高妻山・雨飾山


- GPS
- 14:33
- 距離
- 17.9km
- 登り
- 1,890m
- 下り
- 1,881m
コースタイム
- 山行
- 9:21
- 休憩
- 1:16
- 合計
- 10:37
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2017年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
装備
個人装備 |
防寒着
雨具
日よけ帽子
サブザック
行動食
非常食
飲料
地図(地形図)
コンパス
笛
計画書
ヘッドランプ
予備電池
GPS
筆記用具
ガイド地図(ブック)
ファーストエイドキット
常備薬
日焼け止め
保険証
携帯
時計
タオル
ツェルト
ストック
カメラ
|
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感想
高妻山を訪れたのは自身9年振りであった。前回も丁度同じ時期に訪れており、今でも美しい紅葉の景色を、断片的にではあるが思い出すことが出来る。しかしまた、その記憶の大部分はひどく曖昧で、ルートの全容も、山頂の様子も、すっかり記憶から抜け落ちてしまっている。そんな訳で、初めて登るかのような新鮮な気持ちで臨んだ。
登山口に広がる牧場は記憶に残っていた。以前訪れた際は確か、牧草地の中に綺麗に紅葉した木がぽつんとあって、その光景が何故だか強く印象に残っている。が、今回は未だ草木の色づきは始まったばかりという印象。以前よりも紅葉が少し遅れ気味なのかもしれない。
沢沿いの道をしばらく登りすすめると、鎖場が現れる。今回のルートで鎖場はこの滑滝とその先の帯岩、不動滝の3箇所。何れも滑りやすい岩場だが鎖はしっかりとしており、気を付けて登ればそれほどの危険は感じない。
登山口から樹林帯を登り続けることおよそ2時間、ようやく不動避難小屋に到着。ここからは快適な稜線歩きとなる。ここまで来ると色づいた木々も大分増えてはくるものの、はっとするような鮮やかな紅葉にはなかなか出会えない。しかしここで、そんなもやもやを払拭するくらい見事な光景を目にする。眼下に広がる真っ白な雲海と、そこにぼっかりと浮かぶ黒々とした山稜。その息を飲むほどに美しいコントラストに皆が思わず足を止め、感嘆の声を上げ、カメラのシャッターを切った。
五地蔵山を過ぎ、しばらく緩やかな上り下りを繰り返すと、いよいよ高妻山が眼前に迫ってくる。九勢至から山頂までは急な上りが続くが、左手に雲海とその奥に広がる北アルプスの山々という、何とも贅沢な眺めを励みに急坂をひた上る。山頂への一般ルートはこの一か所のみということで登山客は皆この道を往復するのだが、道幅が狭く、岩場もあり、行き違うのに苦労する。予定よりもだいぶ多くの時間を要した。
山頂もやはり、非常に多くの登山客で賑わっていた。しかし、先ほどまであれほど晴れていたのに、どういう訳か山頂に着くころには雲が立ち込め、眺望は殆どなくなっていた。山頂からの大パノラマの展望を期待していただけに、これは何とも残念であった。
山頂が込み合ってきたこともあり、休憩、記念撮影を早々に済ませて下山に入った。上り同様、すれ違いに苦労しながら急坂を下り、五地蔵山まで先ほど通った道をひたすらに引き返す。五地蔵山からは往きのルートを離れ、弥勒尾根に入る。この頃になるとさすがに皆にも疲労の色が見え出すが、眼下に広がる山麓の牧歌的な風景に元気をもらい、その風景が次第に大きくなっていく様子に勇気づけられながら、黙々と下っていく。
予定よりもやや遅く、15時半に登山口の牧場に戻ってきた。登り始めてからおよそ10時間の長丁場、分かってはいたがやはり歩き応えのある山だと改めて感じた。豊かな自然林と素晴らしい眺望、そしてこの歩き応えが魅力の高妻山。関西からはアクセスが難しい山だが、またいつか、丁度今回の山行の記憶が薄れた頃、できれば紅葉の綺麗な季節に再訪したいものだ。(Y.N.)
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