中からササが茂ってきましたが、歩くのに支障はありませんでした。標高400mを過ぎると、短い草が生えた広い道できれいでした。 鼓山<写真17>の東側のアスファルト道からは、2本の青いビニールテープが巻かれた所から取り付きました。頂上三角点までは、青やピンクのビニールテープと踏み跡がありました。GPSを持った連れは、頂上直前で踏み跡を見失い北からまわり込みましたが、帰りはちゃんと踏み跡を辿って下りました。 鼓山<写真17>の取り付きから、トレニア<写真24>撮影地点を経て地形図の実線の道(宿集落)に合流するまでは、土道で一部倒木帯など荒れた所がありました。 鼓山東側のアスファルト道から、ガードレール(立ち入り禁止表示は自動車用?)の脇を通って東側の実線の道に入りました。以前は自動車が通れたようで、まばらに草が生えた広い道はすぐに小石がゴロゴロしてきましたが、歩きやすかったです。 シラヤマギク群生<写真20>撮影地点辺りに分岐がありました。左側は少し上り気味だったので、右側の地形図の実線の道を選択しました。ススキが茂っている所もありましたが、ほんの2、3mですみました。 南へ延びる破線の道に入った辺りから木が茂ってきて、標高280m辺りまでは倒木の嵐でしたが、またいで越えられました。そこからは、たまに細枝をかき分けて進むところもありましたが、距離は3〜5m程ですみ、ホソバヒイラギナンテン<写真23>撮影地点でコンクリートの橋を渡り、宿集落のアスファルト道に出るとほっとしました。 シュウカイドウ<写真30>撮影地点辺りから本陣山南尾根磐座<写真35>を経てスタート&ゴール地点の真星(まなぼし)星の村公園駐車場までは、一部崩れやすい急な所がありました。 途中までは幅数十cmのちょろちょろ沢沿いで小石がゴロゴロしていました。標高230m辺りからササが生えてきて、細枝などをかきわけて進む所が断続的に続きました。 標高270m辺りから水も小石もなくなり、歩きやすそうな尾根に上がるとまた地形図の破線の道に合流しました。しかし、そのうちに道がわかりにくくなりました。地形図の破線の道からそれて崩れやすい土の急斜面を上ると、キノコが生えた倒木<写真32>撮影地点の辺りで急に北東から南西に延びている小石がゴロゴロした道に出合いました。右折して本陣山頂上<写真33>に向かうとササが生えていましたが、高さ40cm程で問題ありませんでした。 標高420mを過ぎ、本陣山頂上<写真33>&星神社参道入口<写真02>の分岐からは、広い砂利道が本陣山頂上<写真33>近くまで続き、頂上から本陣山南尾根磐座<写真35>周辺までは開けており自由に歩けました。この分岐から星神社参道入口<写真02>までも広い砂利道でした。 |
その他周辺情報 | 【岡山県下三大祭り】 吉備中央町では10月に岡山県下三大祭りのうち、二つが行われます。 ◇10月15日(日)加茂大祭 場所:吉備中央町加茂市場 総社宮 ◇10月22日(日)当番大祭 場所:吉備中央町吉川 吉川八幡宮 【紅葉】 吉備中央町には「宇甘渓(うかんけい)自然公園」「旧ニューサイエンス館通り」「鳴滝森林公園」など、美しい紅葉スポットがいくつかあります。例年、11月上旬から中旬にかけて見頃となります。 |
ファイル |
(更新時刻:2017/10/03 09:44)
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写真
星神社(星神山)への道(北東尾根)を上り始めてすぐに、鳥居が出てきました。天武天皇が在位していた白鳳年間に星神明見(現)大明神と称え、氏神として祀っていた名残でしょうか。ここから先はシラヤマギク<写真18>が目を楽しませてくれました。
花期は9月下旬から10月中旬で、3日間咲きます。葉と茎に毛が多く、花柱まで赤紫の斑点があります。また、花被片の中央部が黄色いのも特徴です。星神社<写真06>周辺に数株ありました。
本殿の背後(西側)に接して高さ3mほどの岩があり、本殿横の玉垣の中にも幅1.5mほどの岩が置かれています。 撮影している辺りにも数十cmの石があったように思います。また、近くに小さな祠をのせた磐座(いわくら)と思われる岩群があるようですが、見落としてしまいました。
本殿<写真07>の南隣、浮霊前角(うきりょうぜんかく)社の本殿に「柿本人麻呂」と彫られていました。ご祭神である甕速日命(ミカハヤヒノミコト)の別魂、及び、縁故の深い神をお祀りしてあるそうです。人麻呂との関係やいかに?
