八甲田山 (酸ヶ湯温泉から周回)
- GPS
- 03:45
- 距離
- 10.6km
- 上り
- 871m
- 下り
- 888m
コースタイム
- 山行
- 3:25
- 休憩
- 0:14
- 合計
- 3:39
天候 | 曇りのち晴れ 気温低し |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2018年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
登山道は明瞭だが、残雪が各所にあり、今日のように天気が悪いと誤った方向に進む恐れがあるので要注意。特に仙人岱付近で小岳方向に進まないよう。また残雪を踏み抜いた跡も見られたのでその点も注意したい。天気が悪かったせいか、それとも時期が早いからかは分からないが、虫がほとんどいなくて快適だった。 |
写真
感想
東北も梅雨入りしたがはるばる埼玉より青森まできて二山プラスアルファを登る計画を立てた。初日は八甲田山。この山は遙か昔麓まで来てあまりの悪天候に登らずに帰った思い出がある。相性が悪いというか、因縁の山かもしれないが、今日は何とか無事に歩いて戻ってくることができた。以下に詳細。
登山口の酸ヶ湯温泉には12時30分頃到着。天気は曇り、というか周囲が完全に雲の中に入った感じ。レンタカーから外に出ると小雨、霧雨が顔に当たる。それに涼しさを通り過ぎて寒い。途中の温度計は8℃とか、6月とは思えない低温を示していたし、車中で聞いていたラジオでも今日は青森にあっても低温と言っていた。梅雨の真っ只中の関東から来ると過ごしやすいかと思ったが、一桁の温度はさすがに寒すぎる。しかし既に東北六県も梅雨入りしたので、この天気でもザーザー降りの雨でなければ文句は言えない。食事、準備、トイレを済ませて歩き始める。この駐車場は登山者だけではないだろうが、とにかく広い。歩き始めてすぐに泥濘の登山道に入る。今日は軽さを求めてローカットのシューズで来てしまったので慎重にならざるを得ない。この水はどこから来るのか不思議に思ったが、後で分かったのはまだ大量に残っていた残雪の雪解け水だった。既に午後の時間帯で、天気もイマイチだし、一応平日なので登山者の姿はほとんど見かけない。ほとんど貸し切りの登山道を転けないよう慎重に進む。天気は相変わらず曇っていて、時折顔に霧雨が当たるのは駐車場と変わらない。雲の流れが速いところでは一瞬青空がのぞけることもあったが、それは本当に一瞬だった。すれ違う人も追い抜く人もいないので自分のペースでひたすら歩く。最近は日常生活でも右膝が痛くて仕方ないが、山に来ると何故かそれなりに歩けるのは我ながら不思議だ。登山道は明瞭だが、標高を上げると所々で残雪が出てくる。登山道上にべったり残っているところもあり気が抜けない。雪渓のようになったところで天気が悪いと進むべき方向がよく分からず若干難儀する。そして実際に道誤りを今日は派手にやらかしてしまった。仙人岱付近まで上がり当然大岳方面を目指すべきところを、残雪と霧で進む方向を誤り小岳方向に進んでしまう。しかも間違ったことに気付いたのは小岳到着時というおまけ付き。小岳について地図とGPSによる現在地が全く異なることに気付き唖然とする。が、唖然としても何の解決にもならないのでとにかく元来た道を戻る。もう半泣きである。どこで間違えたのかその場所に戻って納得、これは間違える。霧と残雪で先が見えず、最初に見えたマーキングを信じて進んでしまったのが運の尽きだった。この道誤りで30−40分のロス。只でさえ出発が遅くて良いペースで歩くことが必須なのに、大ポカをしてしまいもう我ながら情けない。とにかく天気が悪くても大岳のピークだけは踏もうと気持ちを切り替える。縦走路に戻っても天気が良くなるわけではなく、時折冷たい風に吹かれるようになる。それでも休憩せずに先に進み、駐車場出発から2時間弱で大岳に到着。途中もずっとガスで何も風景は見えなかったし、何より久々に大ポカをしたが何とか無事到着できた。15時前の山頂は誰もいなくて貸し切りだったが、風が通って寒いので少し下がってこの日初めて大休止とする。そして地図をよく見てこの先の作戦を練る。今日は予定では反時計回りに一周するつもりだったが、想定外が起きてしまい、これを変更するか考える。この先これ以上天候も悪くなることもなさそうだし、このガスのなか山頂ピストンはあまりにも味気ないと思い初志貫徹とした。大岳から先に進み下るとじきに避難小屋があらわれる。時間がないので中を開けてみなかったが、泊まる分には外観は全く問題なさそうだった。地図とGPSをよく見てあらぬ方向に進まぬよう気をつける。避難小屋から下り始めると雲が取れ始め青空が見えるようにまで天候が回復してきた。これは嬉しい。今日はカッパを使わなければ御の字くらいで出てきたので、青空、しかも無風の絶好の登山日和になろうとは思いもしなかったのだ。しかも周りは高山植物が満開の湿原。木道がありその周囲は花々が咲き競っていた。花の名前はほとんど分からないが、水芭蕉も咲いていたことだけは分かった。今年は尾瀬に行こうと企画したものの仕事で潰れたので、ここで水芭蕉を見られたのは暁光だった。先に進みたいのもやまやまだが、写真を撮る時間が増える。というか、この景色を見てスタスタと先に進んでしまっては、山に来る意味がないとすら思えた。もう明るいうちに下山できれば良しと切り替えて写真を撮る。この日前半が大ガスと道誤りだったが、後半は大当たりの湿原散歩。1日で2つの山を歩いた感覚である。この湿原歩きの間周囲に人の姿は全くなかった。こんなの尾瀬では絶対あり得ない。感動しつつ先に進む。道だけは間違えないよう、こまめに地図とGPSを見比べる。湿原歩きが終わるとあとは消化試合、とまでは言わないが、写真を撮るペースを落としその代わり歩くペースを上げる。標高が下がり森の中に入ると癒やしのブナの森だった。高山植物満開の湿原も良いが、ブナの森も良い。大岳付近で一度休憩を取った以外は特に止まらずに駐車場まで戻る。酸ヶ湯温泉は出たときと変わらず霧雨が舞っていた。運動して来た後なので体はポカポカ暖かいが、撤収をしていると汗が冷えて寒い。さっさとクルマの中に入り着替えて次の岩木山へ向けて出発する。明日の天気も微妙だがなんとかもって欲しい。
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