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Yamareco

記録ID: 1429569
全員に公開
ハイキング
志賀・草津・四阿山・浅間

浅間山外輪山周回〜カモシカを訪ねて・・・

2018年04月16日(月) [日帰り]
 - 拍手
体力度
4
1泊以上が適当
GPS
07:44
距離
15.3km
登り
1,117m
下り
1,122m
歩くペース
速い
0.80.9
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

日帰り
山行
6:10
休憩
1:35
合計
7:45
7:29
11
スタート地点
7:40
7:40
24
8:04
8:05
13
8:18
8:29
53
9:22
9:30
5
9:35
9:35
19
9:54
9:54
34
10:28
10:49
10
10:59
10:59
14
11:13
11:13
18
11:31
11:36
4
11:40
11:40
29
12:09
12:36
14
12:50
13:06
36
13:42
13:42
4
13:46
13:48
38
14:26
14:29
12
14:41
14:42
21
15:03
15:03
11
15:14
ゴール地点
カモシカや鳥たちの観察のため止まることが多いです。
天候 曇りのち晴れ
過去天気図(気象庁) 2018年04月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
浅間山荘登山口手前
コース状況/
危険箇所等
・湯の平分岐〜賽の河原分岐先の樹林帯内残雪あり。気温が高いと踏み抜く。賽の河原先はリボン少なく道迷い注意、トレースを外さない。
・Jバンド〜蛇骨岳、登山道の範囲は残雪無しだが、雪解け水でぬかぬかの泥あり。
・蛇骨岳〜トーミの頭、樹林帯内は残雪多し、踏み抜き注意。尚且つ凍結しているので滑る。日が当たる所は雪解けでぬかぬかの泥。これも滑る。
・草すべり、一部残雪あり。特に上部の所は樹木に残雪がかかり足場が悪い。

