岡山県鏡野町 ふぐるみ原生林〜富栄山〜乗幸山 紅葉&黄葉三昧



- GPS
- 05:22
- 距離
- 11.6km
- 登り
- 873m
- 下り
- 865m
コースタイム
- 山行
- 4:50
- 休憩
- 0:29
- 合計
- 5:19
歩行距離11.5km、歩行時間5時間、歩行数22,000歩、消費カロリー2,180Kcal
天候 | 晴れ |
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過去天気図(気象庁) | 2018年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
よく整備され、危険箇所はありません。ただし、全体的に根曲がり竹(チシマザサ)などのササが茂った間の道なので、あまり展望は効かず、登山道から外れると、とたんに脱出困難なヤブコギを強いられるようです。おかげで、道に迷いようがありません( *´艸`)特に富栄山(ふえいざん)<写真15〜21>から乗幸山(のりさちやま)<写真27>までの縦走路は、両サイドが背丈を超える根曲がり竹の壁なので、左右の展望がほとんどありませんが、たまに見える景色は最高です。 常時ぬかるみがあるようで、一部、「注意」の立て札のみで少し歩きにくいところや、ボコボコと掘り返されたような所があります。あまり水量はありませんが沢もあるので、大雨後などは避けた方がいいでしょう。 富栄山(ふえいざん)<写真15〜21>から乗幸山(のりさちやま)<写真27>までの縦走路には、切られた根曲がり竹(チシマザサ)が転がっていますが、踏んで滑るほどではありません。 なお、不溜山(たまらずがせん)への縦走路の分岐は見落としてしまいましたが、7月の豪雨後に歩かれた記録が複数あるので大丈夫でしょう。 紅葉は標高950〜1100m辺りが見頃でしょうか。ブナ科は茶色も目立ちましたが、カエデの仲間は色づき途中の黄色が多く、もう少しで見頃だと思います。標高1200mを超えると、カエデの仲間やカラマツ以外はほぼ落葉していました。 その他、紅葉スポットなどコース状況の詳細は、周辺情報下欄の添付ファイルで確認できます。 |
その他周辺情報 | のとろ原キャンプ場の敷地内に「のとろ温泉 天空の湯」があります。富栄山の登山口にも近いです。地下1500mから湧き出た温泉をソーラーシステムを利用して適温にしています。 同施設内のお食事処「のとろ館」で名物ひらめ(あまごの現地方言)を食べることもできます。ひらめ各種定食は1000円です。なお、ラストオーダーは14時半です。 |
ファイル |
(更新時刻:2018/11/07 20:21)
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写真
この少し手前でコミネカエデとブナ科の紅葉を動画に撮りました。ぬかるみの上に切り株などが飛び石状に設置してある所を過ぎてすぐ、倒木に直径3〜5cm程のツリガネタケがたくさん生えていました。これは小型タイプで、西洋では火口(ほくち)として使われたといわれています。
紅葉を見ながら歩いていると、ブナの間から西南西にきれいな山容の山が見えました。標高1074.1mの霰ヶ山(あられがせん)は、林道から登山道が整備されています。2015年9月27日には、若いニホンジカのオスに会いました。
倒木をまたいで通れるようにしてある所です。足元注意の立て札なのでしょうが、「毒キノコ注意」のようでおもしろかったです。カサの直径5cm程のキノコは傷んでぬるぬるしているようでした。
倒木をまたいで反対側にまわると、今度はカサの直径20cm程のキノコが3つくらい生えていました。サルノコシカケの仲間で広葉樹に生えます。まだやわらかい幼菌のうちは食べられるそうですが、こうなってしまうと無理でしょう。汁のようなものが出ていますし・・・
ブナらしき倒木があり、やはり「注意」と書かれた立て札がありました。もちろん、足元注意の意味でしょうが、「毒キノコ注意」に思えてなりませんでした。カサの直径17cmで、付け根にリング状の部分がないので、毒キノコのツキヨタケではなく食べられるムキタケのような気がします。しかし、傷んでいるようなのでこれも無理でしょう。
ホコリタケの仲間<写真13>と同じ倒木に生えていました。カサの直径はまだ4cmしかありませんが、こちらは大型タイプです。小型タイプ<写真05>とは違い、サルノコシカケの仲間であることがわかりやすい形です。
富栄山頂上展望台に上がると、北西方面に木の枝の間から鳥取県の名峰大山(だいせん)<写真26,37>が見えました。今月1日には初冠雪が観測されました。ここから360度パノラマ動画も撮りました。
大空山
南方面には、大空山が見えました。富栄山(ふえいざん)との分岐を南下すると20分程で行けますが、今回はスルーしました。麓の白賀(しらか)渓谷は前日に「白賀渓流紅葉まつり」で賑わったそうです。
カラマツ黄葉
乗幸山(のりさちやま)<写真27>の南東斜面<写真18>をズームして見ました。よく見ると、蛇行する黄色いラインはカラマツ林でした。知らなかったのでテンションが上がりました。
