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Yamareco

記録ID: 1402690
全員に公開
雪山ハイキング
十和田湖・八甲田

八甲田山 赤倉岳まで☆吹雪の中の彷徨

2018年03月16日(金) [日帰り]
 - 拍手
体力度
1
日帰りが可能
GPS
02:15
距離
3.6km
登り
307m
下り
85m
歩くペース
ゆっくり
1.21.3
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

日帰り
山行
1:50
休憩
0:14
合計
2:04
11:11
11:11
24
11:35
11:35
33
12:08
12:18
30
12:48
12:51
10
13:00
ゴール地点
天候 猛吹雪、ほとんどホワイト・アウト
過去天気図(気象庁) 2018年03月の天気図
アクセス
利用交通機関:
バス ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
八甲田ロープウェイで山頂駅まで
八甲田ロープウェイの山頂駅を出たところから
2018年03月16日 10:51撮影 by  E-M5MarkII , OLYMPUS IMAGING CORP.
4
3/16 10:51
八甲田ロープウェイの山頂駅を出たところから
これでも視界が良くなった瞬間を狙って
2018年03月16日 10:52撮影 by  E-M5MarkII , OLYMPUS IMAGING CORP.
1
3/16 10:52
これでも視界が良くなった瞬間を狙って
田茂萢湿原のあたり、やはり視界は不良
2018年03月16日 11:34撮影 by  E-M5MarkII , OLYMPUS IMAGING CORP.
3/16 11:34
田茂萢湿原のあたり、やはり視界は不良
田茂萢湿原を抜けて、赤倉岳への登りに
2018年03月16日 11:36撮影 by  E-M5MarkII , OLYMPUS IMAGING CORP.
2
3/16 11:36
田茂萢湿原を抜けて、赤倉岳への登りに
登りにさしかかる
2018年03月16日 11:39撮影 by  E-M5MarkII , OLYMPUS IMAGING CORP.
1
3/16 11:39
登りにさしかかる
赤倉岳への登り
2018年03月16日 11:41撮影 by  E-M5MarkII , OLYMPUS IMAGING CORP.
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3/16 11:41
赤倉岳への登り
辛うじて夏道の階段がみえた
2018年03月16日 12:01撮影 by  E-M5MarkII , OLYMPUS IMAGING CORP.
1
3/16 12:01
辛うじて夏道の階段がみえた
頂上直下
2018年03月16日 12:04撮影 by  E-M5MarkII , OLYMPUS IMAGING CORP.
3
3/16 12:04
頂上直下
2018年03月16日 12:46撮影 by  E-M5MarkII , OLYMPUS IMAGING CORP.
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3/16 12:46
山頂の祠
2018年03月16日 12:49撮影 by  E-M5MarkII , OLYMPUS IMAGING CORP.
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3/16 12:49
山頂の祠
右手が正面、なんのことやら
2018年03月16日 12:50撮影 by  E-M5MarkII , OLYMPUS IMAGING CORP.
3
3/16 12:50
右手が正面、なんのことやら
最後、ここで撤退
2018年03月16日 12:53撮影 by  E-M5MarkII , OLYMPUS IMAGING CORP.
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3/16 12:53
最後、ここで撤退

感想

盛岡への出張のついでに、念願の八甲田山へ。週の初めの天気予報では金曜日は雪後晴れ、土曜日は晴れの予報であった。航空券を購入した後になると、嫌がらせのように雪後曇りの予報となる。他の東北の山は昼から晴れの予報であるにもかかわらず。雲が上がることを期待するほかない。

朝一番の飛行機で青森空港に。10時過ぎにロープウェイの山麓駅に到着する。山の上のほうは雲の中だ。ロープウェイを山頂駅で降り立ってみると、吹雪であり、視界は極めて不良。12本爪アイゼンを装着された若いご夫婦がおられたが、何も見えないので帰ってこられたとのこと。折角、来たので山頂駅の周辺でも逍遥することに。