 全行程氷雪部において滑り止めは使用しなかった。心配ならチェスパなど装着を。ただ泥でかなり汚れる。
ガスガスの浅間山荘登山口から。正午からの晴れを信じて歩く。気温0℃。
2018年04月16日 07:38撮影 by  NIKON D700, NIKON CORPORATION
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4/16 7:38
ガスガスの浅間山荘登山口から。正午からの晴れを信じて歩く。気温0℃。
薄暗い樹林帯を歩く。鳥のさえずりが気持ちよい。
2018年04月16日 07:47撮影 by  NIKON D700, NIKON CORPORATION
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4/16 7:47
薄暗い樹林帯を歩く。鳥のさえずりが気持ちよい。
一の鳥居。
2018年04月16日 08:04撮影 by  NIKON D700, NIKON CORPORATION
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一の鳥居。
不動滝。滝つぼ周辺は凍っている。
2018年04月16日 08:19撮影 by  NIKON D700, NIKON CORPORATION
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4/16 8:19
不動滝。滝つぼ周辺は凍っている。
男気を見せて今回も6本運ぶ。
2018年04月16日 08:31撮影 by  NIKON D700, NIKON CORPORATION
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男気を見せて今回も6本運ぶ。
霜柱が下りている。
2018年04月16日 08:38撮影 by  NIKON D700, NIKON CORPORATION
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霜柱が下りている。
槍ヶ鞘方面。ガスが流されてくる。
2018年04月16日 08:56撮影 by  NIKON D700, NIKON CORPORATION
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槍ヶ鞘方面。ガスが流されてくる。
はっと気配を感じると登山道上にカモシカ。
2018年04月16日 09:01撮影 by  NIKON D700, NIKON CORPORATION
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はっと気配を感じると登山道上にカモシカ。
こちらが風上なので、気配を先に感じたようだ。
2018年04月16日 09:01撮影 by  NIKON D700, NIKON CORPORATION
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こちらが風上なので、気配を先に感じたようだ。
可愛らしい顔。首にGPSを付けている個体を初めて見た。長野県か環境省が管理しているのだろう。
2018年04月16日 09:00撮影 by  NIKON D700, NIKON CORPORATION
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可愛らしい顔。首にGPSを付けている個体を初めて見た。長野県か環境省が管理しているのだろう。
のっそりと歩いている。全く警戒心が無いので尾根に上がって近づいてみる。お尻が可愛らしい。
2018年04月16日 09:01撮影 by  NIKON D700, NIKON CORPORATION
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のっそりと歩いている。全く警戒心が無いので尾根に上がって近づいてみる。お尻が可愛らしい。
私がついてきたことに気が付いたようだ。カモシカの見返り。近づいても全く逃げる気配がない。
2018年04月16日 09:03撮影 by  NIKON D700, NIKON CORPORATION
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私がついてきたことに気が付いたようだ。カモシカの見返り。近づいても全く逃げる気配がない。
距離にして2.5m、目の前だ。毛がつやつやしている。今までカモシカに遭遇してきて、一番近くに寄った。
2018年04月16日 09:03撮影 by  NIKON D700, NIKON CORPORATION
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距離にして2.5m、目の前だ。毛がつやつやしている。今までカモシカに遭遇してきて、一番近くに寄った。
スマホをケースから出そうと、マジックテープを開けた「べりっ」音に驚き、逃げてしまった。自然界にない音に敏感。
2018年04月16日 09:04撮影 by  NIKON D700, NIKON CORPORATION
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スマホをケースから出そうと、マジックテープを開けた「べりっ」音に驚き、逃げてしまった。自然界にない音に敏感。
つらら。
2018年04月16日 09:17撮影 by  NIKON D700, NIKON CORPORATION
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つらら。
ガスに包まれ朝日を浴びて幻想的な牙山。
2018年04月16日 09:17撮影 by  NIKON D700, NIKON CORPORATION
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ガスに包まれ朝日を浴びて幻想的な牙山。
火山館に薪木を下ろす。稜線上はガスが掛かっているので、Jバンドから反時計回り周回する。
2018年04月16日 09:25撮影 by  NIKON D700, NIKON CORPORATION
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火山館に薪木を下ろす。稜線上はガスが掛かっているので、Jバンドから反時計回り周回する。
樹林帯内は残雪。クラストしていたが、気温が上昇すると踏み抜く。道迷いしやすいので、トレースを外さずに行く。
2018年04月16日 09:39撮影 by  NIKON D700, NIKON CORPORATION
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樹林帯内は残雪。クラストしていたが、気温が上昇すると踏み抜く。道迷いしやすいので、トレースを外さずに行く。
賽の河原から仙人岳、白ゾレ、蛇骨岳。
2018年04月16日 10:01撮影 by  NIKON D700, NIKON CORPORATION
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賽の河原から仙人岳、白ゾレ、蛇骨岳。
雪が消え去ったが浅間山はいつも美しい。
