汗だくの大岳山ー馬頭刈尾根
東京都
zaoluck
体力度について
- GPS
- 07:09
- 距離
- 16.4km
- 登り
- 1,495m
- 下り
- 1,608m
アクセスを調べる
標高グラフを拡大コースタイム
- 山行
- 6:15
- 休憩
- 0:53
- 合計
- 7:08
| 天候 | 晴れ（猛暑） |
|---|---|
| 過去天気図（気象庁） | 2018年06月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関：
電車 バス
復路：瀬音の湯バス停〜武蔵五日市駅 |
| コース状況／ 危険箇所等 |
道標も充実し、危険と言えるほどの箇所はない。強いて言えば天狗レリーフのピーク（天聖神社）手前の尾根道が崩れかけていたのと、大岳神社前から馬頭刈尾根に向かう辺りに「落石注意」と書かれた急斜面の狭いトラバースが注意点か。 大岳山付近に比べると馬頭刈尾根は若干整備が落ちるものの、通行に支障はない。 |
| その他周辺情報 | 馬頭刈山〜高明神社跡から瀬音の湯まで直接山道伝いに行けます（今更知りました） |
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装備
| 個人装備 |
ヘッドランプ
予備電池
1/25000地形図
ガイド地図
コンパス
筆記具
保険証
飲料
ティッシュ
バンドエイド
タオル
携帯電話
計画書
雨具
防寒着
ストック
水筒
時計
非常食
緊急保温シート
着替え
ツェルト
ファーストエイドキット
医薬品
カメラ
GPS
|
|---|
感想
梅雨の週末の天気予報に晴れマークが出たので「この間に」と山行を計画したら、さっさと梅雨が明けてしまった。暑さは覚悟のうえだったとはいえ、久々の夏の奥多摩。嫌というほど汗を搾り取られ、2.5リットル持参した水が尽きて最後は渇きとの闘いになった。
ホリデー快速から吐き出される人波の1人として、よく晴れた奥多摩駅前へ。既に大変暑い。帽子を工事現場のお兄ちゃん風のタオルに替え、昭和橋を渡り終えれば登山口。漠然とトイレがあるつもりだったが記憶違いだったようだ。
いきなりジグザグの急登にかかり、登計園地で息を整えると例の直線急階段が現れる。喘ぎ登っていると後ろからトレラン者が追い付いて来たが、さすがに走るわけにはいかないようだ。階段の後の急斜面をさらにひと頑張りして愛宕神社。振り返ると、奥多摩駅の向こう側に本仁田山らしいどっしりした山が見えた。
噴き出す汗を拭いながらいったん下り、コンクリート舗装の林道を経て山道に戻る。先行者二人が早くも給水休憩をしていた。杉の植林帯の道はそれほど急ではないが、今日は南寄りの風なので北斜面の林の中は全くの無風で蒸し暑い。たちまち全身浴びたような汗となった。
天狗のピークまではノンストップのつもりだったが、汗を拭う休憩を取らざるを得ない。駅から1時間近くかけてやっとそのピークに達したが、期待したほど風はなくて暑い。タオルで体と服を拭い、頭のタオルも外して絞った。汚い話だがタオルを絞ると汗がジャーと流れ落ちた。ここまでなるのは何年振りだろう。
歩き始めると、早くも消耗を感じた。汗をかくことにもエネルギーを使うから涼しい時のようにはいかない。体力温存を意識しながらペース配分しなければいけないが、「右、鎖場」なんて案内を見るとついそちらへ寄ってしまう。短い鎖場だからなんてことはないのだが、余計なエネルギーを使うのは間違いない。
さらに1時間近く経て1046m三角点に到着。鋸山まであと少しだが、最後の急勾配で再び汗だくになった。ドイツ人？らしい青年2人が軽装でスイスイ抜いて行く。こちらは汗を滴らせて林の中の山頂にたどり着いた。再び汗絞り休憩とする。
完全に記憶から飛んでいたが、鋸山の先には岩場じみたつるべ落とし区間があり、一気に50mほども下った。20代前半らしい若者3人が先行して姿が見えなくなったが、ほどなく座り込んで休憩しているところを追い抜いた。こういうペース配分はあまり良くない。自分も途中でへたり込まないようにと気を引き締める。
