城と観音巡り・高取山とキトラ古墳壁画の公開

2019年02月17日(日) [日帰り]

• GPS: 07:30
• 距離: 24.9km
• 登り: 745m
• 下り: 772m

コースタイム

日帰り

• 山行: 4:51
• 休憩: 2:40
• 合計: 7:31

距離 24.9km 登り 745m 下り 787m

9:38 近鉄壺阪山駅
10:33 宗泉寺分岐
10:56 11:09 猿石分岐
11:12 11:22 国見櫓跡
11:34 12:04 高取山
12:11 12:12 高取城址入口
12:30 12:32 五百羅漢
12:34 壺坂口登山道入口
12:50 13:51 壺阪寺
14:05 ハイキング道入口
14:53 15:33 キトラ古墳
15:56 15:59 高松塚古墳
17:09 近鉄橿原神宮前駅

赤線繋ぎのため橿原神宮前駅まで歩きましたが、帰路の最寄り駅は飛鳥駅です。

天候

曇り、ときどき晴れ、一瞬小雨

アクセス

利用交通機関：

電車

近鉄壺阪山駅から高取山、壺阪寺を歩き、特別公開していたキトラ古墳の壁画を見学後、近鉄橿原神宮前駅まで歩き、特急列車で大阪まで戻りました。

コース状況／危険箇所等

危険箇所はありませんが、里から作業道等が伸びているので、道迷いに注意しましょう。

その他周辺情報

10回目となる壁画の公開は、既に終了しています。事前予約が基本のようなので、次回以降、気になる方は調べてから出かけましょう。

写真

2/17 9:40

近鉄阿倍野橋駅から壺阪山駅にやって来ました

2/17 9:39

今日の目的地は高取山、同じ電車から降りた人たちが大勢、明日香村の方に向かっていきますが、その理由は後で分かります

2/17 9:44

高取の町並み、古い城下町だけのことはあります

2/17 9:49

来月には雛祭りのイベントが始まります

2/17 9:49

山全体がお城だったのも、この後で実感できます

2/17 9:50

雛祭りに向けてハリボテの雛人形がたくさん用意されていました

2/17 9:55

土佐街道にキセキレイ

2/17 9:57

川越にもある札の辻、高取城へは直進です

2/17 9:58

お城の数少ない遺物、辻のそばの児童公園にある松ノ門の柱と桁

2/17 9:59

武家屋敷の田塩家

2/17 10:00

旗本から大名に取り立てられた旧藩主、植村家の長屋門

2/17 10:08

里には紅梅や蝋梅が満開でした

2/17 10:10

のどかな田園風景が広がります

2/17 10:17

メジロさんが大勢でやって来て、大勢で去って行きました

2/17 10:27

親水公園のトイレに立ち寄り、細い舗装路をひたすら進みます

2/17 10:37

旧藩主植村家の菩提寺、宗泉寺から先は山道に入り、すぐにつづら折りの七曲り

2/17 10:53

建築資材を麓から持ち上げた人足に、特別手当が出たという一升坂

2/17 10:59

途中の岩屋不動には、不動・文殊・役の子角の石像あり

2/17 11:08

そして有名な猿石、飛鳥時代の石造物を石垣に転用しようとして持ってきたらしいけど、怖くなってやめたのかな

2/17 11:09

さっそく石垣、二の門跡です

2/17 11:09

隣には水の張られた堀が残っていて、これが高取川の源流地になっているのだとか

2/17 11:17

国見櫓に立ち寄り、大和盆地を一望します

2/17 11:18

まずは右手奥に橿原の市街地

2/17 11:18

左手には畝傍山

2/17 11:18

さらに左手には飛鳥の里、左奥に二上山がうっすらと見えます

2/17 11:18

晴れていれば六甲や比叡山まで見えるんだそうです

2/17 11:21

真っ赤なスギ花粉の右上に耳成山と天香久山が見え、三山が出揃いました

2/17 11:23

国見櫓から登山道となっている大手道に戻り、矢場門跡

2/17 11:26

こちらは松の門跡、その後、宇陀門跡、千早門跡と幾重にも独自の名前が付いた門跡が続きます

2/17 11:31

ようやく大手門に到着です

2/17 11:30

明治20年まで天守が残っていたのは驚きです

2/17 11:33

二の丸方向からの太鼓御櫓台と新御櫓台

2/17 11:34

立派な石垣ですが、なかには古墳からの転用石など貴重な文化財が混ぜ込まれているのだとか

2/17 11:38

幾重にも重なる石垣、もはや近代城郭です