2018年04月16日 10:08撮影 by  NIKON D700, NIKON CORPORATION
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雪が消え去ったが浅間山はいつも美しい。
虎ノ尾、Jバンド、鋸岳。美しい岩稜地帯。
2018年04月16日 10:09撮影 by  NIKON D700, NIKON CORPORATION
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虎ノ尾、Jバンド、鋸岳。美しい岩稜地帯。
虎ノ尾。青空に映える岩稜。
2018年04月16日 10:14撮影 by  NIKON D700, NIKON CORPORATION
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虎ノ尾。青空に映える岩稜。
Jバンド、鋸岳。残雪はない。
2018年04月16日 10:16撮影 by  NIKON D700, NIKON CORPORATION
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Jバンド、鋸岳。残雪はない。
Jバンドを登って行く。黒斑山、トーミの頭が見える。歩いてきた賽の河原。
2018年04月16日 10:20撮影 by  NIKON D700, NIKON CORPORATION
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4/16 10:20
Jバンドを登って行く。黒斑山、トーミの頭が見える。歩いてきた賽の河原。
主稜線上へ到達。ガスガスの四阿山、嬬恋高原。3m/sほどの風が冷たい気温2℃。体感温度は−3℃程度。
2018年04月16日 10:34撮影 by  NIKON D700, NIKON CORPORATION
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主稜線上へ到達。ガスガスの四阿山、嬬恋高原。3m/sほどの風が冷たい気温2℃。体感温度は−3℃程度。
鋸岳。頭が悪くて横から煙が出ているようだ。
2018年04月16日 10:41撮影 by  NIKON D700, NIKON CORPORATION
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鋸岳。頭が悪くて横から煙が出ているようだ。
赤い岩がお気に入り。
2018年04月16日 10:43撮影 by  NIKON D700, NIKON CORPORATION
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赤い岩がお気に入り。
外輪山を周回して行く。北斜面は残雪がある。風が冷たいのでソフトシェルを着る。
2018年04月16日 10:49撮影 by  NIKON D700, NIKON CORPORATION
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外輪山を周回して行く。北斜面は残雪がある。風が冷たいのでソフトシェルを着る。
虎ノ尾から浅間山外輪山、黒斑山と稜線。
2018年04月16日 11:00撮影 by  NIKON D700, NIKON CORPORATION
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虎ノ尾から浅間山外輪山、黒斑山と稜線。
仙人岳。
2018年04月16日 11:14撮影 by  NIKON D700, NIKON CORPORATION
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仙人岳。
霜柱のタワー。寒い訳だ。
2018年04月16日 11:15撮影 by  NIKON D700, NIKON CORPORATION
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霜柱のタワー。寒い訳だ。
白ゾレと残雪。良い風景だ。
2018年04月16日 11:16撮影 by  NIKON D700, NIKON CORPORATION
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白ゾレと残雪。良い風景だ。
白ゾレ、黒斑山。雪景色も良いが、やはり荒涼とした景色がしっくりくる。
2018年04月16日 11:18撮影 by  NIKON D700, NIKON CORPORATION
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白ゾレ、黒斑山。雪景色も良いが、やはり荒涼とした景色がしっくりくる。
ホシガラスが鳴く。風に吹かれて羽根がたなびく。
2018年04月16日 11:27撮影 by  NIKON D700, NIKON CORPORATION
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4/16 11:27
ホシガラスが鳴く。風に吹かれて羽根がたなびく。
蛇骨岳から先の樹林帯内は、かなり残雪がある。溶けて凍っている箇所もあり非常に滑りやすい。
2018年04月16日 11:36撮影 by  NIKON D700, NIKON CORPORATION
4/16 11:36
蛇骨岳から先の樹林帯内は、かなり残雪がある。溶けて凍っている箇所もあり非常に滑りやすい。
これは回りが落ちそうだ。危険。
2018年04月16日 11:37撮影 by  NIKON D700, NIKON CORPORATION
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これは回りが落ちそうだ。危険。
噴煙を上げる浅間山。
2018年04月16日 11:45撮影 by  NIKON D700, NIKON CORPORATION
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4/16 11:45
噴煙を上げる浅間山。
火口部。もうもうと水蒸気が上がる。
2018年04月16日 11:45撮影 by  NIKON D700, NIKON CORPORATION
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火口部。もうもうと水蒸気が上がる。
ある意味ナイフリッジ。谷側へ落ちないように。
2018年04月16日 11:46撮影 by  NIKON D700, NIKON CORPORATION
4/16 11:46
ある意味ナイフリッジ。谷側へ落ちないように。
黒斑山山頂。誰もいない貸し切り。ここで昼食。
2018年04月16日 12:09撮影 by  NIKON D700, NIKON CORPORATION
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黒斑山山頂。誰もいない貸し切り。ここで昼食。
噴煙がまた多く上がる。
2018年04月16日 12:21撮影 by  NIKON D700, NIKON CORPORATION
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噴煙がまた多く上がる。
