詰めのリベンジ達成!ミチギノ沢下降〜御神楽沢遡行〜会津駒ケ岳
- GPS
- 56:00
- 距離
- 21.0km
- 登り
- 2,229m
- 下り
- 1,898m
コースタイム
- 山行
- 5:10
- 休憩
- 1:00
- 合計
- 6:10
- 山行
- 7:22
- 休憩
- 1:28
- 合計
- 8:50
- 山行
- 5:05
- 休憩
- 1:08
- 合計
- 6:13
天候 | 全日程、概ね曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2018年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
自転車
駐車は三ツ岩岳登山口付近 |
コース状況/ 危険箇所等 |
・登山道は問題なし ・自分の記憶では3日目の行動はヌメヌメだったが、他者の記録ではミチギノ沢もヌルヌルとあったためフェルト1足勝負 ・ミチギノ沢は以前の記録通り。1202二俣天場は広いがもう少し開けていればよかったか?ザトウムシいっぱいだった。 ・いい天場は御神楽沢1050m左岸、大岩を越えた後の砂地。 ・2段10mは下段の釜を泳いでも下段が登れなさそう。結果、以前と同じところから空身で上がる。 ・ムジナクボ手前の10m滝はゴルジュをへそまで浸かって進み、滝の右壁を登る。階段状で容易。 ・ムジナクボ手前右岸の一等地と呼ばれる天場は、ほとんど流れていない沢のようなものが脇にあり盛夏はかやブヨが多そう。湿っぽい。 ・御神楽上流部はヌルが多い。詰めも地形図の二俣2連発をしっかり読み取って詰めれば、身の丈以上の笹薮は10分程度で終わり、登山道下の草原に出る。 |
その他周辺情報 | 新しい窓開けの湯が近かったが、どうしても燧の湯に入りたかったので再び車で戻った。 |
写真
装備
MYアイテム |
kakichoco
重量:-kg
|
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感想
今年の夏は中盤から雨が多く、沢登りに行きたいと思っても自分の休みが天気が合わなかった。また、所属していた会が解散してから長期の距離長めの沢に入ることが自分の実力的にできなくなり、フラストレーションを抱えていた。雰囲気・距離・充実度・遡行技量等もろもろの条件が合致するところ…そういえば、ラストの藪漕ぎでまるで違うところに出てしまい、リベンジしなくてはならない沢があった。それが御神楽沢だった。アブももういないだろうし、晴れれば泳いだりなんかもできたりするだろうし…前回は保太沢から登ったので、今回は黒桧沢から三岩岳避難小屋に抜けてミチギノ沢を下降しようかと考えていたものの、上河内SAで当然の寝坊。コースタイムは把握していないものの、これは登山道を利用するしかない。小豆温泉まで来てみれば黒桧沢コースが閉鎖、国体コースからの登山となる。
9/11 自転車を駒ケ岳登山口駐車スペースにデポ。国体コース付近の広めの路側帯にとんぼ返りし、そそくさと登山開始。初めて通る登山道は結構急、アンテナを過ぎてからのブナ林は雰囲気良し。少し樹林がまばらになってきた下り斜面から、当初登る予定だった黒桧沢の中流部から三岩岳までが見渡せた。小屋に向かう右俣から先の通過不能ゴルジュにかかる3段滝が見えた。だんだん雲が低くなってきて、避難小屋に着く頃には結構気温も下がってきた。最悪、この小屋に泊まって翌日からの行程を後ろ倒ししてゆけばなんとかなりそうだと思っていたが、思いのほか早く着いたので沢装備に変えて計画通り進む。
例の湿原まではなかなか眺めの良い登山道、この稜線もいづれ繋げてみたいところだ。湿原から適当なヤブを入ってゆくと割とすぐに沢形が出てくる。上流部の下りを考えるとフェルトなんだろうな。特に悪い所もなくどんどん下る。以前来たときに幕営した河原を過ぎ1202二俣到着。その時にここで張ればよかったと思ったところはこの右岸幕営地だったのか?最高の場所っぽく見えたはずなんだけど木々に囲まれた場所だった。とりあえずザックを置いて偵察するがここだというところがない。焚火の跡は10m程離れた河原、先人の努力による薪があったので、もうあそこで張るしかない。ザトウムシが多かったものの焚火も無事着火、温かい夜を過ごすことができた。夜は星も結構見えて明日の天気が楽しみだ。
9/12 朝はなかなかいい天気、下り始めてすぐにゴルジュとなる。一つ目のゴルジュは右岸を巻いてすぐ本流に降りる。次のゴルジュはそのまま下った。ラストのものは前回も右岸を巻いたが行けるならと水線突破を図った。当然敗退、右岸を巻きにかかり『イワナ会』の切り付けを発見、例のトラロープのある小さな流れを下り本流に戻る。どんなものかゴルジュ入り口を覗きに行くと5m程の滝二つがあり、釜に飛び込めば通過できる感じだ。地形図ではかなり傾斜が緩いのにこんなゴルジュが出てくるとは少し驚きだ。越えてしまえばあとは広くなった河原を歩けば御神楽沢に出て少し長めの休憩。
