浅間山


- GPS
- --:--
- 距離
- 13.3km
- 登り
- 1,275m
- 下り
- 1,267m
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2012年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
遠征二日目は浅間山に向かいます。
多少迷いながらも無事に車坂峠登山口に到着。
駐車場にはすでに30台近くの車が停まっており混雑を予想させます。
久々に文句無く天気良さそうだからなぁ。
まばゆい朝日に眼を細めながら登山道へ分け入ります。
道の脇の草木は朝露にしっとりと濡れていますが火山灰土の道床は水はけが良く乾いていました。
登り始めてすぐ、道の脇に白い小さなものがいっぱいあることに気付きます。
一瞬何かの花かと思ったのですが、それはシラタマノキの実でした。
あたり一面にシラタマノ実が実っていると言っても過言ではなくなんだかあの独特の香り(サロンパス的な…)が漂ってきそうです。
こんな大量に群生しているシラタマノキは初めてです。
15分くらい登ったときでしょうか、誰かの
「富士山だ!」
という声に首を巡らせると富士山の頭が見えました。
あんまり登りたいとは思わないのですが、なぜか見えるとテンションがあがります。
今まで見た中で一番大きく見えた富士山かな?
また、北アルプスの端から端まで、ぐるっと見渡す事ができます。
初めて北アルプスを外から俯瞰する事ができました。
登りに行くのもいいですが、外から眺めるのもいいですな!
車坂峠からの登山道は表コースと中コースがあります。
表コースの方が眺望が良いということだったのでこちらを登ってきたのですが事実、朝一番からすばらしい景色を見ることができて大満足です。
…が、しかし、その眺望地帯を過ぎると道は下りに転じます。
なんとなく登山口から今まで登った高度差を全て吐き出したような気が…。
…で、また登ります。
結構厳しいアップダウン。
帰り道が思いやられます…。
ちょうど1時間でシェルターまでやってきました。
このシェルターは避難小屋などとは設置目的からして違い活発な火山活動から登山者を守る為に設置されたものです。
改めて浅間山が活発な活火山だと言うことを意識させられます。
第一外輪山に登りきると目前に浅間山の本体がどどーんと現れます。
基本的に樹林帯だったここまでの景色とは一変。
荒々しい火山の姿があらわになりました。
トーミの頭と呼ばれる岩場からは浅間山本体はもちろん第一外輪山の全景や、第二外輪山との間にある平地など実に広々とした景色を眺めることができます。
なんて気持ちがいいんだろうか。
やっぱり山は晴天に限りますね。
トーミの頭からは外輪山の稜線沿いに黒斑山へ向います。
浅間山山頂へ登るだけなら、ここから下に降りてまっすぐ山頂を目指すのが近いですが それだけでは少々もったいないので寄り道をします。
トーミの頭から黒斑山までは15分くらい。
浅間山山頂のみを目指す人も、このあたりまでは来る事が多いようで山名標識の前には記念写真を撮る人が大勢群がっていました。
火山活動が活発化しレベル2になると、この黒斑山までしか登る事ができなくなるそうで、登る時期によってはここが浅間山山頂扱いとなる場合も…。
今日はレベル1なのでまだ先に進むことができます。
黒斑山を過ぎると登山者の姿はぐっと減ってしまいます。
しかし、外輪山上の道は、岩あり樹林帯あり、草付きのトラバースありと変化に富んでいて飽きません。
景色も刻々と変わっていき、ついつい立ち止まっては写真を撮ってしまいます。
一見単調な形に見える浅間山本体も、我々が歩くのに併せて姿を変えて行きます。
晴れた日にここを歩かないのはもったいない!