今日はとり天、カボチャ天、キスの大葉天のうどん。
2018年04月16日 12:21撮影 by  NIKON D700, NIKON CORPORATION
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今日はとり天、カボチャ天、キスの大葉天のうどん。
トーミの頭。
2018年04月16日 12:51撮影 by  NIKON D700, NIKON CORPORATION
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トーミの頭。
歩いてきた外輪山。
2018年04月16日 12:52撮影 by  NIKON D700, NIKON CORPORATION
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歩いてきた外輪山。
これから歩く草すべり。充分歩行可能。
2018年04月16日 12:52撮影 by  NIKON D700, NIKON CORPORATION
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これから歩く草すべり。充分歩行可能。
トーミの頭から湯の平方面の俯瞰。高度感ある。
2018年04月16日 12:52撮影 by  NIKON D700, NIKON CORPORATION
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トーミの頭から湯の平方面の俯瞰。高度感ある。
草すべりへ向かう。残雪が有る所もあり、急下りなので注意しながら歩く。
2018年04月16日 12:56撮影 by  NIKON D700, NIKON CORPORATION
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草すべりへ向かう。残雪が有る所もあり、急下りなので注意しながら歩く。
何か気配を感じると、黒斑山頂下の尾根からカモシカに見つめられていた。
2018年04月16日 13:10撮影 by  NIKON D700, NIKON CORPORATION
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4/16 13:10
何か気配を感じると、黒斑山頂下の尾根からカモシカに見つめられていた。
美しい浅間山を見ながら、のんびり下っていく。
2018年04月16日 13:13撮影 by  NIKON D700, NIKON CORPORATION
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美しい浅間山を見ながら、のんびり下っていく。
しばらく行くと今度は崖下のテラスで、別個体のカモシカが私を見つめている。首を傾げて可愛らしいカモシカ。
2018年04月16日 13:16撮影 by  NIKON D700, NIKON CORPORATION
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しばらく行くと今度は崖下のテラスで、別個体のカモシカが私を見つめている。首を傾げて可愛らしいカモシカ。
振り返る草すべり。
2018年04月16日 13:21撮影 by  NIKON D700, NIKON CORPORATION
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振り返る草すべり。
私を見送ってくれているようだ。再会を誓って別れを告げた。
2018年04月16日 13:23撮影 by  NIKON D700, NIKON CORPORATION
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4/16 13:23
私を見送ってくれているようだ。再会を誓って別れを告げた。
大きな岩が有る所まで来た。ここから先は傾斜が緩い。
2018年04月16日 13:31撮影 by  NIKON D700, NIKON CORPORATION
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大きな岩が有る所まで来た。ここから先は傾斜が緩い。
草すべりも見上げる。
2018年04月16日 13:34撮影 by  NIKON D700, NIKON CORPORATION
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4/16 13:34
草すべりも見上げる。
凛々しい剣ヶ峰。昨日の降雨が蒸発し春霞。近距離でも霞む。
2018年04月16日 13:34撮影 by  NIKON D700, NIKON CORPORATION
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凛々しい剣ヶ峰。昨日の降雨が蒸発し春霞。近距離でも霞む。
今朝はガスガスだったが、午後は晴れてきれいに見える牙山。
2018年04月16日 13:49撮影 by  NIKON D700, NIKON CORPORATION
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今朝はガスガスだったが、午後は晴れてきれいに見える牙山。
仙人岳が見える。蛇掘川源流。酸化鉄と硫黄。
2018年04月16日 13:51撮影 by  NIKON D700, NIKON CORPORATION
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仙人岳が見える。蛇掘川源流。酸化鉄と硫黄。
コガラ。澄んださえずりが心地よく響く。
2018年04月16日 14:00撮影 by  NIKON D700, NIKON CORPORATION
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4/16 14:00
コガラ。澄んださえずりが心地よく響く。
牙山、ヒサシゴロー尾根。
2018年04月16日 14:05撮影 by  NIKON D700, NIKON CORPORATION
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牙山、ヒサシゴロー尾根。
カケス。
2018年04月16日 14:57撮影 by  NIKON D700, NIKON CORPORATION
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カケス。
浅間山荘の馬たち。おおとなしくしている。
2018年04月16日 15:04撮影 by  NIKON D700, NIKON CORPORATION
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浅間山荘の馬たち。おおとなしくしている。
犬は昼寝。
2018年04月16日 15:04撮影 by  NIKON D700, NIKON CORPORATION
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4/16 15:04
犬は昼寝。
撮影機器:

