栗沢山・アサヨ峰
- GPS
- 06:30
- 距離
- 10.5km
- 登り
- 1,006m
- 下り
- 1,517m
コースタイム
北沢駒仙小屋 07:05
栗沢山 08:45-09:00
アサヨ峰 09:45-10:05
ミヨシノ頭 10:35-10:40
早川尾根小屋 11:40-11:55
広河原峠 12:15
広河原峠入口 13:10
広河原バス停 13:25
天候 | 快晴。少なくとも午前中は、南アルプス北部全域がスッキリと晴れていました。 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2011年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
甲府駅 04:00-(山梨交通バス)-06:11 広河原バス停 06:20-(南アルプス市営バス)-06:45 北沢峠バス停 (帰り) 広河原バス停 13:40-(山梨交通バス)-15:36 甲府駅 |
コース状況/ 危険箇所等 |
※登山行程が1日に収まっているため、1日行程として登録しましたが、前日に甲府へ移動して前泊しているので、行程全体としては1泊2日となっています。 ●北沢峠 → 栗沢山 北沢駒仙小屋の前から山道に取り付くと、きつくも緩くもない、ほぼ同じ傾斜の道がずっと続いて、針葉樹林の中をひたすら登っていきます。 頂上が近くなったところで、ようやくハイマツ帯に出て、展望が開けました。頂上直下になると岩稜を縫うようになります。 ●栗沢山 → アサヨ峰 ハイマツ帯の岩稜歩きで、展望がずっと一緒です。 途中に2箇所、やや傾斜のある、短い岩場がありました。1箇所目では最初に足を掛ける場所に少し迷いましたが、登り始めてしまえば、その後は難しくありません。 また、ハイマツの中を進むのか、岩稜上を進むのかが、少し分かりにくい箇所もあります。1度ルートを外しかかって、後続の方の指摘で復帰できたりしています。 ●アサヨ峰 → 広河原峠 下りは、かなり急な箇所が多く、一気にガクンと急降下するような具合を何度か繰り返します。 段差が大きいなど歩きにくい箇所も少なくなく、しばしば手を添えて下ることになりますが、危険を感じるような箇所はありませんでした。 登り返しも結構あったので、このルートをこの向きに歩く場合は、集中力とともに体力もこの区間まで保っておく必要がありそうです。 ようやく緩やかな道に変わるのは、早川尾根小屋が近付いてきた頃からでした。 ●広河原峠 → 広河原 一貫して急勾配の下りが続きます。でも大きな段差や滑りやすい箇所など、歩きにくい箇所はごく稀でした。 地面もほぼずっと土の道で、きつい傾斜の割には足にも優しく、全区間ほぼ快調に下ることができました。 かなり下って沢の近くに出たあたりで、ガレた中を通過する時は少々歩きにくく、またそこではルートも明瞭さを欠きました。 |
予約できる山小屋 |
北沢峠 こもれび山荘
|
写真
感想
3時20分頃に甲府駅前に出てみると、まだバス停前のザックの列は短く、周囲には人の姿もまばらで、今回は先頭車に乗車できました。列が長くなっていくのは、3時35分頃からだったでしょうか。
広河原でバスを降りると、真っ先に北沢峠行きのバス乗り場に向かい、バス停にザックを置いたら早々に窓口に行って切符の購入を済ませます。
こちらのバス停には、先着していたジャンボタクシーで来られた人たちのザックがすでに列を作っていましたが、そう長い列ではないので2台目くらいには乗れそうな感じです。
北沢峠行きは時刻表では6時50分の発車です。従って40分ほど待たされるはずなのですが、なんとすぐにバスが来ました。どうやら早めに出してくれるようです。
バス停には持ち主不在のザックも多く並んでいましたが、その場に居た人から乗り始めることになったので、こちらも先頭車に乗れてしまいます。
実は前にもそんなことがあって、今回も期待してバス停から離れずに待っていたのでした。
先頭車は6時20分に発車して、北沢峠からも予定より30分早いスタートを切ることができ、結果的にこの30分が大きかったのでした。
ところで、私にとってはラッキーだったのですが、バス停にザックを置いてその場を離れていた人たちにはお気の毒なことだったと思います。
北沢峠行きのバスは4台くらい出ましたが、仮に出遅れてそれに乗り切れないと、その4台が一度北沢峠まで往復してくるのを1時間ほど待たされることになるのです。
まだ薄ら寒い早朝のことですから、待ち時間が40分もあると思えば、近くの建物の中などで待ち時間を過ごすのも、ごく自然なことでしょう。
もしバスが早く出るのであれば、なぜ早くから並んでいた人たちに、そのことが案内されないのでしょうか。バス停に張り紙を掲示しておくだけでも良いと思うのですが・・・
前置きが長くなりましたが、ここからが山行の感想部です。
北沢峠から車道を緩やかに下って、北沢駒仙小屋の前にある橋を渡った先で、仙水峠への道を分けて栗沢山に直行する登山道に入ります。
針葉樹林の中をひたすら登っていく道は、ほぼ一定の傾斜が保たれているような感じでした。
前回日向山でバテた教訓から、今回はゆっくり登ることを心掛けて、息が乱れないペースをキープしようと思っていました。
