浅間山外輪山周回〜カモシカを訪ねて・・・
- GPS
- 07:44
- 距離
- 15.3km
- 登り
- 1,117m
- 下り
- 1,122m
コースタイム
- 山行
- 6:10
- 休憩
- 1:35
- 合計
- 7:45
天候 | 曇りのち晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2018年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
・湯の平分岐〜賽の河原分岐先の樹林帯内残雪あり。気温が高いと踏み抜く。賽の河原先はリボン少なく道迷い注意、トレースを外さない。 ・Jバンド〜蛇骨岳、登山道の範囲は残雪無しだが、雪解け水でぬかぬかの泥あり。 ・蛇骨岳〜トーミの頭、樹林帯内は残雪多し、踏み抜き注意。尚且つ凍結しているので滑る。日が当たる所は雪解けでぬかぬかの泥。これも滑る。 ・草すべり、一部残雪あり。特に上部の所は樹木に残雪がかかり足場が悪い。 全行程氷雪部において滑り止めは使用しなかった。心配ならチェスパなど装着を。ただ泥でかなり汚れる。 |
写真
感想
川沿いのソメイヨシノの葉が、朝日を照り返し新緑がきらきらと輝く。水面には逆さに映る新緑の桜並木。自転車で通学する高校生も、水面を滑るかのように走り抜けていく。早朝の慌ただしい風景を映す川は、午後になると暇を持て余した老人が釣り糸を垂らす。土手にはセイヨウアブラナの黄色い絨毯。春霞が眠りに誘う気だるい午後の川辺。
風も徐々に弱くなりつつある月曜日。春の嵐をもたらした前線は、東へ抜けたがやや冬型で寒い。上越山稜は雨か雪。赤城山はアカヤシオ、ツツジ開花まで封印。ぽっかり晴れ間が望めるのは浅間山周辺。午前は雲が多いが午後から晴れる。
今現在の浅間山は雪景色もなく、外輪山では花も開花していない。しかし閑散期の平日は、草すべりやカモシカ平などでカモシカの出現率が高い。私の経験からだが・・・浅間山荘口から上がってカモシカや鳥を観賞しながら周回する事とした。
日の出過ぎの5時半に前橋市を出立。早朝の国道17号はトラックとシグナルグランプリ。碓井バイパスから朝日に輝く妙義山を見る。裏妙義はヤマザクラがきれいに咲いていた。軽井沢町は朝霧、サンラインに入ると曇り始めた。チェリーパークを浅間山荘方面へ右折。新しい夏タイヤでダート道も気持ちよく走り抜ける。駐禁でない路肩に停める。登山口まで1km歩かなくてはならないが。
気温0℃、曇り空だがきりっとした空気に身が引き締まる。やや寒いがフリースで行く。稜線上は風で寒くなると予想されるので、ソフトシェルを装備する。残雪対策でチェスパも持っていくが、多分使わないだろう。グローブはBDのビレイ用と予備でメリノウール。
登山口から樹林帯へ。早朝の山らしく、鳥のさえずりが響き渡り心地よい。道中、花は全く咲いていなかったが、霜柱や氷柱があちこちで見られた。一の鳥居から不動滝を観賞。滝つぼ周辺は凍っていた。二の鳥居先には火山館で使用する薪が積んである。毎回の歩荷で今回も6本運んだ。
カモシカ平手前の所で「ふっ」と気配を感じた。登山道上の小さな尾根にカモシカ、こちらを見ていた。私が風上で、来るのが分かっていたのだろう。約6m先にいるカモシカ。首輪をしておりGPS装置だろう。装置が付いているカモシカを初めて見た。しばらくまじまじと観察。全く警戒しておらず、草を食みながらゆっくり歩いている。
尾根に上がり、カモシカに近づいてみる。逃げるそぶりもせず、私を振り返って見ている。ゆっくりと近づき約2.5mまで接近。手を伸ばせば触れそうだ。思った以上に獣臭がしない。黒目が大きく顔が可愛らしい。角は黒光りしており案外小さい。毛がつやつやしている。太ももとお尻の筋肉が、すごく盛り上がっていた。お腹回りも太くてポッコリしていた。ポートレート撮影できる距離まで近づいている。
登山道へ戻り、火山館へ向かう。硫黄臭がする蛇堀川源流からは、ガスに包まれ朝日に照らされる牙山。火山館で薪を下し浅間神社で参拝する。稜線上はガスがかかっており、正午過ぎからの晴れを信じて今回はJバンドから反時計回りにする。