せっかく浅間山に来たのなら是非ここを歩く事をお勧めします。
仙人岳山頂までくるといよいよ浅間山が大きく迫ってきます。
仙人岳から先、外輪山は次第に痩せて行きます。
ちょっとした岩場のような場所もありますが晴れている時は問題になるような場所ではありません。
むしろ、変化がついて楽しいくらいです。
第一外輪山は鋸岳というピークで終わりとなりますが登山道はその鋸岳手前からJバンドと呼ばれる岩場を下ります。
下る場所には道標が整備され、岩にペンキで印もつけられていますので道を見失う事はないように思うのですが、悪天時はそうでもないようで道迷いの多発場所ということで注意が促されています。
Jバンドの下降は見た目、結構急な岩場の下りなので、一瞬腰が引けましたが実際に歩いてみると足場が広いのでそれほど怖い場所ではありませんでした。
浮き石が多いので、その辺は要注意ですかね。
下から見上げたJバンドはなかなか迫力があります。
Jバンドを下った先は、浅間山本体と第一外輪山に挟まれた平地となっており溶岩の中に草や低木が散在する独特の景観が広がっています。
また、先程まで歩いていた外輪山の火口壁を下から見上げる形になります。
賽の河原と呼ばれる場所で、最短ルートのコースと合流します。
ここから浅間山山頂までは一本道となり、再び登山者の数が多くなります。
登山道は山腹を斜めに横切りながら高度を上げていきます。
空に向って高度を上げていくような爽快感はありますが、これがまた実に単調なんですわ…。
とある登山地図のコースタイムでは70分ということになっているこの登り
最後は自分自身との戦いになってきます。
なかなか終らない単調な登りに、ついつい下ばかり見て歩きがちになりますがふと眼を上げると景色の「色」が変わっていました。
下の方はまだまだ緑が優勢ですが、いつの間にか赤い色が増えていました。
まばらにしか生えていない植物ですが、どうやら紅葉が始まっているようです。
第二外輪山の突端から直登すれば浅間山の最高地点に至るわけですが残念ながらここから先は立ち入り禁止となっています。
とはいえ「自己責任」の元、火口付近まで登っている人はけっこういるようです。
我々は登山技術も未熟ですし、何かあっても絶対に他人に迷惑をかけないという強い自信も覚悟も無いので大人しくロープの内側にとどまりました。
シェルターの横を通り抜け、第二外輪山を登っていきます。
ここまでくると目指す前掛山はもう少し。
さすがに疲れが出てきましたが頑張って登ります。
登っている途中、前からきた親切なおじさんが
「雲海をバックに二人で写真を撮ってあげるよ?」
というので、お言葉に甘えて撮っていただきました。
どこの誰かは存じませんが、ありがとうございました♪
すれ違う人から
「もうちょっとだよ」「がんばがんば」
などと声援をもらいながら、最後の一登り。
「実質最高地点」ではありますが、浅間山山頂に到着です。
登山口を出発してから5時間近くが経過していました。
ううむ、結構ガッツリ登山だったなぁ。
前掛山から浅間山(釜山)を眺めます。
いつかあの最高地点に立てる日は来るのだろうか。
それと、あの林道みたいなのはなんだろか?
観測用のブル道でもあるのだろうか?
気温が上がり雲が湧いてきてしまったので、下界の眺望は今ひとつ。
富士山も北アルプスも雲の中。
かろうじて八ヶ岳(…と思われる山)が、雲間から顔を覗かせています。
それでも久しぶりの青空山頂に気分爽快♪
ツートンも浅間山はいい山だと喜んでくれたので良かった良かった。
山頂からの雄大な眺めを十分に楽しみ、下山の途に着きます。
下りは雲海に向って降りていくような爽快な気分が味わえました。
シェルター脇で雲上のランチを楽しみ、あとは無事に登山口まで戻るだけです。
登りで散々苦労したザレ場の登りも、下りでは楽々超特急で下ります。
(風が出て来て砂が舞い上がり、眼に入るわ口に入るわで大変でしたが…)
Jバンドへの分岐を過ぎ、湯の平分岐まで降りてきました。
ここは直進すると浅間神社・火山館を経て浅間山荘温泉へ下ります。
我々はマイカー登山なので車坂峠に戻らなくてはならないため右折します。
さて、今我々は下山の途中なわけですが、ここからは登りになります。
午前中に通過したトーミの頭まで、この火口壁の急傾斜を一気に登ることになります。
遠目に見た分にはどこに道がついているのかよくわかりませんが、まさかあの岩を直登ということはないでしょう…たぶん…。
草滑りという名の通りの場所。
登山道には草は生えていませんが、そうとうな急傾斜です。
あえぎあえぎゆっくりと登っていきますが…きついっ!
7時間近く歩いている身にはこの登りは堪えます…。
40分かけてようやく登り詰めました。
下を見るとまだまだ登ってくる登山者がたくさん見えます。
「まだ上には着かないのかっ?」
という悲痛な叫び声も聞こえてきました(笑
トーミの頭から少し下ったところに、表コースと中コースの分岐があります。
そこの道標によると中コースの方が所要時間が10分ほど短いようです。
さっきの登りで体力を削られた我々は迷わず中コースへ。
中コースは心配していた登り返しもなく、歩きやすく整備された道でした。
そして車坂峠口に無事下山!
いや〜、なんだかんだで8時間の山行となりました。
しかも結構アップダウンのあるコースだったので累積標高差はどれくらいになったのか。
登山口と山頂の単純な標高差は600mくらいですが、その倍は上り下りしていそうな気がします。
浅間山というと山頂付近の火山っぽい部分がクローズアップされることが多いですが
なんのなんの、周辺部も含めて実に変化に富んだ素晴らしい山でした。
もちろん、天気が良かった事もありますが久しぶりに会心の登山となった気がします。
遠征してきて良かった♪
今度は浅間山荘側からも登ってみたいですね。
その際は第一外輪山は逆回りで。
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