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Yamareco

記録ID: 1557762
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ハイキング
東北

秋田県大館市:姥ケ嶽

2018年07月02日(月) [日帰り]
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GPS
--:--
距離
6.2km
登り
549m
下り
543m

コースタイム

05:58大館市街地出発
07:01夏焼姥ケ嶽鳥居手前
07:05登山開始
07:55尾根途中で休憩
08:00登山再開
08:03二棟の社通過
09:01「見晴らしのよい岩場」
09:19山頂と思しき台地
09:39下山開始
10:19社通過
10:39迷っていることに気が付く〜猛烈な笹薮漕ぎ
11:10尾根に出る〜沢に下る
11:43沢の途中で休憩
11:53下山再開
11:57不明林道に出る〜森合から県道22号線南下
12:31駐輪場所に戻る
12:33出発
13:00大葛温泉
天候 晴れ
過去天気図(気象庁) 2018年07月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自転車
 大町の通りを南下して扇田の町へ。ガソリンスタンドと信号の有る交差点で左折し、「いとく」の駐車場手前の分岐を右折すると県道22号線に入る(比内や大葛方面へ向かう時はこの道だ)。東館の分岐では左折だが、右へ直進して独鈷を過ぎた辺りで後で合流しても構わない。道なりにひたすら南東へ。「夏焼」の標識が見えたらそこで右折して犀川を渡る。突き当たりに民家が数軒建っているが、左側から回り込む様に裏手に入り、目の前の山腹を探すと鳥居が見える。
コース状況/
危険箇所等
 はっきりした登山口は見当たらないが取り敢えず鳥居は見えているので、適当な所から取り付いて鳥居まで行くと、その先は杉林の急斜面に踏み跡が続いている。但し作業道が入り乱れていて注意が必要。1時間ばかり急な尾根をひたすらひいこら登って行くと、太い枯れ木の向こうに二棟の社が建っている。更に暫く行くと恐らく『大館トレイルガイド』で「展望のよい岩場」と紹介されている所に出るが、近隣の山々が間近に迫るばかりで大して見晴らしは良くない。ようやく山頂と思しき台地に出るが、鬱蒼とした森の中と云う感じで、祠どころか標識も無く、三角点も見付けられない上、眺望は全く望めない。静けさばかりが疲労した神経に沁み入る。

 トラブルは下山時に起きた。下山は最初順調だったのだが、社を通過して20分ばかり経ってから、迷ったことに気が付いた。取り敢えず引き返してみたのだが何処で迷ったのか、それすらが判然とせず、急斜面な上に地盤が緩いので登り難い箇所を巻いている内に、笹薮が次第に濃くなり、本格的に自分の辿って来た道を見失ってしまった。30分ばかり、文字通り身動きが出来なくなる様な地獄の笹薮漕ぎで大分体力と気力を消耗した後、取り敢えず何とか近くの尾根に出て一旦は踏み跡らしきものを見付けたのだが、また薮が濃くなってしまい、まともに進むのも儘ならない。そこでつい薮が薄くなっている沢に引き寄せられる様にして沢下りを始めてしまったのだが、やがて自分の見通しが甘かったことを知る。標高は大分低くなっている筈で沢自体に危険箇所は無いのだが、笹、あの悪魔の植物の魔手は沢の上だろうと何だろうと伸びて来ていて、薮を押さえ付けたり身を屈めたりしなければ通れない箇所が頻出したのだ。
 この時点で気温も湿度も大分高くなって来ており、持って来た水分も飲み干してしまっていたので、到頭疲れて沢の中に座り込んで水浴びと水分補給を行った。クールダウンは出来たが、流石は山の水、今度は冷え過ぎてしまい、数分もすると両腕が微かに痺れて来た。
 気力を振り絞って何とか立ち上がり、歩行を再開して4分程経つと、不明の林道に出た。最早地図を取り出して見るのも億劫だったので取り敢えず下へ下へと下ってみた。分岐で一度迷って引き返してから更に下ると、集落へ出た。暑い中に人気は無く、ほっとしたと云うより、人類文明が滅んだ後に唯一人取り残された様な気分。道路へ出てバス亭の表示を見ると「森合」と有る。となれば県道22号線を南下して夏焼に戻れば良い。にっくき山容を右手に見ながら32度のゆらめく熱気の中を1km以上歩いて駐輪箇所に戻る。下りにはここまで172分掛かった。
その他周辺情報  この日はその後の予定を全て変更し、更に南下して大葛温泉へ向かった。入浴料何と100円(9月からは150円に値上がりするらしいが)。水道は水が出るだけで、後は流し素麺の如くに源泉掛け流しの湯が洗い場の前を流れている。これでコストが浮いているのだろう。首の辺りが笹にやられてヒリヒリしていたが、森と川を見乍ら浸かる湯は気分が良い。

 入浴後は大葛金山の資料室を覗いて行く。比内ベニヤマ荘は現在閉鎖中だが、ここはまだ営業しているらしい。

 大葛まで足を伸ばしたついでに牛ヶ岱の登山口も一応確認してみるが、鳥居の向こうは薮がびっしり。ひょっとして比内ベニヤマ荘が閉鎖された後、一度も刈り払いを行っていないのではなかろうか。とてもまともに登れる状態ではなさそうなので、今は薮漕ぎが大好きなマゾヒスト向けの山と見做すべきだろう。今後私がこの山に挑戦する時が来るのかどうかは神のみぞ知る。

感想

 とにかく装備と下調べと心構えが不足していた。いざ何か起きてから慌てても遅いのだ。鳳凰山や田代岳や竜ケ森の様に整備が行き届いた山なら軽装備でも不安は無い。が、観光地化されていない里山には万全の態勢を以て臨むべきなのだ。

 コンパスと地図など、薮の中に入ってしまえば殆ど何の役にも立たない。今回は特に必要無いと思って登山時にマーキングテープは使用しなかったが、甘かった。「まぁこれ位なら大丈夫かな」と安易に思い込まず、少しでも不安が有るならどんどん目印を付けるべきなのだ。特に作業道等、踏み跡が入り乱れる所は危険だ。下山時には一寸した間違いが拡大再生産され、致命的にもなりかねない。

 またしても薮の中で熊鈴を破損してしまった。熊鈴にも予備を携行すべきだろう。

 暑い中水分が切れるのは致命的だ。今回は幸い綺麗な沢が見付かったが、出来れば沢の水を生で飲むのは避けたい。携帯用浄水器の購入を決意。

 等高図は出来るだけ広範囲のものを用意しておくべし。高度計もやはり有った方が良い。

 薮対策に何か切るものを。帰宅後に鉈等の購入を検討したが、結局剪定鋏が良さそうだと云うことで1本携行することにした。

 取り敢えず笹はもう当分目にしたくない。世間様ではこの後「笹の葉サ〜ラサラ♪」の季節に入ったのだが、この後暫くは「あの様な悪魔の使徒はこの世から抹消すべきである」と云う気分だった。出来れば養殖したパンダを日本中に解き放って食べ尽くして貰いたい位だ。

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