2/17 11:40

本丸跡の眺望のいい場所で昼食とします

2/17 11:39

こちらからは吉野の方角がよく見渡せます

2/17 11:39

ウネウネと続く山並みに降り注ぐ天使の階段

2/17 12:01

天守跡にはなんと三等三角点、三角点のある天守閣って初めて見ました

2/17 12:00

こちらからは明日香村の方角が見下ろせます

2/17 12:04

天守台の巨大な石垣、手前の人と比べると大きさが分かります

2/17 12:08

壺坂口門跡からお城を後にします

2/17 12:13

壺阪寺に向かう山道には梵字を掘った石塔あり

2/17 12:16

ここから再び山道です

2/17 12:25

日差しが戻ると苔むした山が優しい表情になります

2/17 12:27

結構な岩場をひたすら降りると・・・

2/17 12:31

五百羅漢の巨石、小さな立像が多数彫られていて、近くには似たような石が他にもあるんだとか

2/17 12:32

再び梵字の石塔を過ぎると、しばらくで車道に出ます

2/17 12:41

麓の集落が近くなってきました

2/17 12:43

そして本日第2の目的地、壺阪寺です

2/17 12:50

境内に咲くサザンカ

2/17 12:50

鎌倉時代の山門です

2/17 12:51

なかにはアニメチックな仁王像

2/17 12:52

ア行吽形ともに特徴的で面白い顔付きです

2/17 12:53

山門を潜るとさっそく巨大石仏群のお出迎えです

2/17 12:53

ほかにもこんな千手観音像や、

2/17 12:56

十一面観音像など多数

2/17 13:31

国重文指定の礼堂と三重塔、古色蒼然とキンキラキンが混在しているのがこの寺の素晴らしいところ

2/17 13:11

目玉のでっかい観音さまを拝んだ後、御利益のありそうなお札をもらいました

2/17 13:14

目の見えない人が見えるようになった奇跡の寺、老眼で見づらくなった自分の目もよくなるかな・・・

2/17 13:17

メガネの観音さま、こんなプロポーションの小振りな仏像を一昨日に奈良博物館で見つけ、大喜びしました

2/17 13:26

寝釈迦像と観音さま、もうなんでもありです

2/17 13:36

アジャンタの石窟のようなお堂、なかではお坊さんの唱えるお経が気持ちよく響き渡っていました

2/17 13:39

茶店のお茶も目のよくなる成分入り

2/17 13:44

関西風うどんで温まりました

2/17 14:22

晴れているのに小雨がぱらつく高取の町並みに戻ってきました

2/17 14:25

そんな移ろう青空に、確信に満ちた白梅

2/17 14:27

高取は薬が特産、小さな資料館に立ち寄ります

2/17 14:28

なかにはヘタウマ人形と特産薬に関するものが展示されています

2/17 14:31

ヘタウマ人形（案山子？）は特売所にもあり、古墳オブジェや雛祭りグッズと混在していました

2/17 14:34

山にも居たイソヒヨドリ

2/17 14:44

こちらはコサギ？髭があるからアオサギ？

2/17 14:49

本日第3の目的地はキトラ古墳、なんと普段非公開の壁画を期間限定で公開していました！！！

2/17 14:57

こちらが石室の内部です

2/17 14:57

そしてこちらが不死鳥、ではなくて朱雀、素晴らしいっ！

2/17 14:58

というのは嘘で、こちらは隣接する施設内の復元模型でした（汗）

2/17 14:58

施設では古墳の変遷や、

2/17 14:59

高松塚古墳との違い

2/17 14:59

天井に描かれていた星座の意味するところなどが詳しく解説してあります

2/17 15:30

そしてすぐ隣にその古墳の現物、壁画の現物（今回は玄武）は撮影不可でしたが、ホンモノが現地にある贅沢っていいですよね

2/17 15:47

しばらく歩くと左手奥にその高松塚古墳が見えてきます（右隣は文武天皇稜）

2/17 15:51

先ほど歩いて来た高取山から見下ろした鉄塔がはるか上の方に見えてきました

2/17 15:57

ちっちゃな高松塚古墳、このなかに雄大な古代史ワールドが広がっているとは驚きです

2/17 16:12

西に沈む夕日、古代は今以上に方角が大事だったんでしょうね

2/17 16:24

谷を隔てた反対側には珍しい八角墳の中尾山古墳、八角形なのは言われてもよくわかりません(^_^;)

