【歩荷トレ】武尊牧場スキー場〜武尊山


- GPS
- 07:35
- 距離
- 18.5km
- 登り
- 1,173m
- 下り
- 1,163m
コースタイム
天候 | 晴時々曇 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2011年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
歩荷重量約27kg。泥濘がひどく、非常に足元が不安定で、きついトレーニングだった。 このあたりは湿地帯なので、どうもいつもぬかるんでいるようだ。 1.武尊牧場スキー場下→上 中腹までは延々と舗装路。空荷なら楽だが、歩荷だとかなり脚にくる。 中腹を過ぎると、牧場舗装路をショートカットするように山道になるが、 またすぐに舗装路に戻り、スキー場の上まで延々と登っていく。 景色はよいが、舗装路の長い長い登りなので、かなりうんざりする。 2.スキー場上→武尊避難小屋 一転、緩やかな登りの樹林帯。コースは広いが、湿地帯なので泥濘が多い。 ぼくが行った日は、前日が雨だったこともあって、 ひどい泥濘にだいぶ苦労させられた。 3.避難小屋→稜線(1850m付近) ここから先はかなり荒れているが、帰りには鬱蒼と茂った熊笹が刈られていた。 定期的に手入れはされている様子。 しかし、傾斜が次第に急になる上、相変わらず泥濘が多くて辛い。 4.稜線→中之岳→沖武尊(ゴール) 中之岳の手前に鎖場が2〜3箇所ほどある。 延々と泥濘を歩いてくると、こういう山らしい場所がむしろ安心するかも。 そう難しいところではないが、泥濘を経て靴が滑りやすくなっているので、油断は禁物。 中之岳を過ぎると、雪渓がいくつかある(お盆過ぎにはなくなると思われる)。 ところどころグズグズと腐っていて、脚で踏み抜くと怪我の恐れがあり。 なるべく地面が露出している箇所から近い位置を歩く。 「頂上まで10m」の看板が突如現れると、それから5秒ほどで登頂。 アプローチが長いだけに、この看板を見たときの喜びは大きい。 |
写真
感想
歩荷リヴェンジ、というほど気負ったものではないのですが、
さすがにこの時期になってもまともな歩荷訓練をこなせてないのはまずいと思い、
昨日、先週より少ない荷を背負って(Weight27くらい)山歩きに行ってきました。
土日出勤をする代わりに取った休暇を活用したわけです。
今回も東秩父か西多摩を第一候補にしていたのですが、
見るともなくぼんやりと地図を見ていたら、
群馬県辺りによさそうな山がいっぱいあるでねえの!
しかも我が家は関越の所沢ICからクルマで10分ほど。
昨今、クルマの長時間運転に耐えず、運転を控えていたのだけれど、
そろそろ精神的にも社会復帰を踏み出さないことには、
この先やっていけねーなー・・・、などと深く考えたわけでもないのですが、
先月は100km少々しか運転しかなかった(過去最少)ので、
車のエンジンにも、ぼくのエンジンにも火を入れてやろうと思い、
ちょっと遠出することにした次第です。
行き先は、日本百名山のひとつの武尊山(ほたかやま)。
北アルプスの穂高岳(ほたかだけ)と混同することがあるので、
上州武尊山とも呼ばれている山です。
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それにしても、前夜は暑さもあってかぜんぜん寝付けず、
結局トータル2時間ほどというド睡眠不足の上、
自宅を出発したのが7時半という遅さ。前途多難です・・・。
関越は、土日と打って変わってガラガラ。
こんなに空いた関越に乗るのって、滅多にないです・・・。
若干、幸せな気分になりつつ、寝不足による睡魔も垣間見せます。
沼田ICで高速を降り、そこから40分ほどで武尊牧場スキー場に到着。
本当は、リフトが動いているようですが、節電だかで運休・・・。
まるに死に絶えたように静かな、初夏の牧場の光景です。
また、東側の沢沿いの林道はもう少し高いところまで行くのですが、道路閉鎖・・・。
要するに、一番下から一番上まで登れ、と。
まあ、別に楽しにきたわけではないので、
意気は上がりませんがあまり気にしないことにします。
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スキー場の下を出発したのは、10時半ごろ。
睡眠不足なので、序盤はまったく調子が出ません。
睡眠十分でも、序盤はなかなかエンジンのかかりが悪いのが常ですが、
今回は殊更に悪く、1〜2時間くらいはひっきりなしに立ち止まって休憩・・・
けど、至るところの光景に心を癒されます。
標高差約400mを経て、スキー場の最上部までたどり着くと、
もうすでにグロッキー気味という情けなさでしたが、
何にしてもその雰囲気には素晴らしいものがあり、
「もっと歩きたい」「もっと見たい」という気持ちを掻き立てるほどです。
この時点で正午。ヤバい、時間大丈夫か?
