岡山県備前市 福生寺〜屏風岩〜大滝山〜熊山 岩場&展望&花



- GPS
- 04:06
- 距離
- 9.1km
- 登り
- 565m
- 下り
- 551m
コースタイム
- 山行
- 3:22
- 休憩
- 0:42
- 合計
- 4:04
歩行距離9km、歩行時間3時間30分、歩行数16,400歩、消費カロリー1,970Kcal
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2018年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
屏風岩北の鉄塔から屏風岩頂上<写真08〜10>は正規の登山道ではありません。細い踏み跡がありますが、シダで少しわかりづらい所があります。切った木などが積まれた脇には色あせた白っぽいテープがあり、西を巻くように踏み跡がありました。頂上からさらに南下すると、最後は岩の上を歩きますが、一部風化しており、下手に手をかけると崩れて取れる可能性があります。さらに南に下れそうでしたが、今回はここまでにしておきました。 大滝山頂上三角点<写真16>から尺八山頂上に向かうつもりでしたが、取り付き点をスルーしてしまい、無理矢理取り付いて1本北側の道に合流しました。結局、尺八山頂上には行きませんでした。 上記以外は登山道です。 展望の森展望台<写真13>の南北に延びる伊部駅最短コースは、3年前に比べると少し風化が進んだようで、ザラついた滑りやすい土の所やガレ場など滑りやすそうな部分ができていました。ステップや土留めなどで歩きやすくはしてありますが、上りのほうが安全です。 また、福生寺(ふくしょうじ)<写真42、43>の西に延びる福生寺コースは、途中から沢沿いで渡渉があります。どこも幅1m前後で水深は数cm程のようですが、雨後は気を付けたほうがいいでしょう。滑りやすい所にはロープ場があり、下りも楽でした。最後は防獣フェンスがあります。道から少し逸れてしまったようでしたが、渡渉してフェンス沿いに進むと北東端に扉(<写真33>撮影地点)があり、西法院境内に出られます。 その他、コース状況の詳細は、周辺情報下欄の添付ファイルで確認できます。 |
その他周辺情報 | 福生寺(ふくしょうじ)を自動車で南下し、新幹線の北側の山陽道と交差したら、西側(右折)に山陽道沿いに進むと、数分で「おさふねサービスエリア」に着きます。温泉や食事が充実した施設です。 また、おさふねサービスエリアの南近くに「備前長船刀剣博物館」があります。国宝や重要文化財に指定されている刀剣の約半数がこの備前で作られたものだそうです。 |
ファイル |
(更新時刻:2018/06/19 10:00)
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写真
高津山西尾根
福生寺は天平勝宝6(754)年に鑑真により創建され、報恩大師が備前48か寺の1つとしたとされています。三重塔は1441年室町幕府6代将軍足利義教により建立されたといわれ、国の重要文化財に指定されています。背景には高津山の西尾根が見えました。
実相院は、一時は33もあったといわれる福生寺の坊の1つです。大元帥明王(だいげんすいみょうおう)は国土を守る神としてあがめられたので、室町時代などの戦乱期に祀られたとしても不思議ではありません。
屏風岩を西側から望んだ全体像です。屏風らしき景観は南西壁面ですが、このアングルから見た屏風岩も迫力があります。左に見えているのが北側の岩<写真04>です。動画も撮りました。ホオジロとウグイスのさえずりがいいBGMになりました。
片上湾&瀬戸内海諸島展望
岩盤<写真14>からの片上湾と瀬戸内海諸島(日生諸島)の景観です。真ん中の片上大橋を境に、手前に前島、向こう側に日生諸島の曽島や鴻島などが見えました。動画も撮りました。
北東から見た尺八山です。素朴な形をしていますが、上空の筋雲とのコラボで美しく見えました。取り付き点をスルーして1本北側の道に入ってしまったので、頂上を巻いてしまいました(>_<)以前行ったときは、頂上は通過点のような感じで展望が効かなかったように思います。
尺八山の北側の道にはたくさん花が落ちていました。この1本だけまだギリギリ満開でした。樹皮の模様により幹がねじれているように見えるそうですが、いつも花に夢中で確認するのを忘れてしまいます。
熊山神社と熊山遺跡とを結ぶ山道脇には、「熊山天然杉」と呼ばれる2本の杉が並んでいます。樹齢は1000年ほどで、その高さは38m、幹まわりも4.5mと巨大で、赤磐市の天然記念物に指定されています。動画も撮りました。