感想

 川沿いのソメイヨシノの葉が、朝日を照り返し新緑がきらきらと輝く。水面には逆さに映る新緑の桜並木。自転車で通学する高校生も、水面を滑るかのように走り抜けていく。早朝の慌ただしい風景を映す川は、午後になると暇を持て余した老人が釣り糸を垂らす。土手にはセイヨウアブラナの黄色い絨毯。春霞が眠りに誘う気だるい午後の川辺。

 風も徐々に弱くなりつつある月曜日。春の嵐をもたらした前線は、東へ抜けたがやや冬型で寒い。上越山稜は雨か雪。赤城山はアカヤシオ、ツツジ開花まで封印。ぽっかり晴れ間が望めるのは浅間山周辺。午前は雲が多いが午後から晴れる。

 今現在の浅間山は雪景色もなく、外輪山では花も開花していない。しかし閑散期の平日は、草すべりやカモシカ平などでカモシカの出現率が高い。私の経験からだが・・・浅間山荘口から上がってカモシカや鳥を観賞しながら周回する事とした。

 日の出過ぎの5時半に前橋市を出立。早朝の国道17号はトラックとシグナルグランプリ。碓井バイパスから朝日に輝く妙義山を見る。裏妙義はヤマザクラがきれいに咲いていた。軽井沢町は朝霧、サンラインに入ると曇り始めた。チェリーパークを浅間山荘方面へ右折。新しい夏タイヤでダート道も気持ちよく走り抜ける。駐禁でない路肩に停める。登山口まで1km歩かなくてはならないが。

 気温0℃、曇り空だがきりっとした空気に身が引き締まる。やや寒いがフリースで行く。稜線上は風で寒くなると予想されるので、ソフトシェルを装備する。残雪対策でチェスパも持っていくが、多分使わないだろう。グローブはBDのビレイ用と予備でメリノウール。

 登山口から樹林帯へ。早朝の山らしく、鳥のさえずりが響き渡り心地よい。道中、花は全く咲いていなかったが、霜柱や氷柱があちこちで見られた。一の鳥居から不動滝を観賞。滝つぼ周辺は凍っていた。二の鳥居先には火山館で使用する薪が積んである。毎回の歩荷で今回も6本運んだ。

 カモシカ平手前の所で「ふっ」と気配を感じた。登山道上の小さな尾根にカモシカ、こちらを見ていた。私が風上で、来るのが分かっていたのだろう。約6m先にいるカモシカ。首輪をしておりGPS装置だろう。装置が付いているカモシカを初めて見た。しばらくまじまじと観察。全く警戒しておらず、草を食みながらゆっくり歩いている。

 尾根に上がり、カモシカに近づいてみる。逃げるそぶりもせず、私を振り返って見ている。ゆっくりと近づき約2.5mまで接近。手を伸ばせば触れそうだ。思った以上に獣臭がしない。黒目が大きく顔が可愛らしい。角は黒光りしており案外小さい。毛がつやつやしている。太ももとお尻の筋肉が、すごく盛り上がっていた。お腹回りも太くてポッコリしていた。ポートレート撮影できる距離まで近づいている。

 登山道へ戻り、火山館へ向かう。硫黄臭がする蛇堀川源流からは、ガスに包まれ朝日に照らされる牙山。火山館で薪を下し浅間神社で参拝する。稜線上はガスがかかっており、正午過ぎからの晴れを信じて今回はJバンドから反時計回りにする。

 湯の平分岐から樹林帯へ入ると残雪。気温2℃でまだクラストしており、気温が高いと踏む抜くだろう。賽の河原分岐からは、リボンが減り道迷いしやすい。トレースを外さずに行く。荒涼とした賽の河原にはほとんど残雪はないが、雪解けで地面が濡れている。ここは火山岩なのでぬかぬかしない。Jバンドも雪はなく稜線上へ到達。