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ここからしばらくは、なだらかな登りが続く遊歩道です。
「眠る男」という映画のロケ地だかになったことがあるそうで、
一応観光者に案内するための看板とかがあるのですが、ただでさえアプローチが悪いうえに、
リフトが動いていないために、軽トラに乗った牧場の従業員を2人くらい見かけた以外は、
とにかくとにかくずへんずへんひとがいません。
この素晴らしい雰囲気を独り占めしてるだなんて、なんだか贅沢です。
しかしながら、前日に雨が降ったことも影響していることもあるのでしょうが、
それ以前に湿地帯という理由が大きいのでしょう、
とにかくそこらじゅうが泥濘で、ひどいときは足首近くまで埋まり、
せっかく卸したばかりの登山靴はあっというまに泥まみれ
まあ、汚してナンボなんですけどね。
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そこから1時間半ほどで、武尊避難小屋に到着。
見かけは割とキュートな形をしているのですが・・・、
中はもう何というか、超キタナイ。
たぶん、こういうのが平気じゃないと、マトモに座れないくらいキタナイ。
この時点で13時半過ぎ。ガイドマップによると、
避難小屋から武尊山ピークまで2時間20分とあります。
帰りの時間を計算すると、このペースでは明るいうちに下山できないっ!
いや、朝出るのが遅すぎた自分が悪いんです・・・
スキー場下と避難小屋の標高差は約700m。距離は片道で7kmほど。
先週のことを考えれば、歩荷としてはよくやったほうかと思うし、
翌日は会社なので、帰らないわけにも行きません。
仕方がなく、ここで歩荷を半分ちょっと(14kg弱)降ろしました。
13時40分出発。
荷を降ろせば、ペースはぐんと跳ね上がります。
さすがに序盤の不調からは脱していたので、一気に距離を稼ぎました。
延々と熊笹を漕いで上がった末、1850mあたりでやっと稜線に出ました。
ここまでのアプローチが非常に長かった・・・。
2000m付近では鎖場が3箇所ほどありました。
鎖に慣れていないひとは、結構怖いのかもしれませんが、
ホールドスタンスは十二分にあるし、鎖を使う必要は皆無。
まあ大したことはありません。
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鎖場を超えると、やっとゴールっぽい景色が見えると共に、
至るところに雪渓が見られるようになりました。
けど、雪はほとんど腐っていて、湿地の上に重なっているので下が空洞で、
踏み抜かないように見極めることに結構神経を使いました。
そんなこんなで思ったより時間の経過は早く、
15時を過ぎる頃には稜線上にガスがかかってきました。帰りがヤバイ。
それこそ、駆けるようにして歩き、15時25分にやっと山頂を踏みました。
いや〜、本当にアプローチが長かった・・・。
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山頂はガスっていてほとんど何も見えなかったので、
登頂の余韻に浸る間もなく、10分もしないうちに大急ぎで下山開始。
爪先を痛めないように慎重に下りつつも、
とにかく明るいうちに下山をすることを考えました。
避難小屋で、往路にて降ろした歩荷を再び詰め直して、
休憩もそこそこにすぐ出発。
そして、17時20分ごろにスキー場の上に下山。
水場があるので、泥まみれになった靴を洗いながら最後にひとつ大休憩。
もうここまでくれば道は舗装路なので楽チン・・・と思いきや、
硬い舗装路はダイレクトに膝関節にくるため、
膝に古傷を抱える身としては、この最後の下りがボディブロウのように
ジワジワとダメージを蓄積させていくのです・・・。
舗装路の端が雑草地になっているので、なるべくそこを踏みながら、
焦らず急いで下ります。
そして、18時20分ごろ、ようやくスタート地点であるスキー場の下へ帰還。
約8時間弱、往復22kmの長丁場でした。
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このあたりは温泉がいくらでもあるので、
温泉マニアのぼくとしては、普段ならまず入って帰るのですが、
翌日(=今日)が出勤だったこともあり、とにかく早く帰りたかったので、
清拭と着替えだけして、そのまま直帰しました。
夕飯のためにSAに一度寄ったきりだったので、2時間あまりで帰宅。
そして今日はもちろん、バキバキの筋肉痛・・・だったのですが、
意外と午前中だけで治まってしまい、今はフツー。
実は、今回最後まで登りきらなかったら、
月末の北鎌〜槍穂〜西穂縦走は中止にしようとさえ思っていたのですが、
いつもの序盤絶不調さえ乗り切れば何とかなりそうな手ごたえを感じられました。
それに、今回は歩荷訓練っ!というストイックさを求めず、
周りの雰囲気や景色に身を溶かすことを一番に考えていたせいか、
訓練(のつもり)だというのに、ずいぶんと和やかな心持で歩くことができました。
こうした気持ちで北鎌尾根を歩けたら、それはそれは気分がいいのだろうけど、
まあ(初級クラスとは言え)岩稜のヴァリエーションルートですからね、
たぶん、水俣乗越から大槍(槍ヶ岳ピーク)までの2日間は、
そんな余裕もあまりないだろうなあ。
ひとまず、今度の金曜も代休なので、
今度は近場をバビっと空荷で歩いて、北ア前の山歩き〆をするつもりです。
多くの地方では、今日までに梅雨が終わりましたね。
あとは東北と北海道。
各々方、想い至ることが多くある1年の半分が過ぎようとしていますが、
良い夏をお過ごしくださいますよう。
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