国の史跡名勝記念物に指定されています。一辺が約12mからなる基底部の上に3段の基壇を積み重ねた石積遺構で、内部の竪穴石室には、かつて等身大の陶製筒型容器や奈良三彩の小壺などがおさめられていました。現在では奈良時代前期に築かれた仏塔であると考えられています。いつももっと近くから撮るのですが、ここからのほうが木々に囲まれていい雰囲気に見えました。
秦氏が掘った井戸
直径1m足らずの小さな井戸ですが、山中ではとてもありがたい存在だったのでしょう。秦氏は熊山の南麓(現備前市香登)に住み、製鉄や土木などの諸技術を持っていた渡来系の一族です。この井戸をはじめ、熊山山塊の数々の石積遺跡は秦氏と関係があるともいわれています。瀬戸内市長船(おさふね)町の刀鍛冶の技術の発達にも貢献したかもしれません。
帝釈山霊山寺は室町時代まであった寺で、熊山遺跡<写真23>はこの寺の仏塔だったのではないかという説もあります。周辺には石垣の跡や鐘楼か観音堂の跡と思われるものなどの遺構があります。
いびつな形の傘は直径5cm程で、かすかにささくれのようなポツポツが見えました。柄にはイボ状の突起があります。テングタケの仲間が傷んで真っ黒になったようにも思えましたが、ツボもツバも見当たりませんでした。とりあえず、触らぬキノコに祟りなしということで、近くで眺めるだけにしました。
道は途中から沢沿いになりました。石がゴロゴロした所もありますが、急な下り道にはロープが設置してあるなど、安全に下れました。この滝は肉眼ではもう少し水量があるように見えたのですが・・・
西法院の建物が見えてきたと思ったら、防獣フェンスに阻まれました。道から少し逸れてしまったのかもしれません。フェンス沿いに東寄りに歩いたら見覚えのある扉がありました。開けて外に出るとすぐにドクダミが出迎えてくれてほっとしました。
8000万年前安山岩
本堂の建て替えの際に見つかった岩石で、石垣に利用する予定だったそうです。造園業者から珍しい物との指摘を受け、地質学者に確認を依頼したところ、約8千万年前の白亜紀の火山活動でできた安山岩の隙間に熱水が入り込み、このような不思議な模様が形成されたと考えられるとのことでした。今月初めに地元紙で紹介されていました。
装備
個人装備 |
長袖シャツ
ズボン
靴下(厚手)
軍手
雨具
スパッツ
日よけ帽子とフード
雨用帽子
登山靴(防水加工)
靴ひも予備
アタックザック
ザックカバー
地形図
コンパス
マップケース
筆記用具
携帯
時計(防水)
タオル
カメラ
飲料水(スポドリ&茶)
水筒(保温)
非常食(栄養補助食品)
スマホ(山使用可能)
eTrex30(GPSナビゲーター)
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感想
今回、備前市大内の福生寺(ふくしょうじ)を出発点としました。初めに訪問した三重塔<写真01>は、室町時代の様式を備えた貴重なもので、国の重要文化財に指定されています。また、福生寺、屏風岩付近を含む熊山南面一帯は岡山県指定の郷土自然保護地域となっています。
福生寺では6月15日から7月1日まで「あじさい祭り」が行われています。登山開始前後にたくさんのアジサイを観賞できるというおいしいおまけつきですが、特に休日は駐車場渋滞が生じます。10時から16時までのアプローチは避けたほうがいいようです。アジサイ観賞は最後にまわしたので、比較的人が少なくゆっくりできました。
今回の目玉は“屏風岩”です。地形図上にはでかでかとその名が記されているのですが、今までその全容がなかなか掴めませんでした。そこで、西の「親水の森」からアプローチし、屏風岩の西急斜面から登り、屏風岩の尾根に出てきたところで、行ける所まで南下しました。最南端には仙人が出てきそうな岩場<写真09>が出てきました。さすがに、この岩場を登るのは難しそうでしたので、観賞するだけに留めました。前回の2015年1月25日は頂上で行き止まりだと思い、引き返したのでこの岩場は見られませんでした。当初は福生寺から時計回りに歩いて時間があれば立ち寄ろうと考えていましたが、アジサイ渋滞のおかげで逆まわりに変更したのが吉と出ました。
道中、岡山市以西ではまだ見たことのないモチツツジが1つだけ咲き残っていたり、熊山では初めてのササユリがぽつんと咲いていたりと、この山域で予想していなかった花を観賞することができました。この時季は暑いので今まで避けていましたが、行った甲斐がありました。
野鳥も多いようで、ホオジロやウグイスがよくさえずり、「親水の森」ではサンコウチョウの鳴き声が確認できました。かわいいキビタキのオスやメジロの姿もあり、バードウォッチングも楽しめそうです。
天気がよかったので小豆島なども望め、展望も楽しめました。午後からバタバタしましたが、充実した一日となりました。
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