星神社には隕石伝説(詳細は感想参照)があり、賽銭箱などにある3つの丸をデザインした紋は、降ってきた3つの隕石を模したものだといわれています。本殿背後の磐座<写真07>は隕石にしては大き過ぎるような気もしますが・・・
&随身門
星神社の石碑の裏には星神社の縁起について書かれていました。天より三つの星三つの岩が落ち、これは甕速日神(みかはやひのかみ)が降臨した証なので、この神を鎮め崇めれば、里が繁栄するとのことで、ここに神社を造営したようです。
妙見山は全国にありますが、特に岡山県が多く12座あります。そのうち、岡山市と吉備中央町の境にある妙見山と手前の曽根集落(現掛畑地区)が見えました。北極星を神格化した妙見菩薩の信仰と関係が深いのでしょう。やはりここも星つながりです。
直径20cm程でアカマツの倒木に生えていました。ツガサルノコシカケは、年々成長を続け、その経過は同心円状に並ぶ畝状の円斑や円溝として残ります。表面の色は赤褐色、灰褐色、灰黒色などですが、周辺の新生部は白いのが特徴です。親キノコの上に子キノコがついているようでした。
ヒヨドリが里に下りてくる頃に花が咲くので、この名がついたそうです。筒状の花が5つセットになっており、花柱は2つに分かれて長く突き出しています。本陣山<写真33>から星神社参道入口<写真02>までの砂利道に特に多く咲いていました。
葉の脇に総状花序(柄のある花が花茎に均等につく)を出し、黄色い小さな花をたくさんつけます。萼片も花びらも黄色でどちらも6枚あり、よく似たヒイラギナンテンとは違い秋に咲きます。民家の裏の細い沢で野生化していました。
民家の脇でやはり野生化していました。暑い夏にたくさんの花を次々と咲かせ、耐陰性のある、とても育てやすい植物です。この淡い花色は知りませんでした。最近は品種が増え、宿根タイプもあるそうです。
トレニアはアジアからアフリカにかけて約40種が知られており、一般的に「トレニア」と呼ばれているのは、一年草のトレニア・フルニエリ(ナツスミレ、ハナウリクサ)です。これは以前からよく見る花色です。
トキワサンザシ、タチバナモドキ、カザンデマリを総称してピラカンサといい、生け垣などによく利用されます。花が終わった秋から冬にかけて、赤や橙、黄色の小さな実をたくさんつけます。実が黄色っぽいのでタチバナモドキかもしれません。実は鳥の好物だといわれており、3月になって実がたくさん落ち始めるととたんにみんな寄ってきます。我が家の盆栽は3日で坊主にされました。
森林に住むカマドウマです。日中は倒木や石、落ち葉の下などに隠れていることから木の下の馬という和名になったと思われますが、堂々と道に出てきていました。モリズミウマととてもよく似ており、後ろ脚のトゲの長さが均一かどうかで見分けます。体長3cm程と少し大きかったので、コノシタウマのほうかと思いました。
ベゴニアの仲間で江戸時代に中国から渡来した帰化植物です。バラ科の海棠(カイドウ)に似た花を秋に咲かせていることから、秋海棠(シュカイドウ)と名がついたといいますが、似ているのは色だけ・・・。切った木を無造作に積み上げたようなところに1枝だけありました。伐採された一部かもしれません。周辺にはキバナアキギリ<写真03>が群生していました。
標高443.4mの本陣山頂上三角点です。展望は効きません。平成25年6月に訪れた記録がありました。名前やメールアドレスが記載されているようですが、風雨で文字が薄れて読めませんでした。
&本陣山城跡
本陣山の名は、かつて本陣が置かれた事に由来しています。同地区内にあった忍山(しのぶやま)城を毛利軍が攻めた際に、武将・吉川元春(毛利元就の次男)が本陣としたのがここだったようです。