スノーシューを装置し、地図とコンパスを頼りに雪原に乗りだす。八甲田山といえば蔵王、八幡平と並ぶ東北におけるスノーモンスターの名所ではあるが、ここしばらく暖かい天気が続いていたためだろう。モンスターとまではいかないものの、かなりの霧氷である。昨夜一晩で成長したものではないだろうか。それにしても、確かに視界が悪い。まさに白い闇を進んでいくようである。気がつくと東に進んでいたつもりが、いつの間にか南に進んでいる。

コンパスを見ながら進むと、いつしか田茂萢湿原を抜け、赤倉岳のなだらかな登りが視界に入ってきた。視界も100mも効かないものの、霧の彼方から次々と現れていく霧氷を纏ったシラビソの樹々がなんとも美しい。シラビソの樹林を右手に逸れるとハイマツ帯である。この中は到底歩けないので、シラビソの林を抜けていくと、森林限界に達したのだろうか、シラビソも見当たらなくなり、ハイマツの間の夏道が見えてきた。

登りきるとかなりの風と雪である。雪というより、氷の粒が顔に当たってかなり痛い。雪がかなり凍っていると判断し、12本爪アイゼンに。ところが、降り積もった新雪の下の雪が腐っているせいか、いきなり踏み抜き、腰から上まで沈み込む。全く身動きがとれない。

再びスノーシューに履き替え、雪が硬そうなところを慎重に選びながら、尾根を進むと、まもなく赤倉岳の祠である。辛うじてその屋根から祠と認識出来るものの、正面は雪で塞がれ、もう少し霧氷がついたら雪の塊としか認識出来ないかもしれない。このあたりから完全にホワイト・アウト状態て、視界はおよそ10m程となる。風も強く、トレッキング・ポールで身体をしっかり支える必要がある。位置を確認しようとスマホを操作した途端、まだまだあると思っていたバッテリーがいきなり上がってしまう。

風雪は強まるばかり。ここからならGPSがなくとも路を覚えているかも。山頂駅を目指して引き返す。勿論、登ってきた時のトレースはない。気がつくと赤倉岳のガレ場を右手に急降している。これはおかしい。幸い、家内のスマホをバッテリーは大丈夫だったのでGPSで位置を確認して、少しルートを修正するとすぐに登ってきた夏道に出会えた。

まもなく雪原が広くなり、夏道も不明瞭に。赤倉岳からの西斜面の下りになると急に風は弱まる。雪に埋もれてはいるものの、登りの際のトレースを何とか見つけることが出来、田茂萢湿原に戻ることが出来た。ここから雪原の中に竹竿がほぼ等間隔で立っていることに気づき、安堵する。とはいえ、次の竹竿を辛うじて見分けことが出来るかどうかというほどの視界不良であったが、何とか無事にロープウェイの山頂駅に戻ることが出来た。

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コメント

八甲田山死の彷徨
生還おめでとうございます。一歩間違えれば自分がスノーモンスターになりかねなかったですね。
夏の八甲田山を裾野からしか見たことないですが、今まで最も美しいと思った山のひとつです。
冬の八甲田は小説の方は読んでないですが映画でのイメージが刷り込まれて、安易に入り込めば人は自然の驚異に呑み込まれてしう…
あの映画で「雪山って怖いんだな」と知りました。
2018/3/18 9:49
Re: 八甲田山死の彷徨
コメント有難うございます。久しぶりに過酷な山行であり、今回は非常にヤバかったと思います。赤倉岳で引き返して正解でした。
ただ、晴れていたら、或いは曇りでも見晴らしがきく状況であれば、ここは本当に美しいところなのだと思います。いつか、もう一度来たいという決意を固くして、山を去りました。いら、何度でも、訪れたいところです。今日は無事、蔵王から戻り、伊丹に着いたところです。蔵王の山行の前に八甲田山の翌日の山行をアップしますので、宜しければご笑覧下さい。
2018/3/18 19:36
Re[2]: 八甲田山死の彷徨
3連ちゃんですか?楽しみにしてます。
蔵王の本家モンスターも僕は未体験なのでそちらも楽しみ。
2018/3/18 19:52
プロフィール画像
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