とはいえ、ここから大岳山の手前までの尾根はなだらかで気持ち良いコースだ。標高も1000mを超え、時折り涼風が吹き抜けて噴き出す汗もだいぶ少なくなった。体力が回復してきたと感じたところで、大岳山の胸突き八丁に到着。右へ行けば山頂を巻いて馬頭刈尾根へ達するが、それでは何しに来たのか分からない。鋸山で先行した件のガイジン青年2人が例の調子でひょいひょい抜いて行き、こちらはまたも汗だくになってよじ登る。途中、道が二股に分かれ、右を辿ると軽い岩場じみた急傾斜を経て頂上からの緩勾配に達した。登山道に並行した林の中に人声が聞こえ、休憩する人々の姿が覗く。ほどなく空が明るくなってにぎわう大岳山頂に到着した。
頭に雲をかぶった丹沢山塊が見え、その西方、富士山の見える辺りは沸き立つ夏雲で視界が遮られている。西の奥多摩の山並みはよく見えている。ともあれ、小さな岩に腰かけて昼食とした。途中で大豆バーをかじったうえ、水をたくさん採っているせいかさほど空腹を感じないのと、その水の残量を考えるとカップ麺に貴重な水を使うのは危険だと考えて、おにぎり2個とコンビーフで済ませた。
30分ほど大休止して出発。いったん御岳山側へ急斜面を下る。昼時とあって登って来る大勢とすれ違った。大岳神社の鳥居をくぐって山荘の廃墟の前を右折する。すぐ若い男女と老人1人に行きあったが、その先人影はパタリとなくなった。御前山から通じる事実上の山頂巻き道を合わせ、時折り右の南の視界が開ける尾根道をどんどん行くと、ベンチで休んでいた6，7人グループに声を掛けられた。「白髪の男性をどこかで抜いてきませんでしたか？」
大岳神社付近で一人だけ後落したらしいが、記憶の限りでは追い抜いた人はいない。神社を過ぎてすぐ出会った老人は、抜いたのではなくすれ違いだったはずだ。記憶にない旨を伝えると、さすがに心配になった様子で引き返すことに決したようだった。はぐれても登山道さえ外さなければ道標はしっかりしているので、例えば人の多い御岳方面に向かえば何ら危険はないと思うのだが・・・。
富士見台でも富士山は見えず、東屋で休む人に挨拶して先を目指す。気が付くと水が乏しくなってきた。昼食後のコースは下り基調でさほど汗を絞られることはないのだが、既に体が脱水状態なのか、つい水が欲しくなる。口が粘つき、水を含まずにはいられない。短いが岩場じみた区間が現れ、急な階段2つを降りるなどしてクリア。向こうに岩肌が見えて、ようやくつづら岩に着いた。
ここでは以前、登攀訓練をする人を見かけたが、この暑さにそんなバカげたことをしている物好きはいなかった。さあ、あと主だったピークは馬頭刈山を残すのみ。そうは思うのだが、ここからも意外に長い。稜線の岩場が切れ込んだ所で道は南側から北側に回り込み、次いで稜線そのものを辿り出す。遠くそびえる丹沢山塊が覗く。
険しい区間は短かったが、鶴脚山（916mピーク）付近でいよいよ渇きが激しくなってきた。残る水はわずか200�佞曚鼻�「次は馬頭刈山頂まで口を付けない」と心に決め、先を急いだ。時刻は午後2時、標高も下がって厳しい暑さが襲ってくる。
馬頭刈山頂で女性に道を尋ねられた。私と同様、瀬音の湯へ向かいたいのだという。私の持つ10年前の山と高原地図は当てにならない。今山行の計画をヤマプラで作った時、まっすぐ瀬音の湯に向かうコースが示されたので、「指導標に瀬音の湯とあったら従うことにして、迷ったら軍道へ降りるのが無難。私はそのつもりです」とアドバイスした。
さあ、あとは下るのみ。早く人里に下りて自販機で何か飲みたい。山頂で一口、高明神社跡で一口飲むと、水は残りもう100ccほどになった。急な下りとなって足がつらいが、急がなくてはならない。神社跡から20分足らずで指導標が現れた。真っ直ぐは軍道、右は「瀬音の湯」とある。軍道の方が早く人里に出られるので迷ったが、初志貫徹で右へ。25分ほど歩いてようやく建物の屋根が見えた時は、ホッとした。
最後に残った一口の水を飲んで、さて民家のある方へ降りようかと思うと、何と道は吊り橋で車道をまたぎ、前方の尾根（長岳というらしい）に続いている。やぶこぎ道で降りられなくもないが、この吊り橋ルートがヤマプラで示されたもののようだ。意を決して橋を渡り、刈り払われて日差しの強い尾根を登る。やがて木陰になったが、なんだかんだで50mほどの登り返しとなった。地図を見ると、温泉までわずか1�丗�らずなのだが非常に長く感じた。
「この先行き止まり」の道標で右折して山腹を下り、ようやく瀬音の湯駐車場に下り立った。暑い。とにかく暑い。外にある自販機に気づかず、冷房の効いた建物に飛び込んだ。自販機はどこだ……。ああ、水分が欲しい。風呂より先に何でもいいから飲みたい！
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