湯の平分岐から樹林帯へ入ると残雪。気温2℃でまだクラストしており、気温が高いと踏む抜くだろう。賽の河原分岐からは、リボンが減り道迷いしやすい。トレースを外さずに行く。荒涼とした賽の河原にはほとんど残雪はないが、雪解けで地面が濡れている。ここは火山岩なのでぬかぬかしない。Jバンドも雪はなく稜線上へ到達。
風が緩く吹くが冷たい。気温2℃だが体感温度は、−3℃程度。鋸山から浅間山最前線の眺めを堪能する。山頂部の赤い岩石がお気に入りだ。異次元な風景。Jバンドを過ぎ黒斑山へ緩やかに登りあげていく。虎の尾の北斜面には残雪。仙人岳から下り込み白ゾレから先はぬかぬかのドロドロ。ここで今回唯一の登山者とスライド。再び草すべりで会うこととなる。蛇骨岳から樹林帯に入る。
樹林帯内はかなり残雪があり、踏み抜いた跡も多い。泥の踏み跡があっても表面が溶けて再度凍っており非常に滑りやすい。転倒注意。黒斑山山頂に着くが誰も居ない。ここで浅間山を見ながら天ぷらうどんを食べた。トーミの頭へ向かう下りはツルツルの氷が多く、左手に断崖を覗き込みながら迂回した。ここが高度感あってスリル満点。
トーミの頭から春霞の景色を眺めて草すべりへ。少し下ったところに樹木がある大きな段差がある。そこに残雪。ここが一番厄介だった。あとは迂回して行けば問題ない。
見られている気配を感じると、黒斑山頂下の尾根にカモシカ。こちらをじっと見ている。見つめたまま、お互いしばらく動かない。声をかけてみると首を傾げていた。別れを告げて下っていく。30mほど下ると左側の崖テラスにカモシカ。先ほどのものとは別個体。私の声を聞いていたのだろう。首を傾げて私を見つめる姿が愛らしい。
カモシカに再会を誓い、別れを告げて下っていくと、蛇骨岳でスライドした方とまたスライド。カモシカの位置をお教えした。すると、先ほどのカモシカがまだ私を見送っている。私も見えなくなるまで振り返っていた。
復路は晴れ渡った青空に、牙山とヒサシゴロー尾根のきれいな稜線を新緑が彩る。カモシカ平で、またカモシカと遭遇しないか、周りを見ていたが、全く気配がしない。代わりにコガラ、カケス、シジュウカラなど鳥たちが飛び交う樹林帯を見上げながら登山口に着いた。
閑散期の静かな浅間山外輪山で、3頭のカモシカと出逢えて良かった。スライドした登山者はカモシカより少ない2名だった。
growmonoさん こんばんは、
浅間山の草滑り行って来ましたね、
カモシカ平と言うだけにこの山塊での
カモシカ遭遇率高いですね、
俺達はこの山塊では一頭も遭遇していなくて、うらやましですね。
こんにちは、yasioさん。
昨日の雪で再び浅間山が白くなりましたね。週末で溶けてしまいますが、良い風景です。
雪景色も花もない浅間山外輪山は、今の時期は閑散期です。みなさんアカヤシオやつつじなど花観賞です。旬のものを見に行く、それが普通です。カモシカを見に行くと、山へ入るのは私くらいなものでしょうかね。傾き者です。
先日行った天狗岩手前の沢に、カモシカの毛が大量に落ちてましたね。足跡もありました。抜け変わりか、不意なものかわかりませんが、ぎょっとします。
何となく気配が分るのですよ、いるなぁと。カモシカも分かっているのでしょうね、くるなぁと。崖や遠くにいるカモシカでも、察することが私にはできるようです。
過去3年で12回浅間山外輪山を訪れていて、5回遭遇しています。
遭遇確率.416ですね。4割バッターですよ。今回が一番接近しました。
呼吸を感じ、毛のツヤまでわかりました。
growmonoさん、こんばんは、俺も真っ白になった浅間山出勤途中の利根橋より確認しています、いいですね。
4割バッターとは驚きです、
なかなか遭遇しないのが常ですが、すごい確率ですね。
何時も登山者がいない時間帯に登りますが、遭遇率は1%にも見足りません俺たちの遭遇率・・・うらやましいですね、
熊との遭遇と猿の群れは怖いですがカモシカは心が和みますね、
ジッとこちらを観察する姿、目が合っても逃げようとはせずに一定の距離になると離れていく・・・どのような生物なのですカネ。
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