 風が緩く吹くが冷たい。気温2℃だが体感温度は、−3℃程度。鋸山から浅間山最前線の眺めを堪能する。山頂部の赤い岩石がお気に入りだ。異次元な風景。Jバンドを過ぎ黒斑山へ緩やかに登りあげていく。虎の尾の北斜面には残雪。仙人岳から下り込み白ゾレから先はぬかぬかのドロドロ。ここで今回唯一の登山者とスライド。再び草すべりで会うこととなる。蛇骨岳から樹林帯に入る。

 樹林帯内はかなり残雪があり、踏み抜いた跡も多い。泥の踏み跡があっても表面が溶けて再度凍っており非常に滑りやすい。転倒注意。黒斑山山頂に着くが誰も居ない。ここで浅間山を見ながら天ぷらうどんを食べた。トーミの頭へ向かう下りはツルツルの氷が多く、左手に断崖を覗き込みながら迂回した。ここが高度感あってスリル満点。

 トーミの頭から春霞の景色を眺めて草すべりへ。少し下ったところに樹木がある大きな段差がある。そこに残雪。ここが一番厄介だった。あとは迂回して行けば問題ない。

 見られている気配を感じると、黒斑山頂下の尾根にカモシカ。こちらをじっと見ている。見つめたまま、お互いしばらく動かない。声をかけてみると首を傾げていた。別れを告げて下っていく。30mほど下ると左側の崖テラスにカモシカ。先ほどのものとは別個体。私の声を聞いていたのだろう。首を傾げて私を見つめる姿が愛らしい。

 カモシカに再会を誓い、別れを告げて下っていくと、蛇骨岳でスライドした方とまたスライド。カモシカの位置をお教えした。すると、先ほどのカモシカがまだ私を見送っている。私も見えなくなるまで振り返っていた。

 復路は晴れ渡った青空に、牙山とヒサシゴロー尾根のきれいな稜線を新緑が彩る。カモシカ平で、またカモシカと遭遇しないか、周りを見ていたが、全く気配がしない。代わりにコガラ、カケス、シジュウカラなど鳥たちが飛び交う樹林帯を見上げながら登山口に着いた。
 
 閑散期の静かな浅間山外輪山で、3頭のカモシカと出逢えて良かった。スライドした登山者はカモシカより少ない2名だった。

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コメント

カモシカ遭遇率
growmonoさん こんばんは、
浅間山の草滑り行って来ましたね、
カモシカ平と言うだけにこの山塊での
カモシカ遭遇率高いですね、
俺達はこの山塊では一頭も遭遇していなくて、うらやましですね。
2018/4/17 22:11
私も獣の仲間入り
 こんにちは、yasioさん。
 昨日の雪で再び浅間山が白くなりましたね。週末で溶けてしまいますが、良い風景です。

 雪景色も花もない浅間山外輪山は、今の時期は閑散期です。みなさんアカヤシオやつつじなど花観賞です。旬のものを見に行く、それが普通です。カモシカを見に行くと、山へ入るのは私くらいなものでしょうかね。傾き者です。

 先日行った天狗岩手前の沢に、カモシカの毛が大量に落ちてましたね。足跡もありました。抜け変わりか、不意なものかわかりませんが、ぎょっとします。
何となく気配が分るのですよ、いるなぁと。カモシカも分かっているのでしょうね、くるなぁと。崖や遠くにいるカモシカでも、察することが私にはできるようです。

 過去3年で12回浅間山外輪山を訪れていて、5回遭遇しています。
遭遇確率.416ですね。4割バッターですよ。今回が一番接近しました。
呼吸を感じ、毛のツヤまでわかりました。
2018/4/19 13:24
Re: 私も獣の仲間入り
growmonoさん、こんばんは、俺も真っ白になった浅間山出勤途中の利根橋より確認しています、いいですね。

4割バッターとは驚きです、
なかなか遭遇しないのが常ですが、すごい確率ですね。
何時も登山者がいない時間帯に登りますが、遭遇率は1%にも見足りません俺たちの遭遇率・・・うらやましいですね、
熊との遭遇と猿の群れは怖いですがカモシカは心が和みますね、
ジッとこちらを観察する姿、目が合っても逃げようとはせずに一定の距離になると離れていく・・・どのような生物なのですカネ。
2018/4/19 22:06
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