広い本流は空が開けておりとても気分いい。ただ、本流は水が冷たかった。始めの滝状のところは右岸の踏み跡で巻いてすぐ本流に戻る。ここからは沢幅いっぱいの流れを何度か渡渉しながら遡行する。釜の大きい滝がどんどん出てくるが、どれも越えられて楽しい。残念なのは寒くて釜に飛び込めないことくらいか?ゴーグルも忘れ、イワナの状況も確認できなかった。1050も大岩帯上部に砂地の最高天場があった。
1120m二俣辺りから連瀑になり、釜がイワナプールになっているところがあった。2条3m左岸水線、4m、8mと左の乾いたところから越える。沢が屈曲してゴルジュ状になったところを越えると岩畳となる。流水溝に詰まった複数の岩は取れていた。あの岩が動くとは…自然の力は凄い。前回に来た時の方が広く感じたがいい所だった。この先から2段10mまでが自分の一番好きなところだろうか。この沢は大きな段差のような感じで滝高度を上げている。歩くのが楽しくてつい早足になってしまっていたのか、あっという間に2段10mに到着。今回は1段目の釜を泳いで左壁に取り付き、そのまま2段目の左壁を登って越えようかと考えていたが、全く問題外だった。通常通り左岸から登り、二段目の滝身近くの岩ではなく、その手前の草付きに上がる岩の段差を空身で上がって越えた。でもワンムーブが怖く、おまけに残置のシュリンゲは上向きに置かれていた。登った方はしっかり戻しましょう。そのまま草付きをトラバースして滝頭へ出た。越えたあとつい『よし!』と叫んでしまった。
この先も岩畳風がオンパレードし、1300mを越えた辺りから河原状になる。以前この辺りで泊まったと思ったがいい感じのところは存在せず、タープなど張れる所は見当たらなかった。平らでも河原が近すぎた。どんどん傾斜が上がり大岩帯になり、RFが少し面倒になる。すると突然18mナメが出現、左から登る。最上部はフリクションで越えるノッペリした岩盤を越える。雨降ったら嫌だなぁ。その先は再び大岩帯になる。しばらくこんな雰囲気が続き、ゴルジュ風になると5mは右岸をへつって越え、その上部は両岸登れる。越した先のゴルジュ奥に10m直瀑が見える。へそまで浸かって廊下状を進み、滝の下部に出る。勘違いして廊下入口から見えた正面の泥ルンゼを途中まで登ったものの、何か違うと思い一旦下降する。よく考えれば前回は10mの向かいにある小沢を登って巻いたのだろうが、滝の右壁に階段状の岩壁があり、登ってみれば全く容易に滝頭に出ることができた。
先の右岸に極上と言われた天場発見!ビニールシートのデポもある。しかし…なんだか湿っぽく、この敷地内にほとんど流れのない小沢みたいなものが…雨降ったらどんな感じなの?夏場は虫が多そうで今ひとつな感じ。流木が少なく焚火をあきらめた記録も多いが、今晩も焚火ができた。夜は雨が降った。
/13 5分もかからずムジナクボ、この先はゴーロ状。左岸に中門岳への沢を分けると稜線が近く迫ってくる。ここまで緩やかで、さらにこの周辺の山からして緩やかなのに『そんなに急に上がる?』って感じ。そうすると上部連瀑帯が始まる。難しくなくドンドン登れ、トイ状5m2条滝の先に電光型3段滝が見える。それぞれ高さは感じないが、上段は幅40センチ程度のヌルヌルリッジ状に両足をそろえなければならない。
すぐ先に大きな釜を持つ5mで、この滝は2段になっている。直接取り付けず1段目右岸から巻きにかかる。1段目上におりて2段目は左壁を登りクリア。しばらくゴルジュっぽいが1750m二俣から空が開けてきて源頭の雰囲気。河原状になり沢幅が狭まってゆく。1840m二俣は右岸側に大きな倒木あり。左へ進む。この先1870mが前回のリベンジ、以前はここが間違ったところだったんだろう。1870m枝沢は滝状に出合う左(登って行くとこれが正面に見える)を選択せず、右を進む。右を見るとそのすぐ先で二俣状が見えている。これがいわゆる左側を選択しなくてはならない二俣だ。ややボサもかぶってくるが水も流れており、笹薮になりそうな雰囲気はない。
1960mは右へ。木苺が完熟しており、所々で食べながらすすむ。水は2000m位まで涸れることなかった。水がなくなっても流水溝は続き、とうとう身の丈を越える笹薮に突入する。何かが通った跡を進むが、かき分けたあともなくなりただ上方へ向かってひたすら笹をこぐこと10分程度で、草原斜面に飛び出す。すぐそこが木道と分かっているのだが、フェルト底はツルッツルで草付きバイルを突きながら斜面を登り、木道に到着した。リベンジ達成!
中門岳に行くか迷うが、早く風呂に入りたいと思ったので駒ケ岳を目指す。記念撮影してそそくさと小屋に向かい、小屋のベンチで装備替えする。だんだん天気が良くなってきていたのでのんびり過ごした。平日なのに結構人がいることに驚いた。下山し自転車に到着、小豆温泉付近まではそれほど漕ぐ部分もなく、気分の良い国道サイクリングで30分弱だった。温泉は新築されていた窓開温泉ではなく、どうしても燧の湯の露天に入りたかったので再び檜枝岐に戻った。今年度会心の山行だったでしょうか。
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