展望台<写真15>の側の「富栄山山頂」の立て札の根元にありました。広島県尾道市を拠点として活動する園山春二氏の作品で、岡山県内の山頂にも最近置かれているところが増えているそうです。
ハウチワカエデやオオイタヤメイゲツに似ていますが、葉柄が葉の長さと同じくらい長く、枝に毛があります。葉が小さく、直径3〜5cmにおさまる大きさでした。こちらは色づきが進んでおり、真っ赤になるまでもう少しです。
ブナの森は、茶色い葉が多く落葉間近のようだったので、スルーしました。根曲がり竹(チシマザサ)で両サイドが見えない縦走路ですが、たまに視界が開けます。中央に1136m峰、右奥に目指す乗幸山(のりさちやま)<写真27>が見えました。
「乗幸山」越しに富栄山
標高1173.1m頂上三角点(点名:乗幸山)越しに南西方面に富栄山(ふえいざん)<写真15〜21>が見えました。歩いてきた縦走路を振り返ると、大山(だいせん)<写真16、26、37>も見えます。これ以外は木々で見えませんでしたが、十分満足できました。
富栄山
引き返していると、富栄山(ふえいざん)<写真15〜21>が見えてきました。背丈を超える根曲がり竹(チシマザサ)の間にきれいな縦走路が続いているのがわかります。往路では見えませんでしたが、黄葉したカラマツが点在しています。
黄葉ロード
このように標高1200m辺りから上はカエデの仲間以外はほとんど坊主になっています。コハウチワカエデ<写真23>などが並んで生えているのが目立ちました。真っ赤になるのももうすぐでしょう。
&ブナ科紅葉
復路はさっさと歩くだけだと思っていたら、なぜ見落としたのかと首をかしげたくなるきれいな紅葉がありました。日の当たる角度が違ってくるためかもしれません。動画を撮っていると、ジュ、ジュ、ニィーニィーと野鳥の鳴き声が聞こえてきました。声の主は・・・<写真33>へ
警戒心があまりなく好奇心旺盛なので、こちらをのぞき込みにやってくることも多い小鳥です。この個体はうろちょろしながら大木の梢でこちらを見ているようでした。じっとしてくれないので、なんとか撮れたのはこの1枚だけでした。
往路ではもっとはっきり見えていたのですが、もう少し色づいた葉越しに撮れないかとスルーしたら、すぐに木々の陰で見えなくなってしまいました。復路では気を付けながら見ていましたが、大山(だいせん)<写真16、26>が望めるのはここだけでした。
頭部に天狗の鼻のように突き出た部分があるのが名前の由来です。これはパルピという器官で、匂いを感じ取っていると考えられています。この日4頭目(チョウは1頭、2頭と数えます)でやっと撮れました。地面をごそごそ這っているところを動画にも撮りました。
装備
個人装備 |
長袖シャツ
ズボン
靴下(厚手)
軍手
雨具
日よけ帽子とフード
雨用帽子
登山靴(防水加工)
靴ひも予備
サブザック
ザックカバー
地形図
コンパス
マップケース
筆記用具
携帯
時計(防水)
タオル
カメラ
飲料水(スポドリ&茶)
水筒(保温)
非常食(栄養補助食品)
スマホ(山使用可能)
eTrex30(GPSナビゲーター)
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感想
今回は“富栄山(ふえいざん)”&“乗幸山(のりさちやま)”を訪問しました。岡山県鏡野町の旧富村(とみそん)にそびえる山です。 “富(村)”が“栄える”という願いを込めて、無名の山を切り拓いてきた経緯があります。
尾根に上がった縦走路出会いから富栄山経由で乗幸山(のりさちやま)まで道の両サイドに、高さが3m近い根曲がり竹(チシマザサ)の群生が途切れることなく続くようすを見ると、この山を切り拓くのに、どれだけ苦労したかがよくわかります。
2006年より登山道が整備されたおかげで、今や初心者でも気軽に登ることができるようになりました。急な斜面も道が九十九折りになっていて、歩きやすいです。
ちなみに、富栄山は「岡山の山百選」にも選ばれています。
富栄山直下の標高900m前後、面積約29haの中に樹齢約600年のブナをはじめ、トチ、ミズナラなどの広葉樹が林立しています。ここが隠れ紅葉スポットとなっていました。
また、紅葉の合間から霰ヶ山(あられがせん)や大山(だいせん)など、紅葉越しに名峰を望むこともできました。
さらに、キノコの群生もたくさん見られました。足元注意のつもりで「注意」と書かれた札の後方に群生していることも何回かあり、「毒キノコなので食べてはいけません。」というメッセージのようでおもしろかったです。
この日は同じ鏡野町でも奥津渓や白賀渓谷、そして泉山(いずみがせん)は多くの人で賑わっていましたが、富栄山や乗幸山はひっそりと静まり返っていました。そのため、沢音や野鳥の声をBGMにたくさんの森の香気(フィトンチッド)を浴びて、森林セラピーならぬ紅葉セラピーに浸ることができました。カラマツは予想外で得した気分になりました。ブナ科はそろそろ終わりですが、カエデの仲間のほうはまだ楽しめそうです。
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