そのつもりで一度ペースを決めたら、その後は傾斜が一定だったのが幸いして、難なくそれを維持して登っていけます。そこそこ傾斜のある道ですが、このために歩きやすかった印象です。
ゆっくり登ったのが功を奏してか、途中で疲労を感じることもなく、休まずに登り続けることができて、淡々と歩いていたら自動的に頂上に着いていた、という感じでした。
道の様子も、樹林帯のうちは長いこと変化に乏しかったのですが、最後の100mくらいでようやく森林限界に達すると、ハイマツ帯に入って展望が開けます。
頂上直下では岩稜を縫う道となるので、慎重に歩く必要はありましたが、特に難しさを感じる岩場はありませんでした。
周囲も含めた広いエリアが快晴の栗沢山頂上に立つと、四方に南アルプス北部のオールスターが勢揃いしていました。
北に甲斐駒ヶ岳、東に鳳凰三山、南に北岳、そして西には仙丈ヶ岳と、どの方角を見ても日本を代表する山ばかりという、贅沢この上ない展望です。
中でも仙水峠を挟んで一番間近に望む甲斐駒ヶ岳の雄姿が圧巻でした。
さほど広い頂上ではありませんが、人はポツリポツリと散発的に現れる程度で、滞在していた15分ほどの間、山頂で同時に過ごした人数は最大でも5〜6人でした。
三連休とあって、周囲の百名山などはどこも相当な賑わいだと思いますが、そんな人気の山々に囲まれた中央にあって、静かな雰囲気を味わえるのはとても贅沢な気分でした。
栗沢山からアサヨ峰へは、引き続きハイマツと岩稜を縫う道です。
2箇所あった岩場の登りは、登山地図に何の注記もない程度の代物ですが、それでも岩場の経験値の少ない私のような者にとっては、ギリギリで通過できたような印象です。
下りだったら無事に通過できたかどうか。この方向に歩いていて良かったと思いました。
この区間は大きく見れば平坦に近いですが、細かなアップダウンが小刻みに繰り返されます。岩場だけに、真上に身体を持ち上げるような箇所も何度かあって、ここで疲労が進んだ感じでした。
アサヨ峰からの展望も見事です。見えている範囲は栗沢山からと変わりませんが、鳳凰三山などは明らかに接近しているのが実感できる迫力を伴って見えてきていました。
こちらの頂上の人数は10人と少々といったところ。皆さん単独行か2人組のいずれかで、大きなグループがいないためか、落ち着いた雰囲気で居心地が良かったです。
アサヨ峰からの下りは、始めは岩屑の散らばる中を急降下していきますし、その後も断続的に長短の急降下が繰り返されました。
危険を感じるほどの箇所はありませんが、常に慎重さが要求されるため、集中力を切らすことはできない区間です。
途中で通過するミヨシノ頭は、狭いながらも展望の良い小ピークでしたが、標識等はありません。
その後は一層の急降下となり、下り切った頃はすっかり樹林帯に変わっています。少々の登り返しを過ぎると、ようやく道は穏やかになっていきます。
しばらくして通過する早川尾根ノ頭も、ひっそりと三角点が埋まっていただけで、そこが頂上であることを示すものはありませんでした。
早川尾根ノ頭を過ぎると間もなく、早川尾根小屋の前を通ります。
小屋の前のベンチでは、ちょうど先行していた2人組の登山者の方々が、オーナーご夫妻とお話をされていました。
その話の輪に加わって、2人組の方々が先に出発した後も、いろいろとお話を伺いながら、予定外でしたが15分ほどの滞在となりました。
聞かせて頂いたのは、最近はこの三連休が南アルプスが最も混む時期になったらしいこと、今年は紅葉がパッとしないこと、飼われている犬が東北から引き取ってきた被災犬だということ、などなど。
素朴なたたずまいの山小屋に、気さくで穏やかなお人柄のオーナーご夫妻が印象的で、ここでの宿泊も居心地が良さそうですし、お別れする時は名残惜しいものを感じました。
さらに穏やかになった道で広河原峠に着いて、右折して広河原への下りに入ると、一転して長い長い急降下の始まりです。
歩きにくい箇所がほとんど見られないので、難しい下りではないのですが、とにかく息をつく暇もないほどに急な下りばかりが続きます。
道は良く乾いているなどコンディションが良かったため、快調に下って55分で林道に出てしまいましたが、登山地図のコースタイムは2時間半となっています。
実は少し早めのバスの時刻を目標にして、ややムキになって下ってきたのでしたが、適切なペースで歩いた場合には、かなり長く感じる下りなのでしょう。
広河原に着いたのは、13時40分に甲府駅行きのバスが出る15分前。このバスに間に合った最大の要因は、やはり朝の北沢峠行きのバスが30分早く出てくれたことにあるでしょう。
早い便に間に合ったことで、思惑通りそのバスも、甲府からの特急も空いていて、最後はゆったりとした気分で家路に就くことができました。
詳細な記録のページ (ヤマレコの文面をベースにして少し膨らませたもの)
http://cellist.my.coocan.jp/yama/mt2011_10_12/mt2011_10_12.html#20111008
写真主体のブログ版 (こちらも、ヤマレコと同じ写真しか使用していません)
http://cellist.blog.ss-blog.jp/2011-10-08
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