2/17 16:25

日差しは春ですが、日が陰るとまだまだ寒い冬の日です

2/17 16:33

国営飛鳥歴史公園のジオラマ、展示物からは鳥や山野草が豊富なのも分かりました

2/17 16:42

先ほどのジオラマで駅間が近いことを知り、アフターの古墳巡りです

2/17 16:43

お堀が巨大な欽明天皇稜でした

2/17 16:44

近鉄線沿いは新しい住宅地が広がります

2/17 16:45

そんな住宅街近くでも路地裏には梅が咲き、石仏が残るのどかな大和路です

2/17 16:53

岡寺の駅まで来ましたが、せっかくなので橿原神宮前駅まで赤線を繋ぎます

2/17 17:07

そして夕方5時過ぎに橿原神宮前駅に到着！

2/17 17:14

タイミングよくやって来た、ガラガラの「さくらライナー」に吸い込まれてしまいました

2/17 17:17

葛城山の方角に沈んだ夕日

2/17 17:25

二上山もすっかり日没でしたが、

2/17 17:32

大阪府側ではまだ今まさに日が沈まんとするときでした

2/17 17:48

残照が壁面に浮かぶあべのハルカスを車内からパシャリ

2/17 17:53

短い時間でしたが楽しかったさくらライナー、今度は桜の時期に吉野へ行ってみたいです

2/17 18:54

大阪のホテルでは温泉でゆったり

2/17 18:56

夜景もちょっとだけ楽しめます

2/17 19:04

初めて立ち寄ってみたホテルのレストラン

2/17 19:23

フカヒレや・・・

2/17 19:35

トラフグ（手前）や伊勢エビ（奥）に舌鼓を打ちました

2/17 20:13

庶民の町に建つ日曜日のお値打ち中華レストラン、別々の部屋からハッピーバースデーの歌声が鳴り響いていました

撮影機器：

ILCE-7RM3 SONY

感想

yamaonse

関西遠征3日目は、奈良県の高取山。ここには日本100名城、三大山城の高取城があり、麓の城下町は土佐街道として知られています。土佐の名は、任地の土佐から呼び戻されたものの、帰路の援助がなくて戻れなかった者が住み着いたから、とのこと。

そしてこの城下町は「大和の薬売り」のふるさととしても有名。見どころ満載な街道歩きを堪能したいところですが、今日の目当ては高取城と西国札所の壺阪寺。鄙びた里から山道に入ると、幾重にも張り巡らされた石垣群の広大さに驚かされました。

いくつもの門跡を過ぎると西の丸で、さらに登城すると本丸、天守跡です。小天守まであったという広い本丸跡からは吉野の方角が見渡せ、三角点のある天守跡からは明日香村。落ちれば死ねるくらい高い石垣が、西の丸の方角に立ち聳えていました。

こんな大量の石材はどこから調達したのだろうと不思議でしたが、なんと麓の明日香村にある古墳などの石室を破壊して持ち上げたんだとか。張本人は豊臣秀長らしいですが、秀吉の土木力、動員力を持ってすればあり得る話しだと妙に納得しました。

城の後は壺阪寺、こちらは現代の巨大石仏群が有名で、なんでもありの寺。だと思っていましたが、行ってみると古いものも残っていて、関西にありがちな至れり尽くせり系のお寺だと分かりました。老眼が悪化せぬよう、しっかり布施して来ました。

主目的が終わり、城下町見物でクールダウンした後は、赤線繋ぎのため飛鳥駅まで歩くことに。せっかくならキトラ古墳見ときたいな、と思ってそちらの方へ向かうと、なんと今日が最終日で壁画現物を公開中。事前予約なしでも受付してもらい見学へ。

古墳内部から剥がされた結構はっきり残る玄武の絵と、言われないと分からない十二支の絵をガラス越しに見学します。元あった状態模型も復元されており、位置関係を想像しながらの見学後は、真横にある古墳そのものも直に見て、気分は高まります。

せっかくだからと近くの高松塚古墳も見学し、天皇陵を経て橿原神宮前駅まで歩きました。帰路は吉野からの特急電車から日暮れの町を見渡し、畿内の歴史ロマンを反芻しました。当時居た人たちの気持ちを考えながら歩き回るのって、面白いですね。

コメント

ramisuke

高取城址
yamaonseさん、こんにちは。
高取城址、キトラ古墳、いいですよね。
私も一昨年でしょうか、すごーく暑い日に
歩きました。
この季節に歩いたら、落ち着いてあれこれ
見学できそうですね。
高取城址の天守、明治時代まではあったそうですね。
わたしも、見てみたかったと、残念に思います。
復元してもらいものですね。

yamaonse

Re: 高取城址
ramisukeさん、こんにちは。高取城、なんであんな山の中にあるのか不思議ですよね。江戸時代にはお目こぼしになってたから、ということもあるようですが、あそこまで執拗に石垣築いたのは驚愕です。天守台は頑丈そうだし、天守閣の復元は可能かもしれませんね。それにして暑い時季は、この程度の標高はかえってしんどいでしょうね。日陰は多かったから、風があれば気持ち良さそうだけど。関西のお城は見ごたえがあって面白いですね！