&ヒヨドリバナ
アサギマダラはキク科の花を好みます。この辺りはキク科のヒヨドリバナ<写真19>がたくさん咲いていましたので、アサギマダラを何頭(なぜか正式には1頭、2頭と数えます)も見ることができました。
&ヒヨドリバナ
スズメガ科の蛾で、頭部の先端から胸部にまっすぐ黒っぽい筋模様があり、後翅表側のオレンジ色の幅が広いのが特徴です。まるでハチドリのようにホバリングし、長い口を使って花の蜜を吸っていました。アサギマダラが吸っているほうがおいしそうに思えるらしく、よこせとバトルを挑んでいましたが、いざとなるとどちらも慌てて逃げていくのがおもしろかったです。動画も撮りました。
装備
個人装備 |
長袖シャツ
ズボン
靴下(厚手)
軍手
雨具
日よけ帽子とフード
雨用帽子
登山靴(防水加工)
靴ひも予備
サブザック
ザックカバー
地形図
コンパス
マップケース
筆記用具
携帯
時計(防水)
タオル
カメラ
飲料水(スポドリ&茶)
水筒(保温)
非常食(栄養補助食品)
スマホ(山使用可能)
eTrex30(GPSナビゲーター)
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感想
【星神社伝説】
天武天皇の御代かそれ以前?、昼間に突然雲が降りてきて雷鳴や地響きが発生しました。その後35日間、星神山の山頂にずっと星のような光がありました。人々が陰陽師を呼び占ってもらうと、天から3つの星、3つの岩が落ちており、甕速日命(ミカハヤヒノミコト)が降臨なさった証拠だと告げられました。それを受けた人々が祭祀を執り行ったのが星神社の起源だとされています。
神社の縁起によれば、第四十代天武天皇の御代、白鳳年間(600年代後半)に宮を造営し、星神明見大明神と称え氏神として祀り、地名を真星(まなぼし)村と命名したということです。本殿裏の巨石三体<写真07>を縁起にある星だとする説と本殿に隕石が収められているとする説があります。
この伝説を確かめるべく、社殿内に隕石が祀られていないかどうか探しましたが、目に見える所にはありませんでした。もし、隕石が実在すれば、「目撃記録を伴う世界最古の隕石」となるかもしれません。この夢(ロマン)は次に同地を訪れる時に繋ぐことにします。
【10月上旬の風物詩】
紅葉にはまだ早く、これといった風物詩のなさそうな10月上旬の岡山県の低山ですが、ミンミンゼミの鳴き声など夏の名残とヤマハギなど秋の気配の両方を感じさせる動植物を見ることができました。詳細は写真や動画で紹介していますが、意外とその多くが林道で見られました。陽が当たりすぎても日陰すぎてもだめな植物が多く、林道の環境が程よいのでしょう。
特に、本陣山の下りの林道の道端にヒヨドリバナがたくさん咲いていました。すると、この花の蜜を大好物とするアサギマダラやホシホウジャクなどの蝶や蛾が集まってきました。両者のバトルも目撃することができました。
アサギマダラは気温が下がってきたので、たまたま岡山市の低山までやってきたのでしょう。数週間後にはさらに200kmぐらい南下し、さらに台湾などの南西諸島に帰っていくのかもしれません。なんと、2011年には和歌山県から高知県経由で香港まで2,500kmの渡りをしたケースもあります。
このように、その地の自然環境や時季、標高、気温などが偶然に引き起こした旬の風物詩を堪能するようになってから、同じ山でも異なる時期に訪問するのが楽しみになりました。さて、来週はどこへ?
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